北朝鮮を離れて自由へ ★イ・エラン★の自由ブログ

いわゆる「脱北者」のおばちゃんです。
北朝鮮の実態を世界の皆さんにもっと知っていただきたく
ネットに挑戦します。

動物キャラナビ、北の問題の男の動物キャラは?

2017-01-26 16:45:39 | 北朝鮮の虚像

「動物キャラナビ」というのがあるらしいですね。

「キャラクター」と「ナビゲーション」を合成した新造語だそうですが、

生年月日を活用して人の性格を60種類の動物にたとえて説明しています。

 

興味のある方は、下記のURLよりどうぞ。

http://www.charanavi.jp/

 

 

最近韓国の雑誌にも紹介されました。

私はさっそく、私のキャラじゃなくて

金正恩のキャラを調べました。

 

金正恩のキャラは「華やかなこじか」でした。

「こじか」というかわいいイメージが

かなり違和感を感じさせますが…

 

「こじか」キャラも一つのグループで

そこからまたいくつかのキャラに分けられます。

まず、「こじかグループ」の共通性格は次のようです。

 

一見、合っているようで合っていないところがありますね…

私は基本的に金正恩を「感情的」「気まぐれ」「愛情欠乏症」と見ていて

当てはまるところが多いと思いましたが、

「ウソがつけない」で少し首を傾げました。

これまで数々のウソを聞いてきたので…

 

日本のキャラナビのホームページでは、

12種類の動物別に共通性格まで公開していて

60に分類したキャラの詳細を確認するためには

スマートフォンでアクセスするようになっていましたが、

韓国の雑誌には詳細情報が載っていて金正恩のキャラだけ紹介してみます。

金正恩のキャラ「華やかなこじか」の男性は、

 

「人当たりがよくて謙遜だから皆に好かれるキャラクター。好奇心旺盛の気まぐれ。一方、自尊心・プライドが高くて頑固な上、世間体を気にするのでやると決めたことは簡単にあきらめたり妥協したりしない。好き嫌いがはっきりしていて好きな人のタイプも明確。情け深い方だが鋭い目で周りを観察する裏面もある。」

 

 

また、韓国の雑誌には動物以外に、

太陽、火、山、大地、金、宝石、海洋、雨露などにも分類していますが、

金正恩は「宝石」で、

「宝石」の人は、

「見た目は華やかだが内面は繊細で神経質。感性は鋭いが、その鋭さがストレスを招くことがある」

だそうです。

 

 

 

明日から韓国は旧正月の連休に入りますが、

重い話より遊び半分でアップしてみます。

この結果を100%信じるわけではありませんが

彼の性格的な特徴も改めて考える機会にもなって、

特に北朝鮮のような政権は独裁者によって全体が決まるので

金正恩の性格の分析から今後の北朝鮮の行方にアプローチすることもできるだろうと思って、

私には有益な時間でした。

 

みなさんも、この結果についてどう考えるか

私に聞かせていいただけるとうれしいです。

日本の方は金正恩についてどんなイメージを持っているか理解する

貴重な機会になれると思います!

 

 

 

一見、合っているようで合っていないところがありますね…


親の思いは南も北も同じ

2017-01-23 16:34:14 | 北朝鮮の虚像

韓国に亡命して、最近公式活動を始めた

テ・ヨンホ元駐英外交官の報道が紙面の多くを占めています。

 

おそらく、北朝鮮の特権層が感じた北朝鮮、

そして脱北を決意したきっかけなどは

現在の北朝鮮を理解するにも良い材料になりますが、

これから我々がどうしたら、北朝鮮住民の脱北を誘導し、

ひいてはどうしたら統一に近づけるかについてヒントをくれるから、

みんながテ氏の話に耳を傾けるのでしょう。

 

今日の新聞の中には、

彼の二人の息子への思いが伝わる記事がありまして紹介します。

人間ってどこでどんな形で生きていても

親の子供を思う心は一緒なんだなーと思いました。

 

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[単独インタビュー]

「長男は経済学部、次男は数学科への進学を希望」

テ元北朝鮮公使の家族のストーリー

 

[단독 인터뷰] “장남 경제학부, 차남은 수학과 진학 원해”

태 전 북한공사의 가족 이야기

 

世界日報 2017年1月23日付

 

テ・ヨンホ元駐英北朝鮮大使館公使は、19日行われたインタビューで、息子の話をする度に笑顔満開だった。

テ元公使は「長男は経済学部に、次男は数学科に進学を希望している」「3月から公開される大学特例入学選考を調べるつもり」と述べた。そして「次男がイギリスにいる時、プロのサッカー選手になりたいと運動に励んでいたが、イギリスの子たちと体力に差が大きいと気づいてから勉強を始めた。そうすると学校で数学トップになった」と誇らしく話した。

テ元公使は韓国への亡命を選択したことについて「父として子供の奴隷の足かせを外してやったというのが、人生で得た一番大きなものだ」と語った。ただ「このような私の人生が、結局同僚や親戚の犠牲と引き換えたものだと思うと胸が痛む」とし、人間としての苦悩も打ち明けた。

テ元公使は国会懇談会、マスコミインタビューなど忙しい日々を送っている。彼は「韓流コンテンツが好きで韓国に来たら思う存分観ようとしていたが、まだ忙しくて夕方にニュース番組を見る時間もない」としながらも「後で時間をつくって観るつもり」と述べた。また「暖かくなったら家族と済州島に行ってみたい」とも話した。

テ元公使は、自分のプロフィールが詳細なところまで公開されることを気にする模様だった。自分と関わっていた人の名前が出たらその人が被害を受けうるからだ。彼は「マスコミに私の出生地や出身学校などが間違って報道されてもわざとコメントを(訂正を)していない」「誰と一緒に勉強をしたなどなどその後の話して続いて派生するだろう」と話す。彼は、具体的な言及は控えながらも「幼馴染と言えるような人も韓国に結構いる」と述べた。


北住民の新年の願いは「統制の無い世界」

2017-01-20 18:17:59 | 北朝鮮の虚像

 

韓国ではお正月を1月1日より

旧正月を3連休にして帰省をしたりするんですが、

そろそろ来週ですね。

 

日本の「アジアプレス」が北朝鮮住民の新年の願いを聞いたそうです。

特に北朝鮮当局に対して望むことがあるかという質問には

食糧とか、電気とか、色々あるだろうと思いましたが、

結論は「何もするな」ということでした。

当局に対しては、何か大きな助けなぞ期待しないから

変な課題とか労働動員などの統制だけでもやめて

ただ、放っといてほしい。。。

そうしてくれれば、食っていく問題は

何をしてでも自力でやっていけるとのことでした。

 

当局に対する認識は「無能」を越えて「じゃま」になっているみたいです。

 

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北住民の新年の願いは「統制の無い世界」

북 주민의 새해 소망은 ‘통제없는 세상’

2017-01-07(RFA「自由アジア放送」)

 

북한 중앙기관 정무원들이 6일 평양에서 새해 첫 금요노동을 진행했다고 이날 조선중앙통신이 보도했다.
▲北朝鮮中央機関の政務員らが6日平壌で新年初の金曜労働を行ったと朝鮮中央通信が同日報じた(写真、聯合ニュース提供)

 

 

2017年を迎える北朝鮮住民の願いは何でしょうか。それは、統制の無い社会でした。商売などで自力で生きていけるようにせめて統制と取り締まりだけでもなくしてほしいというのが彼らの切な願いでした。

 

 

「お願いだから統制だけはしないでほしい」

「最近はみんな商売で食べていけるから商売だけでも自由にできるようにしてほしい」

「チャンマダンのおばちゃんたちが経済を支えているのだ。彼らが一体何をやっているか」

 

 

