あほねんのブログ

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孫崎享氏ツイートまとめ(1月1,2日)

2011-01-03 08:52:17 | 海外交流
ツイッターから
外交分析のプロ、元外交官の分析を転載まとめました。

1日付読売社説の論理は正しいか、社説「政治現象の一つが、外交力の劣化。尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件と、メドベージェフ露大統領の北方領土視察。それもこれも外交・安全保障基軸、日米同盟をおろそかにしたから。」
この日米同盟の亀裂を見透かした中露両国の露骨な揺さぶり今日本に広範に広がっている。

これは間違い。中国漁船は船長の行動。彼は日米同盟がおろそかになったから体当たりをしたのか。全く違う。北方領土、日米安保条約無関係。安保条約第5条は「日本の施政下にある領域に攻撃があった時に行動」で、国会答弁で「安保条約は北方領土を対象としない」と答弁。この時期ロシア大統領訪問は大統領選挙を控え強い大統領のイメージを出すためを主因。日米同盟とは関係がない。
一般人は尖閣の衝突と北方領土をめぐる動きに不安定。この不安感につけこみ、この現象が日米関係の不安定(実際は普天間問題の処理だけの話)と関係する印象を与える詭弁。
そもそも尖閣で日中軍事紛争時米軍すぐ出るか。最初の問題提起をしたのがモンデール駐日大使。1996年「米国は安保条約で尖閣を巡る紛争に義務づけられているものでない」と発言。
以降米国の公式立場は(1)尖閣の領有問題にはどちら側にもつかない(2)安保条約は尖閣を対象。安保条約5条は「自国憲法に、基づき行動」米国憲法では参戦権は議会。5条の約束は議会にはかるまで。さらに2005年日米で合意した「日米同盟未来のための変革と再編」では役割分担の中で島嶼防衛は日本と規定。いずれにせよ船長行動と露大統領島訪問は「日米関係の揺らぎ」と無関係。詭弁信ずるな。

参考:尖閣で中国が意図的進出すでに1978年にあり。この時尖閣周辺に一四〇隻。日本側巡視船の警告にもかかわらず二週間動かず。漁船の中、“此地是中国領我們有権利此行作業”示す。中国が意図的に出れば一隻の漁船で納まらない。今中国国民高揚。仕掛けるなら負け戦の船体当たり以上、勝ち戦する
ロシア(参考):ロシア国民は民主的国家を建設するより強い指導者を求めている。PEW調査「望ましい統治形態」: A民主的国家、B強い指導者、1991年(ソ連崩壊時)A-51%、B-39%、2002年(プーチン登場)A-21%、B-70%、 2005年Aー28%、Bー66%、今同じ 
北方領土(参考):皆様、気付かれてましたか?11月3日産経ニュース;クローリー米国務次官補は2日記者会見で、ロシア大統領の北方領土訪問に関連し、米国の日本防衛義務を定めた日米安全保障条約第5条につき「(北方領土は)現在日本の施政下になく、条約は適用されない」と述べた。

転載おわり

マスコミは、偏狭なナショナリズムを煽っています。
しかし資源の少ない我が国は、周りを軍事国に囲まれ、平和外交に徹するしか活路はありません。

草の根市民レベルでの交流により、相互理解を深めたいものです。


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