弁当日記

ADACHIの行動記録です。 
青年海外協力隊で2006年4月からバングラデシュに2年間住んでました。

バングラデシュのニュース(2014/11/30)

2014年12月01日 | バングラデシュのニュース
◆イベント情報◆
・「パキスタン・バングラデシュ最新ビジネスセミナー」 in 静岡 12/3
 https://www.jetro.go.jp/jetro/japan/shizuoka/events/20141024279-event
・「バングラデシュ・パキスタン最新ビジネスセミナー」 in 浜松 12/3
 https://www.jetro.go.jp/events/item/20141028173/?ref=rss
・「バングラデシュの成長に向けた取り組み (BIG-Bと工業団地整備を中心に)」12/5
 http://goo.gl/17tMHK
・いかに消費者の嗜好、隠れたニーズや購買心理を理解し、商品を売るか 12/11
 https://allianceforum.smktg.jp/public/seminar/view/26
・吉田亮人 写真展「Brick Yard」 | コニカミノルタ 12/6~
 http://www.konicaminolta.jp/plaza/schedule/2014december/gallery_b_141206.html
・世界銀行セミナー:「バングラデシュ人出稼ぎ労働者の安全確保」 12/15
 http://www.worldbank.org/ja/events/2014/12/15/jsdf-dialogue-series-safe-migration-for-bangladeshi-workers
・バングラデシュの学校に給食室を建てて子供達に給食を届けたい! 1/28まで
 https://readyfor.jp/projects/jbcea

■見出し(2014年11月30日) No2014-63
◯南アジア地域協力連合 首脳会合始まる
◯【U21】手倉森日本、来年3・11五輪壮行試合
◯福岡でアジアファッションフェア開催
◯バングラデシュの子どもの生活紹介 加古川で写真展
◯【世界家庭料理の旅】Vol.3 
 バングラデシュの魚カレーは、魚を取るところから始まる?
◯学びの力 笑顔生む
◯ひとは途上国、資金は先進国 PKO、役割分担はっきり
◯車いす修理、寄贈続け8年 相生産業高に功労表彰
◯ダッカの交通料金システム統合プロジェクトにNECなどが参加へ
◯アジアでの省エネ技術ニーズを探せ 環境省、JCMの可能性調査企業を募集
◯パリの国連で夢を食う。 川内有緒さん
◯[ODA大綱改定] ゆがみの分析が先決だ
◯ナシム・バングラデデシュ保健大臣と城内副大臣との会談
◯永岡厚生労働副大臣が、バングラデシュのモハメッド・ナシム保健家族福祉
 大臣と懇談しました。
◯平成 25 年度発電用原子炉等利用環境調査
 (諸外国における原子力発電及び核燃料サイクル動向調査)最終報告書
◯「アジアン・アート・ビエンナーレ・バングラデシュ2014」にChim↑Pomが出品
◯バングラデシュやナイジェリアにも注目! 
 識字率急上昇中の新興国に投資するなら
◯世界銀行セミナー:「バングラデシュ人出稼ぎ労働者の安全確保」
◯駐日バングラデシュ特命全権大使が本学を表敬訪問しました
◯バングラデシュウィーク(12/12まで)
◯古沢昌之・総合経営学部教授がバングラデシュで講演を行いました。


■南アジア地域協力連合 首脳会合始まる
 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik14/2014-11-28/2014112807_01_1.html
 (しんぶん赤旗 2014年11月28日)