日本のメディア「アジアプレス」が新年を迎えて北朝鮮住民から直接聞いた新年の願いです。

 

2017年新しい年を迎えて北朝鮮当局への望みは何か、個人的に願っているのは何かという質問に、北朝鮮はみな口を揃えて「お願いだから統制だけはしないでほしい」と答えました。

特に去年は、70日戦闘と党大会、200戦闘はもちろん、水害復旧と各種建設作業などに動員され、その中で北朝鮮住民に対する統制と取り締まりが強化されたせいで経済活動と社会生活が大変というのが大きな不満でした。だから北朝鮮当局からの支援は望んでもいないから自力で商売をやって食べていけるように統制と取り締まりだけでもやめてほしいということです。

 

「アジアプレス」大阪事務所の石丸次郎代表の説明です。

 

[Ishimaru Jiro] 新年早々2日連続で北朝鮮住民と電話で話しましたが、新年の願いと当局に望むことは何かと聞いたら皆が「統制だけでもやめてほしい」と答えました。様々な統制と動員のせいで去年は本当に疲れる年だったが、商売をやって生計を立てている一般住民にとっては大きな支障をきたしたということです。統制だけやめてくれれば我々はそれなりに食べていけると北朝鮮現地の住民は話しています。

 

実際に北朝鮮住民たちは去年、取り締まりや統制、各種動員、政治学習などを強いられ、特にやることもない職場に出勤を強要されるせいでチャンマダンに出られず、収入が減少するなど経済生活に大きな困難が生じました。また、取り締まりで摘発された住民が労働鍛錬隊に送られ、去年の労働鍛錬隊の収監者が急増したそうです。

 

[Ishimaru Jiro] 去年の統制は、住民に忠誠と服従を求め、引き続き組織生活をしてもらうという狙いがありました。北朝鮮が「社会主義」という体制を捨てることはできないため、これを維持するために統制をせざるを得ない、それが北朝鮮です。

 

しかし、北朝鮮住民の間では、「自由さえあればうまくやっていける」「自由がないから生活が辛い」というのが一般的な認識です。

また、金正恩労働党委員長が今年の新年の辞で「自力」と「自強」を強調しましたが、住民たちは「商人たちがこの国を支えていると見たほうがいい。チャンマダンがなければ北朝鮮は倒れる」「金正恩政権がやっていることは何もない」と非難しています。

 

 

 


聞くだけでゾッとする「○○精神」+ 国際市場で保険金詐欺…

2017-01-17 18:43:40 | 北朝鮮の虚像

 

北新聞「江原道精神」強調…「第2の苦難の行軍」予告

北신문 '강원도 정신' 강조…'제2의 고난의 행군' 예고

 

先週、聯合ニュースでこの記事の見出しを見るだけで

少し鳥肌が立ちました。

北朝鮮では困難がある度に、「なんとか精神」とスローガンを作って

住民たちに忍耐を強要し、

指導部はただ腕を組んだまま、

いや、むしろ自分たちはその裏でこそこそ私腹を肥やすことを繰り返しましたので、

なんとか精神って聞くだけで記事を見なくても見え見え、

想像するだけでゾッとしてきました。

 

 

道(ガンウォンド)精神」は、去年12月、

金正恩が「自力更生の創造物」と宣伝している元山(ウォンサン)郡民発電所を訪問し、

幹部らと労働者を激励しながら「道精神」の創造者だと褒めたことがあるらしいですが、

それから「道精神」をスローガンとして強調していく模様です。

 

 

当同等機関紙である労働新聞は、1月13日「朝鮮は再び疾風のように突っ走る」というタイトルの正論で「苦難の時期、慈江道(ジャガンド)の人民が万難を克服し、界(ガンケ、慈江道の道庁のある地域、苦難の行軍で一番模範的だったと金正日に絶賛される)精神を創造したとすれば、原(ガンウォン)の人民は道精神を創造した」「全てが不足しており困難な状況の中でも強靭に奮い立つ恐ろしい精神力の噴出だった」と主張した。

また「諸君が実に時代と革命が求めている自力自強の先駆者になるためには、道精神の創造者のように死も辞さなければならない」と励ました。

同新聞は「我々式の社会主義の勝利的な全身を遮るために、「単独制裁」だの、「最大の圧迫」だの、言い張っている」「これから乗り越えていくべき険しい峻嶺は重畳としている」と現況を診断した。

【聯合ニュース】より。2017年1月13日付

 

 

一方で、最近このブログで証言をよく紹介している、

テ・ヨンホ元駐英公使によれば、

北朝鮮当局はイギリスの保険市場で

起こっていない事故の文献を捏造する手口で、

保険金を騙し取ってきたそうです。

これは、まさにテさんの暴露ですが、

新聞に報道された彼の証言は次のようです。

 

「北朝鮮は1980年代はじめから最近まで、ロンドンの国際保険市場で数千万ドルを毎年、稼いできた。北朝鮮には国営の保険会社がひとつだけで、事故をねつ造しても、外部からの検証が不可能な唯一の国だ。橋梁や工場などのインフラを国際保険・再保険に加入させた後、事故を装う文献をねつ造した」

【ソウル新聞】より。2017年1月16日付


今は、そのイギリスの保険会社が追放されたそうですが、

それより、国際社会を相手に悪質な犯罪手法で大金を吸ってきて

人民に対しては、「強い精神で辛抱を」と言うのが理解できません。

そのお金がどこに流れていくのかは、

私が答えなくても、皆さんもすでに分かると思います。

 

このような非常で悪質でやっかい極まりない政権をどうすればいいか。

まずは、あの若くて狡猾な独裁者を王座から下ろすこと、

そして、その王座をなくすこと、

すなわち、政権交代に続く体制変革しかないと思います。

 

 

今日も若干興奮気味で記事を終えますが…

次の記事もよろしくお願いします。

 

 

 


在日コリアン出身の帰国者を「複雑群衆」として差別をする北朝鮮(脱北者の証言)

2017-01-13 18:00:27 | 北朝鮮の虚像

1960年代から1980年代まで、

日本では「帰国事業」の名の下、

日本中に残っている朝鮮人、いわば在日コリアン

船に乗せて北朝鮮に送還する事業が盛んでした。

 

その後、帰国した在日コリアン出身の方々が脱北をし、

地上の楽園」という宣伝で帰国を決心したが

大違いだった、北朝鮮当局と朝鮮総連に騙されたとして

次々と証言をしてくれています。

 

韓国の「国民統一放送」というところに

ご両親が在日コリアンで北朝鮮に帰国し、

ご自身は北朝鮮で生まれ育ったという脱北者が出演しました。

在日コリアン出身の帰国者は、

北朝鮮で「チェポ」と呼ばれ、軽蔑されています。

チェぽ」は「在日僑胞(チェイルギョポ)」という言葉の略語として、

北朝鮮で彼らを見下す意味を表しています。

 

北朝鮮でチェポを軽蔑・差別する背景を考えてみると

やはり、当局による熱心な反日教育の結果ですね。

日本の植民地支配に対する恨みを込めて教育をするほか、

「日本の資本主義に浸かったお金好きの下品な者」と教えられるのが事実でした。

一方、日本からお金を沢山持ってきたか、

日本に残った家族より仕送りを沢山もらって、豊かにくらす帰国者については

密かに憧れを抱く矛盾もありましたが、

その憧れが嫉妬と変質し、また軽蔑と差別が繰り返されるといったパターンです。

 

日本から来たという理由で差別をするつもりだったら

「地上の楽園」と宣伝をして帰国させることもしなかったらよかったのにと思います。

 

以下は、国民統一放送で脱北者が出演して

在日コリアンとして受けた差別を証言する放送分の和訳です。

 

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北、在日コリアン出身の入隊・昇進機会を完全剥奪

デイリーNK 2017.1.10 (国民統一放送より)

