昨日、森美術館にて開催中の『STARS 現代美術のスターたち−日本から世界へ』観てきました。
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あちこちからパンチを貰いました。
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ここに在る6人のアーティスト、草間彌生、
李禹煥(リ・ウファン)
宮島達男、村上 隆、奈良美智、杉本博司
の世界は、はぁーと思わず声が出てしまうほどで、見上げたり、覗き込んだり、足元攫われそうになったり、渦の中に巻き込まれそうになるような、それぞれの持つ迫力に圧倒されました。
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美術館でこう作品に出会うと、いつも思うのですが、その作品から静かな叫び声が聞こえてくるようで、私はそこに佇み、耳を澄まします。作品は静と動が入り混じり、生きているなぁと感じます。
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自分からはどう転んでも出てこない発想そのものが形になったり絵になったり、本当にすごいと思います。
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そして、すぐにもう一度見たいと思った作品がありました。
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杉本博司映像作品『時間の庭のひとりごと』。約30分の作品です。
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「いかに時代は変わっても魂の流行はない」は私の柱の言葉だけれども、その言葉をじっくり感じていました。
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父も造園家であり、庭が好きで、庭と同化しちゃうんじゃないかと思うほど庭にいる背中を見てきたので、私もやはり庭が好きです。
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石のひとつ、花木の一本を熱く語る父の言葉、歴史や文化、その景色、庭には風化しながらそこに宿る魂があり、人の目があり、長い年月守られてきた時間がある。
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私はその映像を見ながら、色々思いを馳せることができ、どこからか、自分の命がつながり、また誰かにつながる悠久さも感じ、それが自然の中に時間の中に刻まれるような感覚を持てた。
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この30分の映像は、この押し迫った暮れの貴重な30分で、また自分のルーツを辿るようなものだった。
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華厳の滝、小田原、比叡山、訪ね歩いた古墳、寺院の庭。
皆、忘れていない景色、
忘れられない景色。
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悠久の歴史はそこここにあって、じっと見つめてると、どれだけ自分にとって大事なものか、自分がどこからきてどこへいくのかみたいな、そんなことも見えてくる気がする。
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あの風、あの光、確かにいた時間。
映像からこんなにも良い時間を得たことがあったかなぁ。
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娘がぽつんと。
「なんとか浦、行ってみようよ」
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私と娘が繋がっているところでもある。
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行こう。一緒に。
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*写真は掲載許可されてます。
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