いつも新年の辞には「白頭血統」関連のコメントが
スローガンみたいに入っていて、
高級官僚から一般労働者、子供まで
みんなが新年の辞を覚えて、
そのスローガンの実行のための誓いなどをするのが
北朝鮮の念頭の風景でした。
しかし、今年は「白頭血統」に感する言葉が一切ありませんでした。
それで、住民たちが逆に戸惑いを隠していないそうですね。
面白い現象です。
金正恩ももうウソは通じないということに気づいたのでしょうか。
それとも他の作戦を考えているのでしょうか。
もう少し今後の成り行きを見なきゃですね。
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▲北朝鮮が5日平壌で金正恩労働党委員長が発表した新年の辞の内容を貫くことを誓う群衆大会を開いたと朝鮮中央テレビなど北朝鮮メディアが報道した。大会に参加した平壌市民が金日成広場をぎっしり埋めて、主席団としてはキム・ヨンナム最高人民会議ジ常任委員長、パク・ボンジュ内閣総理、チェ・リョンヘ労働党中央委員会副委員長など北朝鮮の大物が総出動した。
写真-聯合ニュース提供
北朝鮮の金正恩委員長が2017年新年の辞で、「白頭の革命精神」「白頭血統」のような言葉を一度も発しなかったことを巡って、住民たちがその理由に気になっているそうです。現地の消息筋が伝えました。
北朝鮮は金日成から金正日、金正恩へ続く数十年間、白頭の血統、白頭の革命精神が体制の根幹であると主張してきました。しかし、今年の新年の辞に白頭の血統や革命伝統などの文言がめけていることは不思議だと消息筋は話しています。
咸鏡北道のある消息筋は3日「毎年、年初には全国で新年の辞の学習が行われる」「今年も各機関の企業所、人民班や学校などで新年の辞の学習が始まったがその内容を巡って色々な意見が出ている」と自由アジア放送に話しました。
消息筋は「各機関で新年の辞の学習が進められるほど新年の辞の主要内容に対して疑問が巻き起こっている」「2017年の新年の辞に白頭の血統や革命伝統と関連した文言が一言も入っていないことについて、様々な疑惑が生じている」と指摘しました。
消息筋は「去年まで白頭の魂、白頭山革命の強軍、白頭山大国など主体精神と革命業績の継承を強調していた。しかし当たり前のように入っていた‘白頭の血統’と‘白頭の刃風’という文言も抜けていてみな気になっている」と話しました。
また、「新年の辞が発表される前、住民の間で‘白頭の刃風はすでに出たから2017年には白頭の斧風や白頭の槌風が出るだろうという冗談もされていた。この予想が完全に外れて白頭血統という言葉が色あせるのではないかとの疑問も起きている」と主張しました。
他の消息筋によれば「新年の辞はいつも白頭山と結びつけて党員と労働者を教養してきた。しかし今年はそんな内容が全部抜けてしまって学習で何を中心思想として強調すべきか途方にくれている状態だ」そうです。
消息筋は「党宣伝部門の人たちも今年の新年の辞に白頭血統に触れなかった理由が分からないと慌てている。住民たちはまたどういうフレーズで嵐を巻き起こすかを心配していたが、逆に明確な路線も提示しない新年の辞の学習に虚脱感を表している」とも言いました。
消息筋は「歴代の数十年間の新年の辞を通して、伝統と継承を強調しない新年の辞はまだなかった。今年の新年の辞には金日成・金正日主義の党を強調しながらも継承や伝統など‘世襲'に関する表現は全くなかった」と述べました。
消息筋は、2017年の新年の辞から白頭の革命伝統と継承に関する内容を取り除いたのは、金正恩が世襲による指導者というイメージを変えようとする作業なのか、それとも自分の親母のゴ・ヨンヒの出身(在日コリアン)を意識してわざと抜いたのかなど、その背景について色々な説が出回っていると伝えました。