脱北した在日コリアン2世、「人事で"在日出身はダメ"と露骨に指示」

 

北朝鮮人権記録センターが最近、実態調査に着手した。韓国政府が北朝鮮住民の人権情報を一つ一つ記録し、金正恩など北朝鮮指導部に人権弾圧犯罪の責任を問う根拠を設ける作業の先頭に立つという考えである。これと足並みを揃えて、デイリーNKと国民統一放送は、人権蹂躙の直接被害者らの証言を伝えることで国際社会に北朝鮮人権問題の深刻性を換気し、加害者らに警告のメッセージを伝えていきたい。

 

北朝鮮で人道に反する犯罪が起きており、北朝鮮指導部にその責任を問うべきだという声が強まっています。韓国の首都ソウルに人権事務所を設置し、北朝鮮の人権状況を監視するとともに被害者の証言を記録しています。韓国政府も北朝鮮人権記録センターを立ち上げて北朝鮮指導部に人権侵害の責任を問う法的根拠を設けようとしています。国際社会と韓国がなぜこのような措置を取っているか、北朝鮮で人権侵害を受けた被害者の話を聞きます。

 

-今日は、在日コリアンとして日本に暮らしていたが北朝鮮に帰国した、北朝鮮では「チェポ」と呼ばれる在日コリアン帰国者の子女で、北朝鮮で社会的な差別を受けたチョ・チュンヒさんの証言をお伝えします。

チョ・チュンヒさん、こんにちは。自己紹介をお願いします。

 

私は平安南道・平城に住んでいました。平城から2011年2月に脱北して2011年4月に韓国に入国しました。

 

-ご両親が在日コリアンでいらっしゃるそうですが。

 

はい、私は北朝鮮で生まれましたが、両親は日本に住んでいました。父、母は日本の広島で暮らしていましたが1960年に北送(北朝鮮へ帰国)され、私が1963年に北朝鮮で生まれました。

 

-前回の放送でも、突撃隊に支援したことも出身成分による差別のせいだったと証言されましたが、在日コリアン出身は北朝鮮でどのような差別を受けるんですか。

 

北朝鮮では出身成分を「核心群衆(核心階層)」「基本群衆(動揺階層)」「複雑群衆(敵対階層)」に分けています。在日コリアン出身の帰国者は複雑群衆にされます。だから、政治的な成功は難しかったんです。よく言う「権力の中心」というところには決して入れません。

 

-直接差別を受けることもあったと思われますが。

 

はい。一つは、高校を卒業する時でした。小学校から高校まで勉強は結構得意でした。学校全体で常に首位でした。でも、卒業をする時には辛い経験をさせられました。ある日、中央党からタイピスト採用のために人が来ましたが、卒業班全体100人のうち予備候補として選ばれた3人に私が入っていました。身長も170センチ以上で成績もよくて選ばれたようでした。翌日の朝、中央党に(最終選抜のために)来るよう言われ、ドキドキしながら行ったんですが、指定の場所に入ったとたんに中央党指導員が「お前がチョ・チュンヒか」と聞いて出て行けと言うんです。訳も分からないまま退場されたんです。私は理由が知りたくて残り2人の候補が出るのを待って状況を聞きました。すると、中央党指導員が彼らに「(チョ・チュンヒが)背も高くて見た目もよくて成績もいいけど、チェポ(‘在日同胞'の略語で軽蔑のニュアンスを含む)だからダメそうだ」と話したようでした。北朝鮮では日本から帰国した人を指して「チェポ」と言って見下すんです。

それだけじゃありませんでした。大学推薦の時にも差別を避けられませんでした。勉強を頑張ってきたんだから金日成総合大学や金策工業大学のような大学に願書を出して結果を待っていました。しかし、合格者のリストに私の名前はありませんでした。成績だけを見ればいくらでも入学できるレベルでしたが、後で分かったのが、帰国者子女やチェポはそういう名門大学には入学できないということでした。本当に悔しかったです。私が学校に通う当時は10点満点の採点が原則でしたが、9点の時も一度もなく、いつも10点でした。にもかかわらず、複雑群衆だという理由に希望の大学に行くこともできなかったのです。

それで結局軍隊に行って入党する道を選ぼうと思いました。でも、入隊まで拒否されてしまったのです。「帰国者は信用できない階層」というのが理由でした。北朝鮮は「階級の銃」を複雑群衆には持たせないからでした。このようなルールは1983年からやっとゆるくなりはじめました。当時は軍隊にも行けなくなるとあまりにも腹が立って友達何人かとお酒を飲んで入隊することになった人々を殴りました。その後私は保安署に連れて行かれて一ヶ月間殴られましたね。私みたいに軍隊や大学に行けずに残っている非主流が何人かいましたが、ちょうど速度戦突撃隊が隊員選抜に来たのです。それで仕方なく突撃隊に入ることになったわけです。

 

-突撃隊での服務を終えて大学に進んだとお聞きしました。獣医畜産大学を選んだそうですが、本人の希望でその大学にしたんですか、それとも在日コリアン出身ということを意識して獣医畜産大学を選択したんですか。

 

事実のところ、北朝鮮で大学や専攻を選択する機会なんて与えられません。特に私みたいな帰国者出身は(機会の剥奪が)もっとひどいです。私が突撃隊に務める時に、自分の身の程も知らずに金星政治大学というところに願書を出したことがありました。ところが、この学校は金日成の名前を取ったことから分かるように(※注※「金星」は「金日成」を意味する)青年人材を養成するところでした。だからか、願書を出す時に8親等までの親族の身分証明をしなければならなかったんですが、私は帰国者出身なわけで北朝鮮には4親等までしかいませんでした。保安署も私の証明書に「5親等は南朝鮮におり証明不可」という札を付けてくれましたね。そんなわけで帰国者出身は希望の大学に行けず畜産や農業、機械などの大学に行くしかありませんでした。私はその中では運がいい方で畜産大学に入ったんです。

 

-大学を卒業した後には3大革命小組活動をまた3年間されましたね。その後、職場配置となりまいたが、どんな職場でしたか。

 

まず、職場を配置される時にも身分による差別を受けました。同じ畜産大学でも出身成分がよければ中央党で別の枠で職場を配置します。学生の成績や人柄なぞ全然考慮しません。反面、成分が良くなければ内閣の大学生配置課が学生たちを出身地の現場に配置します。私も平城出身なので平城畜産部門に配置されました。そうやって地域党委員会傘下の経営委員会の畜産課で働くようになりました。

 

-行政官僚になったわけですが、その後にも差別がありましたか。

 

はい、職位を維持することも大変だったし、昇進の機会もなかなか得られませんでした。経営委員会に入社して4年になる年にやっと昇進の機会がやってきました。新しい部署ができてそこを担当する人が必要だったわけですね。私ともう一人の希望者が競争する形でしたが、北朝鮮で昇進をするには条件がとても厳しいです。賄賂も相当しなきゃいけないし、ある程度の経歴もないといけません。また学校成績はもちろん、これまで組織生活を誠実にしてきたかも確認します。もちろん私は中学校を卒業してから10年間速度戦突撃隊で服務し、入党もしたし、大学で勉強に頑張って成績も良かったです。

それにもかかわらず、昇進できませんでした。私が競争において劣るところと言えば帰国者という出身成分だけだったのにですね。しかも、私と競った候補は大学も経営委員会入社も私より後輩でした。私の後輩として指示を受けて働いていた人なのに身分のせいで私が負けたんですから本当に…秘書局で「同じ条件なら帰国者は不合格にしろ」と指示したらしいです。私の委員会が100人くらいいましたがみんなが私が昇進すると予想をしていました。しかし、他の候補の身分があまりにも良かったわけです。彼のおじさんが中央党の留学生配置課所属でしたが、そのおじさんのロビーがかなり影響したそうでした。

