今年の、小学校訪問も始まりました!!
水曜日は、武蔵野学園小学校5年生、木曜日は、国分寺の小学校2年生でしたが、
演目は、リクエストの宮沢賢治作『雪渡り』を中心にしたプログラムでした。
今、柔らかな日差しが降り注ぐぽかぽか教室での子ども達の少し高揚したいいお顔を思い浮かべながら、それぞれの『雪渡り』だったなぁと、しみじみしています。
5年生は、教科書でも、しっかり賢治の作品に触れているので、
新しいお話を聴くことにとても集中していました。
併設幼稚園のプレイルーム。小さなお椅子に座るのも懐かしい。。
2年生は、35分のおはなしを聴くのは、大変なことだったと思います。
実際、素語りでおはなしを聴くのが初めての子ども達でした。
『雪渡り』リコーダーの音色から
私も会話するような気持ちで語ったのですが、驚いたことに集中が途切れることがありませんでした。
そればかりか、おはなしの中にある、
「四郎とかんことはすっかり釣り込まれてもう狐と一緒に踊っています。」
とまるでぴったりのことが起こりました。
「しみゆきしんこ かたゆきかんこ~」
「きつねこんこん きつねのこ~」
「キックキックキックキック トントントン~」
作品の中の狐の子たちの歌の部分です。
もう、自然発生でした。
何人かの子ども達が、手拍子を取り、お囃子のようにかわいらしく歌ってくれたのです。
すると、他の子ども達も釣り込まれるように、みんなが、すぽっとお話の中に入り、まるで、狐の紺三郎と一緒に歌うように楽しそうに手拍子をいれて歌うのです。
私は語りながら、本当にびっくりしてしまいました。
このお話の登場人物、四郎とかんこは11歳以下。
たぶん、6~10歳くらいです。
2年生とはまさにこの年頃。
童心とはこのようなものですね。
くったくなく、おどけるようにおもしろそうに歌うのです。
私の方が、かえって子供たちの歌声に釣り込まれてしまったようでした。
子ども達にもそれぞれの余韻が残ったようです。
子ども達が、教室に帰り、最初にこんな言葉を投げかけてくれたそうです。
5年生は、「このまま目とか開けたくない気分」
2年生は、「紺三郎と一緒に自分も白狐になって遊んでたみたいだった」
と話していること、「かたゆきかんこ しみゆきしんこ」と鼻歌を歌いながら下校したことなど先生がお話してくださいました。
今日も語りながら、子ども達に感動してしまいました。
賢治の作品で、子ども達の素直な心に、純粋に触れることが出来ました。
子供たちの心は本当に尊いものです。
その命ひとつひとつがたくさんのエネルギーを持っています。
私たち大人は、その命を大切に守り育てなければなりません。
学校訪問では、たくさんの子ども達、先生方、ご父兄の方に会うことができます。
そこで、様々なたくさんの想いに出会います。
この優しい気持ちが世界中にあふれれば、きっと世界は平和になることだろうと思います。
小さな力を合わせて心をつないでいく。
そのことを大事に思って、これからも学校訪問に力を注ぎたいと思います。