コロナ禍でもできることとは？

2020年の1月半ばから日本にコロナウイルス感染者が出て、最初はクルーズ船の乗客や乗員の感染者だったので心配はしてもどこか少し遠い出来事のような気持ちでいましたが、あっという間にコロナウイルスは私たち一人一人の日常や生活に関わる問題となりました。

2月末からの緊急事態宣言、不要不急の外出自粛、人との接触8割減、三密を避ける、マスク着用、次々と日々の暮らしに大きな影響を与える事態となりました。

パリやロンドンに知人・友人が暮らしているのでヨーロッパの様子が気になり、人気の途絶えたシャンゼリゼやヴェネチアの街並みに私たち人間の生活はどうなっていくのだろうと暗澹たる思いになりました。

学生時代からの友達は、アメリカ人と結婚してカリフォルニアに住んでいます。彼女の周りでもマスクが不足したり、ソーシャルディスタンスを守る息苦しい事態になっていきました。ニューヨークでは多くの感染者や死者がでて、非常事態になっていました。コロナウイルスで世界がすっかり変わってしまったのです。

2021年1月になっても、状況はまだまだ混とんとしています。毎日ニュースでは新規感染者の数と重症者の数、死者の数を伝えています。ワクチンの接種がイギリスやアメリカで始まりましたが、まだ日本ではどのように、まだいつ頃から接種が始まるのか、明確ではありません。長い長い闘いになることは、皆が覚悟していることだと思います。

こうしたコロナ禍でも私たちにはいつもと同じ1日24時間の時が与えられています。ただただ家に閉じこもって、テレビ画面とにらめっこしていても仕方がないので、私なりにできることを考えて、今まではできなかったことをやってみることにしました。

年明けてからやり始めたことは、和服を着ることです。昔、若い時に40歳過ぎたら着物で過ごしたいと思っていました。母が1年中着物で暮らしていたので、着物姿にはあまり抵抗感はありませんでした。長年務めていた映画会社のボスはそれこそ和服大使の名前にふさわしい紫の着物で世界中を飛び回った川喜多かしこ夫人でした。事務所の廊下を歩くマダム・川喜多の衣擦れの音がまだ耳に残っています。

いままで箪笥の肥やしになっていた着物を引っ張り出して、お正月に着てみました。一日中着ていたら疲れるかなと思っていたのですが、意外に大丈夫です。数年前に市内の着付け教室に通ったのがやっと生かせるかなと思いました。若い時に作った着物ばかりですが、地味好きだったせいか、そのまま今の年代で着てもあまりおかしくありません。着付け教室の先生に、絞りは若い人向きだと聞いていたので、さすがに総絞りの赤い羽織や帯揚げはしまったままにしました。

帯結びがよく覚えていなかったので、YouTubeで「すなお着付け教室」という動画を何度も見て、なんとかおたいこの形が作れるようになりました。あと数回練習すれば、きちんと身に付きそうです。朝の支度が20～30分余計にかかるので、朝食後に着つけるようにしています。

コロナが落ち着いたら、好きな着物を着てどこかに出かけたいものです。いつのことになるでしょうか？

着物以外に始めたことは、ぬか漬けです。結婚したときに実家の母からぬか床をもらったのに、だめにしてしまった思い出があります。連れ合いが浅漬けが好きなので、いつのまにかぬか漬けと縁がきれてしまいました。せっかく家にいて、3食大人4人が一緒に食べているのだから、ぬか漬けを作ろうかと思ったときに、雑誌のベストバイ特集で無印良品を取り上げていて、無印のぬか床はとても簡単で使いやすいとのこと。早速、買ってきました。ジッパー付きの保存袋に入ったぬか床で、冷蔵庫で保存するものです。

簡単ですし、毎日かき回さなくてもいいので気が楽です。お味もなかなかいけます。野菜の大きさによってつかり具合が違うので、そこがまだ呑み込めていないですが、これは十分使える良いベストバイでした。

おうち時間を楽しむ道はいろいろありそうです。もちろん、多くの人が楽しんでいるサブスクでのドラマ視聴や映画視聴は私もたっぷり楽しんでいます。

後は果実酒作りでしょうか。梅酒くらいしか作っていなかったのですが、年末に柚子酒を初めて作ってみました。1年後くらいに美味しくできたか、分かりますので楽しみにしています。今は、お隣さんから無農薬のレモンをたくさんいただいたので、レモン酒を作るつもりです。

ということで、早速レモン酒を作ってみました。しばらくしたら果肉や皮を取り出して、半年くらいしたら飲めるようになるそうです。レシピは適当です。柚子酒を作った時に残っていた氷砂糖700gにレモン8個の皮の白い部分をこそげ取り切ったものと半分割りした果肉を重ね入れ、そこにホワイトリカー1リットルをどぼどぼとそそいだだけです。美味しくできるかな？

まだまだおうち時間の有効活用は工夫次第でいろいろできそうです。放送大学での心理学の勉強や興味をもった本を読むことも楽しみの一つです。バランスよく、いろいろなことをしていきたいなと思っています。