 

-当時どんな気持ちでしたか。

 

本当に悔しかった。私は党と首領のために忠誠を尽くしたら分かってくれるという話を信じて本当に一生懸命頑張りつづけました。高校卒業の時に差別を経験して、突撃隊で大学入試を受ける時にも差別がありましたが、それにもかかわらずひたすら頑張って働きました。人間関係もうまくやっていくよう努力しましたし、きつい仕事があれば率先して手を挙げました。でも何一つ報われることはありませんでした。

こういうふうにやられっぱなしでは、私自身が辛いことも問題ですが、家族にまで被害を与えかねないと思うと本当に気がくさりました。それでもう官僚としては希望がないと考えて商売をしようと決心しました。ちょうど当時は苦難の行軍(1990年代後半の経済難)の時期でしたが、いっそのこと商売やってお金でも稼ごうと思い、退職しました。

 

-なるほど。脱北を決心したきっかけは何ですか。

 

2000年のはじめ頃に脱北を決心しました。息子が中学3年生でしたが、父親が職場で差別を受けて結局商売をしようとするのを見て、自分が家をもり立てると考えたようです。それから息子はボクシングを始めました。北朝鮮では体育や芸術分野で頭角を現して国際競技でメダルを取ってきたら平壌に住むこともできるじゃないですか。家もくれるし仕事もくれるし。そのために息子は歯を食いしばって3年間ボクシングに励みました。その結果、韓国式で言うと国家代表、北朝鮮式で言うと青少年総合として選抜されました。アジア競技大会に出場する機会を手にしましたが、息子もやっぱり出身成分のせいで競争者に機会を奪われ、出場ができなくなったのです。それじゃなくても親として息子がリングの中で殴られるのを見たら胸が痛むのに、一生懸命頑張ったにもかかわらず試合にすら出られないから本当に悲しかったです。息子も悔しかったのかボクシングをやめると言いました。

その時は本当に申し訳なかったです。出身成分の悪い父親のせいで子供がこんな被害を受けるんだと思って。私も自分の両親をとても恨みました。そのまま日本に住んでたらこんな差別は経験しなくていいのにって。当時私の両親も何も言えずにため息ばかりついていましたが、その姿がまだ記憶に鮮明に残っています。ともかく、当時「これじゃダメだ。何でもいいからやってみよう」と思っていましたが、ちょうど平城でも韓国ドラマが流行りだしてラジオ放送が聴けるようになりました。私もラジオ放送を聴きながら両親の故郷である南朝鮮について知るようになって、「こんな社会で子どもたちが教育を受けるようにしてあげよう」と決心しました。それが脱北のきっかけです。

 

-今韓国に在住しながら北朝鮮の人権実態を広報し、改善を求める活動をされていますが、脱北者の一人として北朝鮮当局に伝えたいことはありますか。

 

住民たちが市場で自力で生計を立てていく今日の現実の中で、北朝鮮の当局者たちがやることは何もありません。ただただ権力維持のために核兵器を作っていますが、核は決して万能ではありません。核にしがみつくどん底から出てきて、心の扉を開いて世界とコミュニケーションをしてほしいです。また、住民たちも自由にさせて閉鎖的な世界から解放させることを願うし、それこそが本当に北朝鮮当局者らが権力を維持する方法でもあることを伝えたいです。

 

-北朝鮮当局は北朝鮮が平等な社会であると宣伝していますが、実際には差別が深く根付いています。日本に居住しているうちに1959年から1980にかけて北朝鮮に移住した在日コリアン帰国者たちは、学校に入る時にも入隊する時にも職場に配置される時にも常に差別を受けています。いくら能力を認められても組織の中で高級職位になる資格は最初からないものでした。北朝鮮当局は、住民たちがいかなる差別もなく社会的な権利を享有できるようしっかり保障すべきです。

 

 

 

 

 


脱北した北朝鮮エリート、前駐英北朝鮮外交官の証言

2017-01-12 17:33:56 | 北朝鮮の虚像

去年の夏頃、韓国にも大反響を呼んだ、

テ・ヨンホ前駐英北朝鮮大使館公使の脱北。

 

北朝鮮の住民たちは貧困、人権侵害などで苦しんでいても

エリート層はあるゆる特権を独占していると考えられていましたが、

いよいよ、エリートたちも

金正恩の恐怖統治や体制の矛盾に対する嫌気で

その特権をも捨てて脱出をするということを私たちに知らせてくれました。

 

そんなテ・ヨンホ氏が最近、

「北朝鮮崩壊、朝鮮半島統一」を目標に掲げて

本格的な公開活動をかはじめたようです。

 

連日、記者会見などで北朝鮮に関する見解を語ったり、

北朝鮮関連のテレビ番組にも出演して

直近まで身分が経験した北朝鮮について生き生きと伝えたりしています。

 

以下は、彼のインタビュー報道ですが、

一問一答形式で割りと色んな側面をカバーしていて、

彼の全体的な考え方を掴むのに良い記事だったので、

ここに共有させていただきます。

 

 

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両極化深刻な平壌、外部世界に目覚めたら…湿った土壁のように北崩壊

"양극화 심한 평양, 외부에 눈 뜨면… 물먹은 담벽처럼 北 무너질 것"

 

 

[2017新年特集]テ・ヨンホ前公使インタビュー

 

-私の代のうちに統一が目標

北朝鮮向けビラなど外部情報投入で「金正恩=神」心の柱を倒さねば

 

-北朝鮮制裁効果ない?

指標より心理的な動揺はるかに大きい…エリート「未来がない」と感じる

 

-子どもたちに「幸せになれ」と言うと…

「じゃあ、これからインターネット・本・映画自由に観ていいよね」と答え

北若者にとってはこれが幸せ

 

 

昨年(2016年)7月末に韓国へ亡命したテ・ヨンホ前駐英北朝鮮大使館公使は、最近公開活動を開始、果敢かつストレートな発言を吐き出している。北朝鮮外交官として体制宣伝を担当していた彼が今は金正恩政権の弊害を指摘することの戦闘にたっているのである。12月の国会情報委員会の出席、統一部出入り記者らとの懇談会に続き、12月30日には朝鮮日報の本社を訪問した。彼はインタビューの準備の最中に自分のクレジットカードを取り出しながら「私のせいで苦労されている皆さんにコーヒー一杯でもご馳走しなきゃ…」と言う場面もあった。

 

 

-初めてソウルに着いた時何が見えたか。 

目頭が熱くなっていたので最初何が見えたか覚えていない。宿に向かう時に目をこすって周囲を眺めたら思ったよりビルがとても多かった。でも山川は北朝鮮と同じだった。平壌飛行場に降りて平壌市内向かっているのではないかと勘違いするほど同じだった。同行する人にそう話すと「同じ国なんだから同じなのが当たり前でしょう」と答えた。

 

-イギリスを脱出する時、二人の息子にはどう説明したか。

イギリス大使館を後にしながら「あんたたちの奴隷の足かせを外してやる。よく生きろ(「幸せになれ」の意)と言うと、子どもたちは「じゃあ、これからインターネットも自由にして映画も自由に観て本も自由に読んでいいよね?」と話すのだ。私は「物質的に豊かで家も買えて車も買える」という意味でそう話したんだが、子どもたちの考える「よく生きる」の意味は違うようだ。

 

-金正恩が執権して5年が経過しているが、彼に対する北朝鮮内部の評価はどう変わったか。

(2011年)金正日が死んで金正恩が政権を受け継いだ時、私だけじゃなく(外務省)同僚らも何か変わるだろうと考えた。若くて海外生活も長かったから期待も相当大きく、希望も見えてくるような気もした。しかし、時間がすぎるにつれ「ああ、金正恩お前はしょせん金日成の孫で金正日の息子なんだ」というふうに変わった。

 

태영호 전 영국 주재 북한대사관 공사가 지난 30일 서울 조선일보사에서 가진 인터뷰에서 서울에 온 소회를 말하고 있다. 태 전 공사는 “(서울의) 산천은 북한과 똑같았다”며 “내 세대에 통일이 돼서 내 발로 고향에 가서 동료 만나고 친척 만나는 것이 소원”이라고 말했다.

