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エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

#毎日の生活を礼拝にすること #ライフサイクルの枠組みそのもの #確実に大人のなるための梯子 #エリクソンの神髄

2017-08-24 01:13:13 | エリクソンの発達臨床心理

 

 本当のことを言わない組織とは、ハッキリとした意識もないまま、ウソしか言わない組織です。そんな組織に信頼関係も何もあったものではないでしょう。「本当にそんな組織はあるのかな?」、「言い方が極端じゃないの?」 と思っているあなた! 例の電力会社などを想像してみてはいかがでしょうか? でも、もっと身近な組織にも、そのような体質は隠れていますよ。よ~く見ていただきたいと思います。

 そういった組織のメンバーも、そのウソっぽさに気付かないはずはないのですが、 「世の中なんて、こんなもの」、「世間はそんなに甘くない」、「働かざる者、食うべからず」、「角を立てるより、仲良しでいこう」、「会社のためには、仕方が無い」などと自分に言い聞かせて(これが誤魔化しという、内なる取引)、組織の中で、息を潜めて暮らしているわけです。「見つかりませんように…」等と念じつつ…。

 今日は、第一章「遊びとヴィジョン」の最後ですし、その第4節「遊びの目的」の最後です。次回は、第二章「ライフサイクルと儀式化」の第1節「やり取りのいろんな舞台」に入ります。

  Toys and reasons. p.64. 最後の2つのパラグラフ。

 

 

 

 成育歴の中で「共に見る」ヴィジョンと人類の進化の歴史の中で「共に見る」ヴィジョン間を,更に繋げる関係として、すなわち、ひとりびとり「共に見る」ヴィジョンと、組織(制度、慣習)が「共に見る」ヴィジョンとの間を更に繋げる関係として、陽気で楽しいことと、日々のやり方,すなわち,人生のそれぞれの舞台で,あらゆる人間社会の中に育まれてきた毎日を礼拝にしたいろんな行動のやり方との間の境界線上にある,普遍的な現象を研究することが必要です。 それからもう一つ申し上げておく必要があることですが、最初から始めなければならないとは言え、ライフサイクルの枠組大人へと確実に成長するための梯子をプレゼントしてくれる、ということを私は信じています。

 これまで(この章では)、私が政治を子どもの遊び如きに格下げしようとしている、とのお叱りをご勘弁いただきとう存じます。格下げしている、ですって? そんなはずもありません。皆々様が,政治の中に、真に偉大な指導者たちが指し示し、息吹を吹き込みもした真剣で陽気な楽しい(「真面目なことを愉快に」する)本物の舞台があることを、見て分かるようになりますようにと,お祈り申し上げます

 

 

 

 

 毎日の生活を礼拝にすること,それがライフ・サイクルの枠組みであり,エリクソンの神髄なのです。真剣で,しかも,陽気で楽しい,日常生活を礼拝にすることは,確実に大人のなるための梯子,とするのは,一番簡潔な定義だといえますね。しかも、毎日役立ちます

 みすず版の翻訳が,「洞察と責任」と同じくらい,エリクソンの原著を台無しにしているか,わかりますでしょ。

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