 【ニューデリー=安川崇】南アジア8か国が参加する南アジア地域協力連合(
SAARC)の第18回首脳会合が26日、ネパールの首都カトマンズで始まり、
域内経済協力の強化案などの協議を27日も続けました。しかし冷却化が続く印
パ2国関係などが影を落とし、合意への道のりに不透明感が出ています。
 会合では加盟国間で鉄道・自動車道路の相互連絡を強めることやエネルギー協
力を推進することについて、三つの協定に調印する方向とみられていました。し
かし現地からの報道によると、26日の開会式後、パキスタンが合意しない意向
を表明しました。
 パキスタンは現地メディアに「協定を妨害しようとしているのではない。国内
調整のため時間が必要だ」(アジズ外交顧問)と説明。特に鉄道・自動車の協定
について国内輸送業界の合意取り付けが必要だとしています。
 SAARCは全会一致が原則で、一国でも反対すると議決できません。エネル
ギー協力での合意をめざし、議長国ネパールを中心に27日、すり合わせの努力
が続いているとみられます。
 この問題について、協定を後押しするインドのモディ首相が26日、「協力は
SAARC内部か、またはその外で進んでいく」と発言。パキスタンを除いた各
国との個別協議で合意を目指す姿勢をほのめかしました。
 印パ両国は8月、予定されていた外務次官会談をインドがキャンセルしたこと
などをきっかけに関係が冷却化。今回会合でも、両国首相の会談予定はありませ
ん。

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 南アジア地域協力連合 1985年に設立された緩やかな地域協力連合。イン
ド、パキスタン、バングラデシュ、スリランカ、ネパール、ブータン、モルディ
ブ、アフガニスタンの8カ国が加盟。経済協力を中心に会合を続け、領土紛争な
どの政治課題は、議題から除外されています。



■【U21】手倉森日本、来年3・11五輪壮行試合
 http://www.hochi.co.jp/soccer/japan/20141127-OHT1T50347.html
 (スポーツ報知 2014年11月28日))

 16年リオ五輪を目指すU―21日本代表が、来年3月11日に国内で壮行試
合を行うことが27日、分かった。青森県出身で東日本大震災時は仙台の監督を
務めていた手倉森誠監督(47)のもと、震災から4年となる節目にサッカーを
やれる喜びをかみしめ、3月下旬の五輪1次予選(場所未定)に向かう。予選の
組み合わせは12月4日に決まるため、同組にならない国の中から相手を探す。

 来年はU―22になる代表は3月7日のJ1第1節を終えた後の9日に集合。
壮行試合後は一時解散して14日の第2節は所属クラブに戻し、16日以降に予
選開催地へ出発。合宿の一時解散は異例も、日本協会関係者は「10月のU―1
9アジア選手権では合宿が長くなって選手が疲れていた。一度クラブに戻ってリ
フレッシュしてほしい」と狙いを明かした。
 また、東南アジア遠征(12月11~19日、タイ、バングラデシュ)にはF
W南野拓実(19)=C大阪=の初招集が濃厚となった。手倉森監督は「攻撃陣
を多めに連れて行き、競争心をあおりたい」と語っており、12月4日のメンバ
ー発表に注目が集まる。



■福岡でアジアファッションフェア開催
 http://www.data-max.co.jp/company_and_economy/2014/11/23922/1127_sn1/
 (NetIBNews 2014年11月27日)

 中国を中心としたアジア各地のファッションが集う「アジアファッションフェ
ア(AFF)」が26日、福岡市で開幕した(主催/AFF株式会社、一般社団法人日中
経済貿易センター)。会場は、アパレル、服飾品、ホームテキスタイルなど様々
な展示で埋め尽くされた。
 AFF(Asia Fashion Fair)は、日本で最大級の繊維?アパレル展示会で、2003年
から開催されている。東京、大阪以外で開催されるのは今回の福岡が初めて。中
国の山東、江蘇、浙江、上海、遼寧、安徽、北京の7省・市18都市から、56社が
64ブースを出展する。見本市は多種多様なアイテムが取り揃えられ、レディース
ファッションやメンズファッションをはじめ、子どものための防寒着や、スポー
ツウェアの専門店も出展された。洋服以外にもワッペン、帽子、カバン、などの
専門業者がブースを連ね、日本のバイヤーと熱のこもった商談が見受けられた。
刺しゅう専門業者のブースでは、刺しゅうでつくられた掛け軸など、珍しい商品
も注目を集めた。
 入場の際に、マスコットキャラクター「ハリヤマさん」のメジャーがノベルテ
ィとしてプレゼントされた。ハリヤマさんは2014年になって新しく登場した、ア
ジアファッションフェアのマスコットキャラクターである。名前の通り、「針山
=ピンクッション」をモチーフとしており、カラフルなまち針でハリネズミの背
中を表現している。目と鼻の部分には、「アジアファッションフェア」の頭文字
「A・F・F」がデザインされている。大きな縫い針を持って裁縫をしているコミカ
ルな姿は、会場やパンフレットでもよく目立つ目印となっている。
 このイベントの出展企業の一部は「チャイナ・プラス・ワン」という取り組み
を行なっている。製造拠点を中国だけではなく、ASEAN諸国などに分割して投資す
ることで、リスクを回避するというもの。このフェアに参加している企業も、カ
ンボジア、バングラデシュなどに自社工場を有し、アジアの経済的発展に貢献し
ている点も強調している。主催者は「東京・大阪に加えて、福岡でも開催された
ことによって、アジアの繊維産業の発展に大きく影響するだろう」と期待を語っ
た。