▲テ・ヨンホ前駐英北朝鮮大使館公使が12月30日ソウルの朝鮮日報社で行ったインタビューでソウルに来た感想を語っている。テ前公使は「(ソウルの)山川は北朝鮮と同じだった」とし、「私の代のうちに統一になってこの足で故郷に行き同僚と親戚に会うのが願い」と述べた

 

-いつ金正恩には希望がないと考えたか。

叔父の張成沢を処刑した時、北朝鮮の市場では3日間もものが売れなかった。市場のおばちゃんたちがみんな衝撃を受けて物売りも忘れて張成沢の話ばかりしていた。金日成・金正日の時代にも粛清があって、ロイヤルファミリー間の権力暗闘もあったが、当時はその事実を外部に知らさなかった。だが、金正恩は張成沢の処刑を労働新聞と放送で大々的に報じた。神のように思われていたロイヤルファミリーが「麻薬をして海外で博打を打って数百万ドルのお金を横取りした」というから住民が受ける衝撃は尋常ではなかった。

 

-金正恩が「恐怖先行統治」をするとはどういう意味か。

金日成・金正日時代には処刑の理由が明確だった。しかし、金正恩が幹部たちを処刑した理由は曖昧で呆気にとられるものが多い。政策次元の問題じゃなくて金正恩の気に触れば即興的な判断によって首がぶっ飛ぶ。一人を目せしめに殺して、他の多数が立ち上がらないように事前に威嚇をするのだ。自分の気に入らないとして中央党の一部署をまるごと殺戮したこともある。役職のある人は全員銃殺し、文書運びの末端行政員の家族までみんな収容所に送った。

 

-北朝鮮の核開発の水準はどの程度か。

具体的な技術水準については言い難い。ただ、金日成・金正日・金正恩へと続く北朝鮮の「核リレー」が曲線区間を過ぎて決勝戦を目前とする最後の直線区間に入ったということを韓国政府と国民が認識しておくべきだ。

 

-韓国の大統領選挙を前に核実験をする可能性が大きいと見ているか。

私が夏に脱北したのでその後の状況に関しては正確に分からない。ただ、脱出の時点では北朝鮮は韓国が大統領選を行ってアメリカの新政府が落ち着く2017年末や2018年の年頭を適期と考えていた。その後韓国の新しい政府が対話を提案してきたら「核保有国の地位」で関係を再設定しようという狙いだ。

 

-どうして韓国の新政権が対話を提案すると確信するのか。

北朝鮮は韓国に新しい政権ができたら、保守であれリベラルであれ、以前の政権と政策的に差別化しようとするということを分かっている。だから北朝鮮政策も強硬策から柔和策に変更しうると見るのだ。また、北朝鮮がミサイルを打ち上げて株価が落ちれば、韓国政府は民心と世論に屈服して情勢を安定管理しようとするだろうから、その隙を攻略しようとするはずだ。

 

-韓国で制裁は効果がないから対話路線に転換すべきという主張も多いが。

北朝鮮制裁の実効性は(経済指標の)数字のみならず北朝鮮住民の心理的な変化まで合わせて見て判断しなければならない。制裁が続くにつれて北朝鮮のエリート層と住民たちの心理的な動揺がとても大きい。先行きが見えないと考えている。また、制裁が効果を見せた具体例を挙げると、イギリスの朝鮮民族保険総会社が追放された。この保険会社を通じて北朝鮮はロンドン市場で数千万ドルの利益をあげていたが、それを失ったのだ。

 

-「人権攻勢」に対しても「実効性はなく北朝鮮を刺激するだけ」という批判もある。

北朝鮮に国連の人権舞台での票決をあきらめさせたことは大変大きな成果である。毎年、国連人権総会で票決までやって対抗していた北朝鮮が今年はそれをあきらめた。票決になれば「○対○」と数字が示されるが、これは北朝鮮がいかにも劣勢にあるかを見せるだけだと判断しただろう。また、金正恩を国際刑事裁判所(ICC)に回付したら、北朝鮮の一般住民に「金正恩=犯罪者」というメッセージをはっきり伝えることができる。

 

 -開城工業団地の操業中断について北朝鮮はどう考えているか。

北朝鮮は、まさか韓国が開城工団の閉鎖という強手を置くかと思っていたが(4回目の核実験後)本当に閉鎖した。韓国が先に開城工団の閉鎖に踏み切らなかったとしたら、果たして国際社会が北朝鮮制裁に賛同しただろうか。核問題は韓国の生死と直結した問題だが、韓国がこういう措置を先に取らない状態で他の国に経済制裁に賛同してくれとは言えなかったと思う。

 

-2000年と2007年と2回の南北首脳会談があった。これを北朝鮮内部ではどう評価しているか。

北朝鮮では金大中(キム・デジュン)前大統領がノーベル平和賞を受賞したことも知らない。全てが金正日の功績とされる。過去数十年間の南北対決を金正日が先駆けて解消し、和解協力の時代を切り開いたと宣伝しているのだ。韓国のメディアは金大中・盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領が北朝鮮を訪れた際に、北朝鮮住民たちが熱烈歓迎したと報道したが、北朝鮮で金正日・金正恩が来る行事は全てそんな感じだ。

 

-外国のある外交官に「韓国は大規模デモがたくさんあるが、同じ民族の北朝鮮はどうして半世紀以上も何の抵抗もないか」と聞かれた。北朝鮮でどんな形であれ反乱や蜂起が起きる可能性はあるか。

現時点では難しいと思う。恐怖先行統治の下では少しでも怪しい言動をしたら全部殺される。たとえば、北朝鮮でかなりうれていた「銀河水楽団」も何らかの問題で2013年夏に主要俳優たちが銃殺されるか家を奪われた。俳優たちはマンションに住んでいたが、当時家に駆けつけた軍人たちがエレベーターが遅いとして家具などを窓の外に投げたりしていた。こんなに騒がれているにもかかわらず、住民たちは黙って通り過ぎるだけだった。とりあえず自分に被害がないならそれでいいと思うからだ。しかし、民心は金正恩離れしている。今すぐではないが民衆蜂起が起きる可能性は大きくなっていると考える。

 

-そのために我々にできることは。

北朝鮮住民たちが金正恩体制が間違っていることに気づくように啓発が必要だ。脱北者団体の活動を手助けしながら、特に平壌市と休戦線の軍人をターゲットに攻略すべきだ。平壌市は北朝鮮で両極化と葛藤が一番深刻なところである。また、休戦線に配備されている軍人は一番劣悪な環境で暮らしているので、まずはこういう人々を対象にした方がいい。

 

-どういうふうに啓発をするのか。

金正恩を神様と思う心の柱を倒さなければならない。彼らは首領を神や天のように崇める偶像化教育を70年間もやってきた。北朝鮮向けのビラなどを活用して外部情報を流入させなければならない。金家の虚構性を思い知らせることが肝心だ。

 

-「統一を実現しに来た」と言ったが、今後どういう活動に手がけるつもりか。

子どもの代じゃなくて私の代のうちに統一になってこの足で故郷に行って同僚と親戚に会うのが私の願いである。韓国国民と政府が一丸となってやっていけば、金正恩政権は湿った土壁のように崩れると思う。若い世代に統一の必要性を教えて正しい統一観を持たせるために安全保障分野で活動するつもりだ。

