~ストーリーテリング「愛依の風」ainokaze~

絵本・素語り・わらべうた
ストーリーテラーやえはたのりこ(やえちゃん)の徒然便り

サティを聴く

2008年01月28日 | 日々徒然

エリック・サティ。もちろん大好きである。
この名前を聞いただけで、浮かんでくる曲といえば、
「ジムノベティ」「グノシエンヌ」「ジュ・トゥ・ヴー」など。
懐かしいお洒落な音楽。眠れぬ森にはいっていくようで、月の光の道標に,すーっとどこにでも好きなところへ連れて行ってくれる夢先案内人のようなフランスの作曲家。
どことなく奇妙なのだが、不思議な旋律がたまらない。
だから私は、サティはうっとりするような甘い気持ちの時に聴く方が多かったのです。

ところが・・・
ある尊敬するアーティストの方と、私自身の語りや、表現する世界についての原点を再考していく話の中でした。
このサティの有名な逸話の話をされたのです。
ご存知の方も多いと思いますが、サティがある曲のフレーズの弾き方に
「歯痛の鶯のように弾く」と指示した話です。
ピアノ以外で音楽家の話は考えもつきませんでしたので、新鮮な驚きがありました。
このことは、考えるヒントになりました。
それからというものここずっとサティ。

いっぱい聴いているうちにある扉を開けたくなりました。
ドビュッシーやラベルのようなひらめく影響をうけたというと過言かもしれませんが、私の語りはどこから発生してどこへ響いていくのだろう。
深く抉りながら考えたくなりました。
観念や甘いきれいな言葉ではなく、本当の自分の伝えたいものを開く扉。


ストーリーテラーから一歩踏み出して・・・。
心の森になった赤いりんごのような実をみんなのところに届けたい。
もう少し大事に育ててから。



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