あほねんのブログ

日々の出来事や関心のあることを綴ります。

@magosaki_ukeru 孫崎享氏ツイートまとめ4月3,4日

2011-04-04 12:33:29 | 災害
孫崎享氏ツイログから転載です

原子炉:
米エネルギー省チュー長官は1日「1号機の燃料棒が70%も損傷、2号機の燃料棒は3分の1が損傷」との見解を発表した(2日WSJ)。何故こうした判断が可能か。2日NYT紙Broad論評発表。これを私なりに整理
(1) 炉に何が起こっているか、覗けない状況.「日本人は正直いって何が起こっているか盲目の状況」(専門家談)
(2) しかし、スリーマイル島事件以来、モデル作成し情勢判断するシステム急速に発達。放射線の種類、被害状況(水素爆発)等の材料から逆に何が起こっているかを判断(その意味で、事故発生直後日本は欧米の事故モデル専門家に早急に分析を依頼する必要があった。この時点で日本が米国助言を受け入れていなかったのは致命的ミス)
(3) チュー長官の70%も損傷、2号機の燃料棒は3分の1が損傷発言はこのモデル計算によるもの
(4) 最初の兆候は水素の発生。これは冷却水減少し、燃料棒の露出を示唆。炉心温度高くなるにつれてイオン131,セシウム137を放出。温度が更に高まり炉心を完全に溶解させる状況の時にはストロンチウム90,プルトニウム239を放出。逆にいえばこれらの放出状況で炉内把握。
(5)これらから、炉内温度摂氏2250度までに上がっていた(ここから放水は緊急をようする処置であった)、水は4分の3まで下がっていたことが推測出来る。
(6)この温度にまで達した時、燃料棒をカバーしているジルコニウムを溶解させ、部分的メルトダウンを発生していた。米国専門家は事故発生後早期に部分的メルトダウンが生じたとの事態を把握。 
(7) 専門家は「近代における最も深刻な災害を目撃している」と評価している(その意味で日本の保安院の情勢判断は意図的か、無知か理由は別に完全に情勢から遊離している。かつその分析を金科玉条のようにしているマスコミや政府全体も同じ。罪は深い)現状分析では完全なメルトダウンは避けられたとみられる。(日本政府がいくら実態を隠しても、このモデルで何が起こっているか解る。逆に言えば日本政府が如何に実態を把握していないかも解る。事業主体の東電、監督の保安院、政府等が如何に原子力運営の世界の最高水準から取り残されていたかも解る)

放射線:
「東京都健康安全研究センター」の「都内の環境放射線測定結果 」は本3日放射線は0.09マイクログレイ/時間と僅かに微減、他方水道水中の放射線ヨウ素131 が1.96Bq/kgで26日の15分の1以下、セシウム134は不検出、セシウム137が0.45Bq/kgとかなりの改善

3日読売「原発周辺避難地域設定、見直しの考え…官房長官」 放射線数値若干好転の兆しみせる中、政府は何故この時期見直し(範囲拡大)を考えているか。答えは用意してあります。31日ワシントン・ポスト:日本は国際的諸グループの圧力で避難命令を再検討)もともと避難範囲は国際基準外ということ

東電とはどういう会社?福島事故以降、独等世界各国で原子力の在り方真剣に検討。その中福島事故の意義を最も考えていない組織はどこか。東京電力。3日福島民報「東京電力は、福島第一の7号機、8号機の増設計画を含む23年度供給計画を3月31日付で、経済産業省に提出」)どういう経営陣か

原子力;
私は解らない。3日読売「全国世論調査で国内の原発に関し”現状維持”が46%で最多」放射線被害は直ぐに出ない。だが確率的に必ず健康に害。20-30KM内当分居住困難。80KM内障害。被害を見ても何故現状維持。解体含め本当に経済的なのか、LNG等他代替無理か再考の時でないのか

4日

リビア:
(1:意義)米国イラク戦争で民主化達成出来ず撤退。アフガニスタン戦争で泥沼化。新たな戦線リビアで開くも、ここでカダフィ安泰にでもなれば、米軍の威信大幅に後退
(2:米国動向)リビア軍事行動で、目的、軍事行動の範囲について米国内不統一が一段と鮮明化。目的を人道支援(虐殺阻止)にとどめるべきか、カダフィ追い落としまで狙うかで見解分かれる。軍事介入はどこまで反乱軍支援するか武器提供か訓練まで含むかで見解分かれる。
(3:米国介入の背景)介入賛成は自由主義的介入(人権のため軍事行動)とネオコンという奇妙な右派左派連合。これにオバマ、クリントン乗る。ゲーツ国防長官、制服の〈消極的)反対は次第に鮮明。
(4:米国介入の現況)米軍機、介入ストップ。その際カダフィに対する軍事的圧力は限定的。
(5:見通し)現況は手詰まり。米国空軍不参加の下でNATO軍の効果多分限定的。膠着長びけば西側足並乱れへ

法政大学生へ:
本年前期、大学院政策科学研究科(市ヶ谷)で「外交政策論」開講、二年目。
個々学生が大学での手続き了すれば、法政大学一般学生参加可にします。

シラバス(冷戦後の米国戦略、日米同盟の動向、核兵器の理論、大国化する中国、領土問題、イラク・アフガニスタン戦争、テロリズム、対北朝鮮政策、歴史と国際政治、戦略論、情報論、米国右派の理論、イスラム論、日本外交の在り方)
授業の進め方:私の『日米同盟の正体』『日本人のための戦略的思考入門』を読んだことを前提に出来るだけ、討論

東電原子力事故:
標題「避難民、原子力発電所有者、東京電力に怒りを向ける」、(東電社長高血圧入院に、避難民、「俺も高血圧。東電には怒りのみ」)ご参考まで。
これは日本の新聞の報道ではありません。4月3日ワシントン・ポスト紙でした。

脱帽:3日朝日:孫正義社長は3日、東日本大震災の義援金として個人で100億円を寄付することを明らかにした

放射線:
4日朝日「放射線許容量 厚労省、食品の暫定基準維持を4日決定」暫定基準値は、1K当たり放射性ヨウ素が水や牛乳・乳製品300ベクレル(乳児は100ベクレル)、野菜類(根菜、イモ類は除く)2千ベクレル。」我々は政府に頼らず自ら情報入手し行動しなければならないのはここでも。

日本はヨウ素131 (131I)300Bq/kg。WHOの基準値(guidelines for drinking water quality)は10Bq/litre。日本で出している数字はWHOの30倍の数字であることに留意。WHO科学的検討経てこの数字。日本の根拠は?

更に注意は野菜の水準。有毒でも採取料は少量だからとでも言うのか。野菜は水の許容量の7倍。WHO水の水準の20倍。農産物販売に障害になる以外に理由見つからぬ。素人でもおかしいと解る。こういういいかげんな数値出して平気な学者・官僚は理解不能。。

転載終わり

もう日本政府は全く信用できない、ダッチロール状態となりました。賢明な日本国民は自ら情報収集に努め、自らの家族を守るしかありません。ネットやツイッターが無かったらと思うとぞっとします。
情報官制が敷かれないことを願うばかりです。

原発事故の情報がでなくなったら自衛すら不可能となります。ネットの保全と放射能測定をしている市民活動が自衛には欠かせません。






 





 





 

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