■バングラデシュの子どもの生活紹介 加古川で写真展
 http://www.kobe-np.co.jp/news/touban/201411/0007536071.shtml
 (神戸新聞 2014年11月26日)

 バングラデシュの子どもたちへの教育支援に取り組む市民団体「ワンドロップ」
が、現地の子どもの笑顔や生活の様子を紹介する写真展をイオン加古川店内KS
Dギャラリー(兵庫県加古川市平岡町新在家)で開いている。民族衣装や雑貨類
も展示している。30日まで。
 同団体は、大西登志子さん(63)=同市東神吉町神吉=が2010年12月
に設立。大西さんは中学の元英語教師で、06年に初めて同国を訪れて以来、文
具品を贈るなど支援を続ける。経済的に就学が困難な子どもに学資金を送る奨学
生制度や教育施設を視察するスタディーツアーなどの事業を展開。11年から、
バザーの売り上げなどで集めた支援金を元に、現地で小学校の建設を進めている。

 会場には、ストリートチルドレンや学校の授業風景などを収めた写真約百点が
並び、子どもたちの豊かな表情が見られる。大西さんは「貧困から抜け出すには
教育しかなく、現状を知ってもらうことで支援の輪を広げたい」と話している。

 午前10時~午後6時(最終日は同5時まで)。寄付金や支援物資を募ってい
る。大西さんTEL090・6603・6721



■【世界家庭料理の旅】Vol.3 
 バングラデシュの魚カレーは、魚を取るところから始まる?
 http://www.huffingtonpost.jp/kitchhike/bangladesh_b_6196892.html
 (ハフィントンポスト 2014年11月26日)

こんにちは!
「食を旅するイラストレーター」織田博子です。いろいろな国をめぐり、現地の
人と料理を作り、地元の市場をめぐり、ともに食卓をかこむ旅をしています。
「世界の家庭料理」の魅力的な世界を、イラストと文章で伝えていきたいと思い
ます。

黄金の国・バングラデシュ!
今回は、私が愛してやまないバングラデシュの家庭料理を紹介します!

インドの東、ガンジス川の下流に位置するイスラム教国。多くの川や湖に覆われ
た、水の豊かな国です。

料理は豊富な水と温暖な気候で育まれた米・魚が主食。
魚や肉の(鶏・羊・牛)カレー、お米、という組み合わせが基本的な家庭料理。

インドのカレーより油っこくなく、サラッとした印象。素朴な味わいが魅力です。


そんなバングラデシュに行ってきました。

電車の中には人、人、人...そしてヤギ、ニワトリ、アヒル?!
インド・コルカタから飛行機でバングラデシュの首都、ダッカへ。
飛行機の窓からは、地平線の向こうまで続く水田や湖が夕日を映してキラキラ輝
いている。
まさに黄金の国、バングラデシュ!

