風立ちぬ
2013-07-30 | 映画
冒頭に「堀越二郎と堀辰雄に敬意を込めて。」とあるように
映画の中の飛行機技師として実在した人物「堀越二郎」は作家「堀辰雄」と織り重なっているようです。
結核を患った女性との恋愛と結婚・・・不遇な時代をせつなくも力強く生きた人々に心打たれます。
最後のユーミンの歌もなつかしくて、なつかしくて。。。ポロリ です。
1923年の関東大震災から時代は戦争へと向う不幸な時代でした。
私はいつの間にかその時代を生きた祖母のことを思って見ていました。
私の祖母は東京の旅館の娘で大事に育てられていたそうです。
突然の震災で家屋も両親も失い、一人信州の親戚の家に預けられました。
当時10代でしたから、この主人公の二郎、菜穂子とほとんど同じ時代を生きていたのだなぁと思いながら。。。
菜穂子は結核で亡くなってしまいましたが、祖母は生き抜いてくれました。
そして、今私がいる。
「風立ちぬ、いざ生きめやも」 (風が起きた、生きてみなければ・・・)
あの時代、悲しくも生きることが叶わなかった人たちの思いが伝わってきました。
多くの尊い命が失われた時代でもありました。
「生きねば。」
大人のジブリです。