 

 


トランプ政権、セカンタリー・ボイコットに踏み切るか

2017-01-10 18:49:42 | 北朝鮮の虚像

北朝鮮がICBMの発射の可能性に言及するなど

連日目に見えない威嚇を繰り返している中、

国際社会は、最悪の場合、第6回目の核実験まで念頭において、

対応措置を事前に考えておくべきだと思っていました。

 

これまで、北朝鮮に強硬だったアメリカも

中国の反発を懸念してセカンタリー・ボイコットの施行は躊躇した気がしますが

昨日のニュースによれば、

次期米政権はセカンタリー・ボイコットの可能性を排除していないようです。

 

「やっと!」という感じですが、

もし実現しなくても、

こういうふうに事前に可能性をほのめかしておくことも、

トランプ次期政権の北朝鮮政策を自分たちに有利な方向に誘導しようと

威嚇の強度を強めている北朝鮮に

「ふざけるな!こっちは真剣だ!威嚇には断固として対応する!」

というメッセージを送るという意味でいい戦略ではないかと思います。

 

 

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WPコラムニスト「トランプ・チーム、北朝鮮関連セカンダリー・ボイコット考慮」

WP 칼럼니스트 "트럼프팀, 대북 세컨더리 보이콧 고려"

2017/01/09 23:17

 

ドナルド・トランプ次期米大統領の政権移行チーム内部で、北朝鮮を制裁するための「セカンダリー・ボイコット」、つまり北朝鮮内の制裁対象と取り引きをする第3国の機関および個人に対する制裁を考慮しているとワシントン・ポスト(WP)のコラムニストが主張した。

▲ドナルド・トランプ次期米大統領(写真、AP=聯合ニュース)

9日のWPによれば、コラムニストであるジョーシ・ロギン氏は、前日発表したコラムで「彼(トランプ)のチームで金正恩政権を手助けする(第3国)企業を狙った2次制裁を考慮している」と明らかにした。

また、トランプ行政府で「セカンダリー・ボイコット」を施行すれば「中国との間でまた別の緊張が生じる」と述べ、セカンダリー・ボイコットの対象に中国企業が含まれる可能性を示している。

ロギン氏は「(トランプ)政権移行チームの関係者らはトランプが中国に対して強硬な見方を持つと話した」としたが、「その政策(セカンダリー・ボイコット)の詳細内容はまだ決まっていない」と伝えている。

トランプ氏の当選以降アメリカでは、国際社会の度重なる北朝鮮制裁にもかかわらず核兵器と長距離ミサイルの開発を続ける北朝鮮への対応策として、中国企業に対するセカンダリー・ボイコット施行の可能性が幾度取り上げられてきた。

米上院外交委員会の東アジア・太平洋小委員長のコリー・ガードナー(共和党・コロラド)委員は、3日のCNNコラムで「(アメリカ)法律に明示された制裁を全面的に執行すべき」とし、北朝鮮を狙いとするセカンダリー・ボイコットの全面施行を主張した。複数の東アジア問題専門家らも、北朝鮮との交渉の余地を広げるためにもセカンダリー・ボイコットが必要だという意見を最近だしている。

 

 


北住民、新年の辞にいつもの「白頭の革命精神」抜けていて戸惑う

2017-01-06 16:31:33 | 北朝鮮の虚像

いつも新年の辞には「白頭血統」関連のコメントが

スローガンみたいに入っていて、

高級官僚から一般労働者、子供まで

みんなが新年の辞を覚えて、

そのスローガンの実行のための誓いなどをするのが

北朝鮮の念頭の風景でした。

 

しかし、今年は「白頭血統」に感する言葉が一切ありませんでした。

それで、住民たちが逆に戸惑いを隠していないそうですね。

面白い現象です。

金正恩ももうウソは通じないということに気づいたのでしょうか。

それとも他の作戦を考えているのでしょうか。

もう少し今後の成り行きを見なきゃですね。

 

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北、新年の辞に「白頭の革命精神」抜けていた

 북, 신년사에 백두의 혁명정신 빠져

2017-01-05
 
 
북한이 5일 평양에서 김정은 노동당 위원장의 신년사 내용 관철을 다짐하는 군중대회를 열었다고 조선중앙TV 등 북한 매체가 보도했다. 대회에 참석한 평양 시민들이 김일성광장을 가득 메웠고 주석단에는 김영남 최고인민회의 상임위원장, 박봉주 내각 총리, 최룡해 노동당 중앙위원회 부위원장 등 북한 최고위 인사들이 총출동했다.

▲北朝鮮が5日平壌で金正恩労働党委員長が発表した新年の辞の内容を貫くことを誓う群衆大会を開いたと朝鮮中央テレビなど北朝鮮メディアが報道した。大会に参加した平壌市民が金日成広場をぎっしり埋めて、主席団としてはキム・ヨンナム最高人民会議ジ常任委員長、パク・ボンジュ内閣総理、チェ・リョンヘ労働党中央委員会副委員長など北朝鮮の大物が総出動した。

写真-聯合ニュース提供

 

北朝鮮の金正恩委員長が2017年新年の辞で、「白頭の革命精神」「白頭血統」のような言葉を一度も発しなかったことを巡って、住民たちがその理由に気になっているそうです。現地の消息筋が伝えました。

北朝鮮は金日成から金正日、金正恩へ続く数十年間、白頭の血統、白頭の革命精神が体制の根幹であると主張してきました。しかし、今年の新年の辞に白頭の血統や革命伝統などの文言がめけていることは不思議だと消息筋は話しています。

咸鏡北道のある消息筋は3日「毎年、年初には全国で新年の辞の学習が行われる」「今年も各機関の企業所、人民班や学校などで新年の辞の学習が始まったがその内容を巡って色々な意見が出ている」と自由アジア放送に話しました。

消息筋は「各機関で新年の辞の学習が進められるほど新年の辞の主要内容に対して疑問が巻き起こっている」「2017年の新年の辞に白頭の血統や革命伝統と関連した文言が一言も入っていないことについて、様々な疑惑が生じている」と指摘しました。

消息筋は「去年まで白頭の魂、白頭山革命の強軍、白頭山大国など主体精神と革命業績の継承を強調していた。しかし当たり前のように入っていた‘白頭の血統’と‘白頭の刃風’という文言も抜けていてみな気になっている」と話しました。

また、「新年の辞が発表される前、住民の間で‘白頭の刃風はすでに出たから2017年には白頭の斧風や白頭の槌風が出るだろうという冗談もされていた。この予想が完全に外れて白頭血統という言葉が色あせるのではないかとの疑問も起きている」と主張しました。

他の消息筋によれば「新年の辞はいつも白頭山と結びつけて党員と労働者を教養してきた。しかし今年はそんな内容が全部抜けてしまって学習で何を中心思想として強調すべきか途方にくれている状態だ」そうです。

消息筋は「党宣伝部門の人たちも今年の新年の辞に白頭血統に触れなかった理由が分からないと慌てている。住民たちはまたどういうフレーズで嵐を巻き起こすかを心配していたが、逆に明確な路線も提示しない新年の辞の学習に虚脱感を表している」とも言いました。

消息筋は「歴代の数十年間の新年の辞を通して、伝統と継承を強調しない新年の辞はまだなかった。今年の新年の辞には金日成・金正日主義の党を強調しながらも継承や伝統など‘世襲'に関する表現は全くなかった」と述べました。

消息筋は、2017年の新年の辞から白頭の革命伝統と継承に関する内容を取り除いたのは、金正恩が世襲による指導者というイメージを変えようとする作業なのか、それとも自分の親母のゴ・ヨンヒの出身(在日コリアン)を意識してわざと抜いたのかなど、その背景について色々な説が出回っていると伝えました。