空港から市内へ向かうため、駅へ行く。

屋根の上に乗る人、窓から乗り降りする人、大騒ぎが始まった。
慌てて乗り込むと、電車の中は人、人、人、荷物、隙間に子供、それにヤギやニ
ワトリ、アヒル?!
すっかり度肝を抜かれたけど、バングラデシュの人たちにとってはなんでもない
日常の風景のよう。

魚カレーを作るには、魚を取るところから
滞在10日目。旅の途中で会ったベンガル人・モインさんとモインさんの新婚の奥
さん・ムンニさんの生まれ故郷にお邪魔するために、バングラデシュ東部の名の
ない駅で下車した。

収穫を終えた畑が地平の向こうまで続き、子供たちがクリケット(イギリス式の
野球のようなスポーツ)で遊んでいる。
美しい湖や森の間に、カラフルな模様が描かれた家々が立ち並び、そこからピン
クやオレンジ、赤といった鮮やかなサリーを着た女性たちが顔をのぞかせている。

家々のそばには小川が流れ、裸の子どもたちが走り回っている。

なんだか、懐かしくなるような素朴な風景。

ある日村を歩いていると、昨日まであったはずの湖が乾いてなくなっている。
モインさんに聞いてみると「湖の水をポンプで吸い出し、底に残った魚を拾って
夕飯にするんだよ」、とのこと。
豪快な漁だなぁ・・・。

村の中心では、村中の女性が集まって魚を選り分けていた。

3cmくらいの小さな魚(食べられる魚)とトゲトゲの魚(食べられない魚)を選り
分けるだけの作業。
しかしおばちゃんたちは世間話をしながら、のんびり選り分ける。

たっぷり時間をかけて、仕事をする。
なんだかその時間はとても心地よくて、気づいたら夕方になってしまった。

家でカレーにする分を分けてもらい、モインさんの家に帰る。

家の離れにある台所(土間)に、モインさんのお母さん、兄嫁、弟嫁、新婚のお
嫁さん・ムンニさん、モインさんの妹やその他たくさんの女性が集まっている。

家族が大きいから主婦の人数も多い!

私は兄嫁さんの手伝いで、魚のヒレとしっぽを取る作業を手伝う。

モインさんの妹さんが、大きな鍋に油、スパイスを入れ、魚を炒める。新婚のム
ンニさんも鮮やかな手さばきで野菜を切りそろえ、お母さんがお米を炊き、あっ
という間に食事の支度は終わり。

さぁ、いただきます!
居間(土間)にゴザを敷き、真ん中に大きなお皿と山盛りのごはん、魚カレーを
配膳。まずはお客と男性が食事をし、女性は後で食べるというスタイルらしい。


バングラデシュのカレーはサラッとして食べやすい。
バングラデシュは指三本を使って手で食べるスタイル。なぜか指で食べるといく
らでも食べられてしまう。

「指も味わいのうち」という言葉がある、とモインさんが教えてくれた。

お昼からずっと手伝っていたので、おなかもペコペコ。お代わりまでしてしまっ
た。

魚カレーを作るために、魚をとるところから始める
食事を終えると、することもないので、家族たちはとりとめもないおしゃべりを
続けている。
この夜は停電のため、村じゅうが真っ暗。
降るような満点の星空の下、家族の話し声だけが聞こえる。

近くの湖で魚を採り、
近所の人としゃべりながら魚を選り分け、魚を料理し、
食べ終わったら家族とおしゃべりをする。

この一日は、食材をとって、料理をして、食べるだけで過ぎていった。
「ご飯を食べるということは、大変な労力をかけて行われていることなんだよな
あ」と気づく。

魚カレーを作るために、魚をとるところから始める。
初歩的で、根源的で、でもすっかり忘れていたこと。

素敵な経験も含めて、ごちそうさまでした。

レシピ
マーチェリ・ジョル(魚のカレー)

サラッとした味わいのバングラデシュのカレー。
インドのカレーにはトマトが入ることが多いですが、バングラデシュはたまねぎ
だけでシンプル。
カレーというより「スパイスを使った煮物」のような印象で、どこか和食にちか
いものを感じます。

