一人シニアの漫遊記

国内外のトレッキング紀行と家庭菜園、ダンス等徒然なるままに

山紀行(究極のトレッキング K2・バルトロ氷河 その4  2012.9.20~9.27)

2012-10-07 15:26:13 | 山紀行(海外:ヒマラヤ)

氷河まっただ中のゴレキャンプ地では夜通し氷河の崩壊する音が響いていました。 今日は、いよいよ最終目的地のコンコルディア(4600m)です。 K2はここまで入らないとその全貌を眺めることはできません。 それも天候次第で、こればかりは運任せ天任せとなります。

1.ゴレ2(4400m)⇒コンコルディア(4600m):9月20日 徒歩約4時間
早朝5時に起床し、コンコルディアへ向けて7時に出発しました。 朝は快晴で氷点下8度(テントの中は氷点下5度)でしたが途中で雪模様となりました。 雪は深いところで30cm程度、積もっており氷床とガレ場の区別がつけにくく予定を大幅に上回って12時過ぎにコンコルディアへ到着しました。 氷河の上に設置したテント内でも氷点下で、シートの上に雨具やウィンドウブレーカー等、ありったけのものを引き、冬用の寝袋に包まりましたが、それでも明け方は寒くダウンの上下を着ました。 尚、コンコルディア到着の夜から湯たんぽの支給がありました。 本当に助かります。 また、夕食後にお湯をいただく際に金属製のテルモス等に入れると、それが湯たんぽにもなります。 翌日はそれが、行動中の飲料にもなり一石二鳥です。
P1030333朝焼けのマッシャーブルム(7805.92m)。

P1030343ゴレ2キャンプサイトから中央にガッシャーブルムⅣ峰(7924.8m)、右手にマイターピーク(6030m)の双峰。
P1030346右にムスターグタワー(7284m)、左にロブサン(6225m)とロブサンスパイアーの山群
P1030348前夜、積もった新雪で氷河の様相が一変していました。 快晴のなかをコンコルディアへ出発。
P1030349氷柱の大きさは想像を絶するものがあります。 ツアーリーダの堤さんの雄姿と一緒にご覧下さい。
P1030360果てしない氷河をコンコルディアに向けて一歩一歩、前進するのみです。
P1030363ようやく、コンコルディアへ到着。 まじかに見上げるマイターピーク(6030m)の双峰。
P1030365コンコルディアキャンプ地からのブロードピーク(8006m)。

2.コンコルディア(4600m)滞在:9月21日
お目当てのK2を望むべく21日、1日滞在しました。 当初は付近を半日程度、散策する予定でしたが、新雪が新たに積もり危険であることから1日、テント周辺で時間を過ごすこととなりました。
P1030377_3コンコルディアキャンプサイトからの大絵巻です。 残念ながらK2が入っていませんが右からブロードピーク(8006m)、ガッシャーブルムⅣ峰(7924.8m)、バルトロ・カンリ(7274m)、チョゴリザ(7654m)、マイターピーク(6030m)と連なっています。
P1030401ブロードピークの雄姿(8006m)。
P1030384マイターピーク(6030m)。 手が届きそうです。
P1030390マーブルピーク(6256m)、クリスタルピーク(5919m)、ニュークリスタルピーク(6252m)の山並みです。 これが、パイユからのK2を隠している山です。
P1030393ようやく、待ち焦がれたK2の雄姿をほんの少し見せてくれました。 時間にして10分程度で本当に残念ですが天候には勝てません。 でも、ほんの少しでも見えたので納得! やはり存在感抜群でした。
P1030374ガッシャーブルムⅣ峰(7924.8m)も姿を現しました。
P1030406バルトロ・カンリ(7274m)のなだらかな山容もようやく姿を見せてくれました。
P1030404チョゴリザ(7654m)も左稜線の奥に姿を現してくれました。 是非、見たいと念願していたのでアミンさんに教えてもらい感激しました。

3.コンコルディア(4600m)⇒ゴレ1(9月22日)⇒コブルツェ(9月23日)⇒パイユ(9月24日)⇒ジョラ(9月25日)⇒アスコーレ(9月26日)
コンコルディアを離れ一路、アスコーレに向けて帰路につきました。 しかし、イスラマバードでの4日間の停滞の影響を受け、帰路を当初の5日間から3日間に短縮したことから、毎日8時間を超すキツイ行程を余儀なくされました。
P10304119月22日朝、コンコルディアでのテントをたたんで帰路につきました。
P1030430ゴレ1へ向けて氷河のガレ場を下っています。 この日は都合9時間半の長丁場となりました。 ツアーリーダの後ろに着く方の歩き方がグループ全体の歩く速度に大きく影響します。 これ以後は、有志が語り合い、それなりの経験者がリーダの後ろについてグループ全体の速度をコントロールするようにしました。 トレッキングの常道は弱い人が先頭に付くことですが、これでは全体の士気が弱体化することとなりいかがなものでしょうか。 この悪い例がトムラウシ遭難です。 9時間を越す長丁場で夕刻も迫り温度の低下してきて、グループ全体が重苦しい雰囲気になりました。 重要なことは自然とどこまで己が対話し自然との折り合いをどう付けるかです。 ルールは金科玉条ではあり得ません。
P1030442パイユでの早朝のトランゴ山群、カテドラル、マーブルピーク山群
P1030444アミンさんも心なしか寂しそうですね。
P1030447パイユでのリリゴピークとビアホ川
P1030460ビアホ川の畔での昼食。 なぜか、昼食時に突風や砂嵐に見舞われました。 ここでは、猛烈な砂嵐で食べ物はもとよりデイパックの中まで砂だらけになりました。
P1030461トレッキングの終点であるアスコーレに到着。 ポータ達は賃金をもらうべく待機しています。 フンザ等の出身地ごとにリーダがグループを取りまとめています。 この方々がいなければ一歩も前に進めません。
P10304639月27日、アスコーレからランドクルーザで8時間かけてスカルドへ到着。 これまで、毎日おいしい食事をお世話をいただいたコックの方々とお別れです。 スカルドのホテルでは16日振りにシャワーを浴びることができ、ようやく人心地がつきました。

9月28日、スカルドからイスラマバードへ山岳飛行便で移動しました。 往路では3日間、天候状態から待ちぼうけをしましたが、帰路は予定通り帰り着くことができました。  イスラマバードのホテルで案の定、バイキングで食あたりにあいました。 到着して安心したのがいけなかったですね。 今回のトレッキングで体重は5kg程、減りました。 高地では腹6分目にしないと、内臓が弱っていることから腹下しとなり体力低下を招きます。 ダイエットにはもってこいですね。 イスラマバードで1日、滞在し9月30日、北京経由で無事、10月1日に日本へ帰着しました。

 



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