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親父との別れ③

2015年12月20日 22時08分42秒 | Adap介護
 手術室では、人工呼吸器のボォーンという音と、
 生体モニターのピコッピコッという音が、周期的に響いていた、

 親父の手を握ると温かかった。
 少し、握り返して来たような感じもした。

 医師の説明では、心拍数はあるもの、
 心臓は組織としては止まっていて、
 
 人工呼吸器によって、動いており
 細胞がわずかに微動している状態だと説明があった。

 時々、生体モニターの心拍数が「0」になって、
 警報アラームが鳴りいよいよかと思うシーンがあったが、

 再び、何も無かったかのように心拍数が上がってくる。
 そんな事が繰り返えされた。

 よく、テレビドラマで心拍数が0になって、
 人が死ぬシーンがあるが、あれは嘘で、

 心拍数が0になっても、その状態が15分ほど続き、
 体の各細胞が反応しなくなるまで、人の死を確認することはできない、とう事を知った。

 実際、親父も5回くらい、心拍数が0になった後に、
 心拍数が上がってくる問い事を繰り返した。

 俺はまだ生きてるぞ。元気だせ。
 そんな、親父の声が聞こえるような気がした。

 おかげで、この時間は、親父とお袋と、
 ゆっくりと過ごすことができた。

 そんな時間が2時間くらい続いただろうか?
 親父の心拍数もとうとう戻らなくなった。

 医師が、心臓の音や、瞳孔の反応が無いのを確認した。
 11月12日 12時12分

 「ご臨終です。」と医師から告げられた。
 
 それでも、なお、親父の体は温かかった。

 
 





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2 コメント

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Unknown (adap)
2016-02-17 00:57:04
久しぶりです。コメントに、今、気づきました。
父は、最後まで、笑顔で居ました。
残された母は、寂しそうにしています。
お近くへ来た際には、大岡山に是非、寄って下さい。竜三
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Unknown (久保田 穣)
2015-12-30 04:32:25
葬儀に行けず 失礼しました。 おじさん に 最後にあったのは いつだか もう 覚えていませんが、 いつも 笑顔でいた 印象が あります。
返信する

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