多くのレシピでは「Rohu」というコイ科の魚を使用すると書いていますが、
地域や家庭によって様々な魚を使用するようです。

材料
魚 750g
紫タマネギ 3つ
ジャガイモ 2つ
水 2カップ
ショウガ 1かけ
ニンニク 1かけ
ターメリック 大さじ1
チリパウダー 大さじ1/2
塩 小さじ1
マスタードオイル(なければサラダ油) 大さじ5
(お好みで)青唐辛子 適量
(お好みで)コリアンダーの葉 適量
1.魚の内臓を取り、ぶつ切りにする。大さじ1/2のターメリックパウダー、塩少々
をまぶし、15分ほど置いておく。
2.フライパンにマスタードオイル(サラダ油)を入れる。中火で熱し、みじん切
りにしたショウガ、ニンニクを炒める。1を入れ、きつね色になるまで揚げるよう
にして焼く。
3.2を取り出し、キッチンペーパーなどで余分な油を取る。
4.薄切りにしたたまねぎを、きつね色になるまで炒める。
5.4にじゃがいも、塩小さじ1、ターメリックパウダー大さじ1/2を加え、さらに
炒める。
6.蓋をして2分煮る。
7.種を取った青唐辛子、水2カップを入れ、中火で煮る。
8.煮立ったら3を鍋に入れ、蓋をして10分ほど弱火で煮込む。
9.7をお皿に盛り、1㎜幅に薄く切った青唐辛子、きざんだコリアンダーの葉、4を
飾り付ける。
10.めしあがれ!
※2010年12月に訪問した時の記録を基に記事を作成しています。

文章・イラスト:食を旅するイラストレーター 織田博子
世界を旅し、各国の家庭料理や人びとを描いています。作品集はこちら



■学びの力 笑顔生む
 http://www.yomiuri.co.jp/local/nara/news/20141125-OYTNT50269.html
 (読売新聞 2014年11月26日)

 貧困に苦しむバングラデシュに小中学校を建設する活動をしている兵庫県篠山
市のNPO法人「P・U・Sバングラデシュの村を良くする会」が、平群町菊美
台の「すぎた珈琲(コーヒー)」で、現地の子どもたちを撮影した写真展と、民
族衣装やアクセサリーの展示即売会を開いている。30日まで。(坂木二郎)
 展示しているのは、同会のメンバーが撮った写真約50点に加え、バングラデ
シュやネパールで手作りされた衣類や雑貨、帽子、草履など約300点。民族衣
装は2000~3500円、ネックレスは1000~3000円で販売している。

 同会は同市の岩下八司(やつし)さん(65)、啓子さん(65)夫婦らが1
989年に設立。募金や企業支援などで資金を集め、96年から今年にかけて6
校の小中学校を開校した。
 現在は約900人の子どもが学んでおり、12月末までに新たに3校が完成す
る。また、兵庫県内を中心に各地で展示即売会などを開き、収益を現地の学校の
運営費などに充てている。
 活動を始めたのは、八司さんが大阪府枚方市内で働いている頃、バングラデシュ
から来日した知人の青年に「僕の生まれた国を見てほしい」と頼まれたのがきっ
かけだった。85年に初めて現地を訪れ、数え切れないほど大勢の路上生活者や、
読み書きが出来ないためにだまされ、家を取られ、娘を売りに出す人たちの姿を
目の当たりにした。
 八司さんは「貧困の連鎖を断ち切るには教育が必要だ」と痛感。現地に学校を
建てるには日本円で約250万円が必要で、同会設立当初は文房具を現地に贈る
支援から始めた。
 現在も募金を横領されたり詐欺に遭ったりと、トラブルは絶えない。それでも、
八司さんは「現地へ行ったとき、うれしそうに駆け寄ってくる子どもたちの笑顔
は苦労を忘れさせる」と話す。啓子さんは「学校で学んだ少女が母親になり、そ
の娘も同じ学校に通ったり、生徒が教師として戻ったりしたこともある」と喜ぶ。

 「学校で学んだ子どもたちが経済的に自立し国の発展に尽くしてほしい。自分
たちが必要ない、そんな時代がきてくれたら」。岩下さん夫婦はそう願っている。


 ◇
 30日正午からは、岩下さん夫婦やバングラデシュから来日中の男性教諭らを
囲んで、交流会を開く。学校の現状報告のほかに同国のカレー料理の昼食会やミ
ニコンサートもある。参加費は1000円で、問い合わせは「すぎた珈琲」(0
745・45・0886)へ。