 

 

 


[未来韓国]チャンマダンの影響で党員よりお金持ちを好む―10年後の北朝鮮(2015.06.18)

2017-01-05 16:48:28 | 【コラム】未来韓国・平壌別曲-韓国語

 

[2025年の韓国]チャンマダンの影響で党員よりお金持ちを好む

[500号特集]10年後の北朝鮮

[2025년 한국] 장마당 영향 받아 당원보다 부자 선호

[500호 특집] 10년 후의 북한

2015年6月18日


 

未来の予測は実に難しい。統一韓国に関する予測はなおさら難しいことである。しかし、北朝鮮で生まれて33年間北朝鮮を経験し韓国へ渡ってきて18年を暮らしながら体験したことを振り返って、豊かで平和で自由な統一韓国への道を考えることは非常に意味が大きいと思う。10年後の北朝鮮はどのような姿をしているか、3つに分けて考えてみたい。

 

1945年日帝の敗戦によって朝鮮半島に独立の時がやってきた。その後、朝鮮半島の南には李承晩(イ・スンマン)大統領の建国哲学による自由民主主義・市場経済体制が、北にはソ連軍を後ろ盾に現れた金日成の社会主義体制・共産経済体制がそれぞれ立てられた。

北朝鮮は労働者・農民のための体制という社会主義の一般論理を言い立てて有産者とインテリ、宗教人を粛清し、実際には配給制の王朝社会を建設した。その結果、北朝鮮住民たちは、朝鮮時代と変わらない、もしかしたら朝鮮時代より厳しい階級社会で出身成分による差別を受けている。人間として享受すべき自由と権利を全て奪われて奴隷に転落し、自分の人生を開拓するよりは政権の要求に順応して生きる国家依存的な価値観と意識構造が固まってしまった。

1994年金日成の死亡と共に配給制度が崩壊すると、途方に暮れた住民たちは「飢え死にしても社会主義を守るべき」と叫ぶ最高指導者ばかり信じていたが、結果は300万人の餓死だった。数百人が本当に飢え死にしていく凄惨な状況を目の当たりにしながらも、いつかは政権が配給制度を復活させて食べさせてくれるだろうと期待して数十年を凌いだのだ。

しかし、一部の住民は生存のために体制に反するチャンマダン(闇市)で商売をしながら生計を立てた。生き残るためにはじめた商売は思い通りにならず、破産する人もいた。一方、社会混乱をうまく利用したにわか成金も現れた。

が、全ての商取引を含めて複雑な人間関係と取り引き関係にはルールが存在してなおルールを守ることを強制する法治が必要である。しかし、北朝鮮において人間らしく食べていくための行為そのものが違法なため、住民たちは30年近く地下市場経済に頼って生きていく間に、原則より状況を探ることと賄賂、不法行為などに慣れた。できることもないができないこともない地下市場経済は、住民たちの意識を一発主義に追いやり、道徳的に生きようとする人をバカにするほど倫理観を墜落させた。

ちなみに最近北朝鮮では、法律を守って飢え死にした人が愛国者か、不法で商売をしてでも生き残って社会主義の一員として頭数を増やしてくれる人が愛国者かという論争が流行っているらしい。

 

今北朝鮮に緊要な政策は、地下市場経済を陽性化して住民たちを不法の世界から救い、公正な法律と秩序、原則を立てて個人が頑張って得たものについて私的所有権を保障し、自由な経済活動を許可することである。

そうしないで不法の地下経済を放置すれば、賄賂とおべっかが横行し、権力をもって「違法」を理由に住民の財産を奪って公開処刑もする社会になるだろう。

 

配給制崩壊がもたらした衝撃:チャンマダン

 

北朝鮮は1958年から社会主義協同化と個人商工業および個人企業の国有化を行い、民間市場での取り引きが完全に消えて社会主義計画経済の配給制度に転落した。人民は自分が働いて生産したものに対する権利は一切なく、国から配られるものだけを食べて着て使って暮らさなければならない。全ての生活必需品は国営商店でのみ取り扱われ、しかもいつも品不足だったため、消費者の地位は低く供給者が権力を持って最近の言葉で言うと「パワハラ」が酷かった。

そんなわけで北朝鮮の生活必需品と食糧の配給など生存に必要な物資を扱う領域は、いわば「パルチザン」ファミリーとロイヤル・ファミリー、つまり権力者が独占し、労働者と農民はパンティー一枚も自由に買えない、モノの奴隷になってしまったのだ。

 

配給制が崩壊するにつれ、北朝鮮政権が宣伝した「苦難の行軍」は住民たちが商売をするしかない状況を招いた。命をかけて地下市場経済に飛び込んだ住民たちは、必死に生き残ることによって結果的に社会主義を保つことに貢献する一方、配給制時代には想像もできなかったカネの味を経験した。

出身成分によって階級が決まり、階級によって出世が決まり、出世して権力を持つほど生活が豊かになった配給制で、一生懸命頑張ってあるいは天運によって大金を手にするが一人二人現れた。以前は年老いの暇つぶしの場所にすぎなかったチャンマダンが北朝鮮住民の生活を支える命綱として浮上したのである。

その結果、チャンマダンにも権力者が駆けつけるようになると、チャンマダンを統制するシステムが整備されていなかった当局はしきりにチャンマダン閉鎖令を出すなど、司法部と行政部がチャンマダン統制のために総力を挙げていた。

 

新興富裕層は結局、ロイヤル・ファミリーまたは既存権力者

 

市場は自由と相互信頼を基に成り立つ市場経済の基礎領域だが、北朝鮮のチャンマダンにおいては所有権が保障されない。全ての取り引きや経済活動は不法を前提にしているので、チャンマダンで商売をする人はたくさん稼ぐほどそのお金を守るために権力者と密着関係を形成するようになる。

北朝鮮の地下経済は「オフライン」と「隠蔽ライン」に二分できる。オフラインは主に生計が目的だが、隠蔽ラインは権力密着型で取引量も大規模なので大金を稼ぐことができる。実際に北朝鮮の新興富裕層は、ほとんどが隠蔽ラインである。

この隠蔽ラインには、ロイヤル・ファミリーと既存の権力者たちが大いに含まれている。だから、社会主義の配給制度が崩壊して地下市場経済に転じたといっても、新しい富裕層に浮上した勢力は、またもや従来の権力層またはその権力を後ろ盾にする者、すなわち金正恩の側近だった。

お金をたくさん稼いでも、それは不法行為で取得した財産であり所有権が保障されなかった。したがって、金正恩がどう考えるかによっていつでも状況は変わるのだ。現在の金正恩の統治権力はまさに、この財産権を黙認してあげるか、不法として摘発し公開処刑にするか、それとも腐敗として財産を没収し粛清するかなどを決める権限を持つから維持できていると言えるだろう。

 

 

▲ 5月21日自由アジア放送(RFA)は北朝鮮全域にチャンマダンが396ヶ所あり、この数字は5年前と比べて倍に増えたと報じた。去年9月平安南道ゲチョン市を撮影した衛星写真(上)からチャンマダンと見られる白い屋根が確認できる。これらは2013年撮影した衛星写真(下)では見られず新しくできたチャンマダンと推定される
 

 

一つ確かなことは、チャンマダンでカネの味を味わって、配給ではなく自分の努力で得た米でご飯を炊いてみた人なら二度と配給制度を求めない。北朝鮮住民が一番望んでいるのは、安定した状態で国の保護の下で商売もでき、自分の努力で得た経済活動の結果物を法律的に保護されることである。

 

人気暴落中の朝鮮労働党

 

