燈(あかり)健康塾 正しいダイエット法

管理栄養士が健康的のための正しいダイエットに必要な栄養、や運動の仕方についてよもやま話をします。

基礎代謝について

2011-07-18 11:52:35 | 身体の働きについて
今日は、ダイエットの基本となるお話をします。
短い文章を心がけると前日申し上げたのに、すみませんが、また、長文になります。

摂取カロリーは、その人の基礎代謝量が関係します。

基礎代謝とは、人間が生きていくのに最低限必要な機能を維持するためのエネルギーのことで、
快適な環境温下で、空腹で安静にしているときのエネルギー代謝です。

体を横にしてまったく体を動かしていなくても、体温を保つ、呼吸をする、
心臓を動かすなどさまざまな生命活動のために常に使っているエネルギーを言います。

女性は男性より基礎代謝が低い傾向にありますが、女性は妊娠・出産という大切な役目があるためです。

基礎代謝量は年齢と性別によって大きく違います.

男女とも基礎代謝は10代をピークに年齢とともに少しずつ減り、40代を過ぎると急激に低下します。
20歳前の成長期で、男性約1500kcal/日、女性約1200kcal/日のピークを迎えた後、徐々に減っていきます。
40歳前後で男性約1450、女性約1150に一気に下降してしまいます。
50歳前後では男性約1400、女性約1100にまで下がっていきます。

基礎代謝が低いと、脂肪が蓄積しやすくなり、肥満の原因になります。
「内臓脂肪型肥満」の人は高血脂症、高血圧や糖尿病など、
さまざまな生活習慣病が起こりやすくなります。

また、女性の場合、「内臓脂肪型肥満」の人は月経異常の発生率も高いです

運動自体はよほど激しいものでない限り、大したエネルギー消費にはなりません

数年前、短大で約100人の学生たちの基礎代謝量を機械で調べた事があります。

若い学生達は800kcal~3000kcalありました。
栄養士の短大は、実習や実験が多く、学内では結構動き回っていますし、学校に来るために通学しなければなりません。
運動量は少なくない筈なのですが…それでも、800kcalしかない人が何人もいました。

3000kcalの人は機械が間違っていたわけではありません。
中学、高校とスポーツクラブで活躍しており、筋肉が多かったのです。

テレビがお友達になっている方は…考えるのも恐ろしいです。

日常生活の中で、何もしていない時の方が、エネルギー消費が大きく、
血の流れをよくしたり、しっかり呼吸をするなどの改善があれば、
もっと消費は大きくなり、筋肉をつけることが拍車をかけるのです。
有酸素運動が良いとされる理由です。

女性は男性より基礎代謝が低いのは、
女性は妊娠・出産という大切な役目のため、
男性よりも多くの体脂肪を蓄えており、筋肉量が少ないことが原因です。

基礎代謝量は年齢と性別によって大きく違います。
男女とも基礎代謝は10代をピークに、
年齢とともに少しずつ減り、40代を過ぎると急激に低下します。

基礎代謝は季節によっても違います。

夏に食欲が落ちてもそれほど体重が変わらない事もあります。

一方、冬になり、食べる量が増えても、それほど太らないことがあります。
これは、夏よりも冬の基礎代謝が高いからです。
冬は気温が低いため、体温を維持しようして、基礎代謝が上がります。
そのため消費するエネルギー量が上がります。

冬を薄着で過ごそうとすれば、さらに基礎代謝アップが期待できます。
ただし、春や秋の寒暖差が激しいと、身体はそれに適応しようとします。

身体のタイプによっても、基礎代謝の調節システムには個人差があります。

身体の中でエネルギーを消費する活動は主に「筋肉組織」中心です。
(心臓や肺などの内臓も筋肉でできています)
脂肪組織ではほとんどエネルギーを消費しません。

脂肪率をチェックすると現在の肥満度がさらに詳しく分かります。
男性で15%~20% 、女性で20%~25% が「正常範囲」とされています。

また急激なダイエット&リバウンドを繰り返していたり、慢性的に運動不足でいると、
筋肉量が減って体脂肪が増えてしまう「隠れ肥満」になります。
標準体重で隠れ肥満の人は体脂肪の割合が多い分、
筋肉や骨、内臓などが痩せていることになります。
標準体重に安心している隠れ肥満人口が意外に多く、肥満の進行が見えないからこそ危険なのです。

一般に基礎代謝には遺伝的な要素がありますが、
運動をすることによって筋肉量を増やし、基礎代謝を高めることは可能です。

肥満の原因は、「遺伝30~40パーセント、環境60~70パーセントといわれます。
太りやすい体質の人が、食べ過ぎや誤った食習慣、運動不足などで肥満が起こります。

睡眠中は、体づくりのための大切な時間です。
栄養の吸収を促す副交感神経の働きが活発になる夜に、
たんぱく質の合成や筋肉や骨づくりも活発化
します。
たんぱく質合成を促す、成長ホルモンの分泌もさかんになるので、
体づくりの絶好のタイミングです。
よい睡眠を確保することで、質のよい筋肉が増量されれば、
脂肪燃焼もスムーズになります

やせやすい体を作るうえでも、意味のあることなのです。


背筋を伸ばしただけで、カロリー消費量は、1.5倍もアップし、基礎代謝がグンと上がります。

暑い夏が過ぎ、涼しくなるころからダイエットを始めて筋肉をつけていくと、
冬に効果が出やすく、この時期は、ダイエットに最適のシーズンといえます。

身体のタイプにより季節の変化も太る要因となります。
例えば、寒さが厳しい場合、
運動好きで筋肉の多い人は、体温が下がらないように、代謝を活性化させ、
エネルギーの消費を増やすことにより、体温を保とうとします。

一方、あまり動くのが好きではなく筋肉が少ない人は、
代謝を活発にして体温を上げられません。
そのため身体に体脂肪を蓄えて体温を保とうとします。
筋肉が多い人は太りにくく、筋肉が少ない人は太りやすくなるのは、このためです。

少し難しい話をしましたが、基礎代謝を理解していただければ、
私のダイエット法を理解してもらえると思い、あえて記しました。
世間一般に言われるダイエット法は、
その人の必要な摂取カロリーを無視
しているという事が
分かっていただけたでしょうか。