配給制の時代には朝鮮労働党の権威が天を衝くほどであり、経済・社会・文化など全ての分野において党の指導と役割が最優先であった。北朝鮮住民にとって朝鮮労働党の党員になることこそが人生で最も重要なことであり、家門の栄光であった。老弱男女問わずに朝鮮労働党員証がないと一人前にならないと考えたし、非党員と党員の間には天と地の差があった。特に男性の場合は、いい歳になって入党できていないと人から「非党員」とささやかれ、出身成分が悪いか政治的に深刻な過ちを犯した人とされ差別を受けることもあった。子供がいる人ならその子供も痛い目で見られ深い傷を残した。

しかし、配給制度が崩壊し、国から供給されるモノが減るかなくなり、出世と生存との相関関係がゆるくなると、労働党員になることに対する人民の関心もぐんと落ちた。年老いの中には自分が労働党員であることに負担を感じはじめる人もいた。若者は入党するよりとにかくお金をたくさん稼ぐことに関心があった。

現在は工場や企業所でも労働党員を幹部に任命するより、稼ぐ能力の高い人を幹部に任命するし、お金をたくさん儲けて国にたくさん上納する人が認められるらしい。

そんなわけで、最近は北朝鮮で高位幹部になりたいならお金を払わないとならないという。道党の責任秘書の運転手になるにも5千ドル以上の費用がかかるし、職業や職位別に取り引き金額が決まっているくらいだから、党員になるより金儲けを重視する現象が強まっている。

人民に白いご飯と肉、立派な家と錦衣を約束しておいて何十年も貧困と飢えで苦しませて結局数百万人を飢え死にに追い込んだ朝鮮労働党を信頼する人はだんだん減っている。独裁者のための、独裁者による、独裁体制の実現手段にすぎない朝鮮労働党は、近いうちに消滅した方が住民の生活に役立つだろう。

 

「チャンマダン」が北朝鮮の体質を市場経済へと改善中

 

北朝鮮に市場経済の原理を植え付けてくれる「チャンマダン」が日に日に増えている。400ヶ所にまで数が増えたチャンマダンが「草の根による市場経済」の震源地として、北朝鮮経済に活力を与えているとの分析がある。

米ジョンズホプキンス大学米韓研究所のカーティス・メルビン(Curtis Melvin)研究員は、グーグル衛星写真を分析し「北朝鮮内にチャンマダンは396ヶ所で、2010年の200ヶ所から二倍近く増加した」と明らかにした。メルビン研究員によれば、396のチャンマダンのうち屋外や街頭に形成されたチャンマダンは77ヶ所で全体の約20%である。

 

彼は北朝鮮住民の生計手段として生じたチャンマダンが、今は北朝鮮経済活動の中心となっていると評価した。また「個々のチャンマダンの衛星写真を過去の写真と比べたら新しくできたか改修・補修が行われたところも見られ、北朝鮮当局もチャンマダンの役割をある程度認めていると考えられる」と説明した。

 

北朝鮮を専門として取材する「アジアプレス」が去年12月に公開したチャンマダンの様子も北朝鮮経済がチャンマダンを中心に回っていることを示す。アジアプレスの石丸北朝鮮取材チーム長は「北朝鮮政権による配給は不能になったが、今の住民はチャンマダンでいくらでも米を買うことができる」と話した。

専門家らは1990年代の大飢饉以降に胎動したチャンマダンが20年に渡って発展を重ね、単なる生計活動の水準を越えて北朝鮮全体の経済活動の形を画期的に変化させていると説明する。

計画・配給経済が崩壊し市場化に加速度がついたのである。今は、遠距離で携帯電話を利用して決済・配送オーダーをする北朝鮮式の売買システムができており、無償医療の代わりに私営薬局も盛んになっている。

 

[未来韓国]アジア大会で負けた北朝鮮選手はどうなる?(2014.10.16)

2017-01-02 16:56:30 | 【コラム】未来韓国・平壌別曲-韓国語

アジア大会で負けた北朝鮮選手はどうなる?

아시안게임에서 패배한 북한 선수들은 어떻게 될까

[イ・エランの平壌別曲] 

2014年10月16日


アジア人のお祭りだった仁川(インチョン)アジア競技大会が成功的に行われた。今年のアジア大会は朝鮮半島の南側で開催されるスポーツ・イベントで、北朝鮮にとって絶好のチャンスでもあった。北朝鮮住民の韓国への敵対感を強化させると同時に、「体制の優越性」を宣伝することで大会を対韓扇動の道具としても南北関係におけるテコとしても活用することができるからだ。

だから北朝鮮は最初から大規模な応援団の派遣を提案した。全域から応援団員を選抜し平壌で数ヶ月間集団合宿訓練もさせた。過去3回に渡る応援団派遣で、かなりの収益と韓国国民の北への敵対感緩和というおいしい結果を経験した北朝鮮としては、今回の仁川アジア大会にも大規模応援団を派遣し、ドルも獲得して韓国内に北朝鮮寄りの勢力を拡大させる計画で浮いていただろう。

しかし、韓国政府の対北朝鮮政策は過去と違って美女応援団の派遣は水泡に帰してしまい、仕方なく選手団のみを送ったのだ。ちなみに、北朝鮮選手団の成績は総合7位と悪くない成果であった。

南北対決の試合の中で特に女子サッカーと男子サッカーが印象的だったが、女子では北朝鮮が韓国に勝ち、男子では韓国が北朝鮮に勝った。南北間のサッカー試合を観る多くの韓国人は「北朝鮮選手が韓国に負けたら帰って炭鉱や政治犯収容所に連れて行かれる」と心配をし、逆に北朝鮮の勝利を心から応援する人もいた。

   

▲北朝鮮の女子サッカーチームは、今回のアジア大会で優勝した

 

スポーツも「宣伝の道具」

北朝鮮選手にとっては「運命の分かれ道」

 

北朝鮮でスポーツは体制宣伝をする重要な道具である。北朝鮮で体育は国力を示す指標とされ、国際スポーツ競技で優勝することは国家の威信と力を象徴すると宣伝されている。そのため、北朝鮮では国際競技に出場して負けた選手に色々な処罰が待ち受けているというのが常識である。中でも、北朝鮮と敵対関係にある韓国やアメリカ、日本に負けたら逆賊扱いをされる。

1994年、北朝鮮サッカーチームがワールドカップ・アメリカ大会出場がかかったアジア最終予選で韓国に大敗して脱落したことがある。その時金正日は帰国した選手団に怒鳴りながら「勝つまで海外に出るな」と指示を出し、北朝鮮のサッカーチームの戦力がさらに弱くなってしまった。

一方、国際競技で、特に韓国との試合で勝利した後インタビューで「将軍様の配慮と将軍様の偉大さ」を熱烈宣伝すれば、一瞬で「共和国の英雄」になれる。北朝鮮の「スター中のスター」になってにわか出世とともに一生の栄耀栄華が保障される。

今回のアジア大会は、北朝鮮が政治・経済・社会の面で非常に困っている状況の中で行われるスポーツ・イベントだった。だからなおさら、今回の大会を通じて揺れている体制の結束と金正恩の偶像化を図り、ひいては南北関係の改善に向けたテコとして大会を利用する思惑があっただろう。北朝鮮の権力の実勢と言える黄炳瑞(ファン・ビョンソ)・崔竜海(チェ・リョンヘ)・金養建(キム・ヤンゴン)が閉幕式に電撃出席したのも、スポーツ・イベントを利用して北朝鮮の政治的目的を実現したいという「腹黒い意図」が働いたと考えられる。

 

私は北朝鮮住民のための自由と人種主義の実現が統一の大前提となって、突発的な出来事が生じてもこの目標を忘れないで黙々と歩んでいく北朝鮮政策と統一戦略を常に願っている。それが実現する頃には、スポーツを純粋にスポーツとして楽しめる時代もやってくると信じたい。

[未来韓国]