■ひとは途上国、資金は先進国 PKO、役割分担はっきり
 http://www.nikkei.com/article/DGXZZO80089370V21C14A1000000/
 (日本経済新聞  2014年11月24日)
 
 世界中で地域紛争が増えている。その悪化を防ぎ、解決につなげる国連平和維
持活動(PKO)の存在感は高まる一方だ。PKOにはバングラデシュやパキス
タンなど南アジア諸国のほか、多くの紛争を抱えるアフリカの国々がたくさんの
要員を派遣している。一方で、米国や日本などの先進国は活動予算の大部分を賄
う。ひとを出す国と資金を出す国の役割分担がはっきりと分かれているのが特徴
だ。

 国連平和維持活動(PKO)予算分担率(2014年)
  日本:10.83%
  バングラデシュ:0.001%
 
 国連ミッションへの軍事要員・警察要員の派遣状況(2014年9月末)
  日本:271人 (53位)
  バングラデシュ:8778人 (1位)



■車いす修理、寄贈続け8年 相生産業高に功労表彰
 https://www.kobe-np.co.jp/news/seiban/201411/0007530973.shtml
 (神戸新聞 2014年11月25日)

 8年前から不要な車いすを修理し、国内外へ寄贈する活動に取り組んでいる相
生産業高校(兵庫県相生市千尋町)機械科がこのほど、県社会福祉協議会から「
ボランティア功労者」として表彰された。学んだ技術を生かし、車いすの部品の
製作や交換などを行ってきた生徒たちは「自分たちの技術で人の役に立ててうれ
しい」と話している。
 同校機械科は2006年から、日本社会福祉弘済会(東京都)が推進する「空
飛ぶ車いす支援事業」に参加。毎週1回の選択授業の一環として、個人や事業者
から譲り受けた車いすの修理を行っている。長期間にわたる継続した活動が評価
された。
 修理作業では、車いすを高圧洗浄機にかけて車体のさびを落とし、タワシや布
などで丁寧に磨く。壊れている部品は、ステンレスを加工して手作りし、必要に
応じてブレーキなども交換する。
 こうして修理した車いすは、8年で100台以上。生まれ変わった車いすは、
空路でスリランカやバングラデシュなどに贈られる。「それぞれの国からお礼の
メールが来ると、やってきて良かったと思える」と担当の松本譲教諭(65)は
話す。
 同校3年の生徒(18)は「車いすが自分たちの手できれいになっていくのが
楽しい。残りの授業でも頑張りたい」と笑顔で話していた。(杉山雅崇)



■アジアでの省エネ技術ニーズを探せ 環境省、JCMの可能性調査企業を募集
 http://www.kankyo-business.jp/news/009221.php
 (環境ビジネスオンライン 2014年11月21日)

 環境省は、二国間クレジット制度(JCM)に基づくクレジットの獲得を目指して、
アジア地域において優れた低炭素技術を提供し、CO2排出削減を行うプロジェクト
を組成するための調査を実施する委託事業者を募集している。公募期間は、12月
10日まで。12月中旬に採択団体を公表する。
 同調査事業は、翌年度にJCMプロジェクトに着工することを前提としたプロジェ
クトを対象として、プロジェクトの実施計画・資金計画・体制等を立案するとと
もに、JCM方法論案の開発に必要な予備調査を行う。本公募の対象となるのは、国
内の企業や法人。調査費用の上限額は1件当たり概算で2,000万円(税込)。なお、
備品購入や設備設置等については対象経費に入らない。
 同事業の募集窓口は、平成26年度二国間クレジット制度に係る実現可能性調査
等の運営委託先である、地球環境センターが行う。なお、説明会は実施されない
が、同公募に関する質問がある場合は、平成26年11月28日までに電子メール(件
名は「質問:H26アジアJCM案件組成調査」とすること)にて事務局宛に送付する
と、回答が12月2日までに事務局のホームページに掲載される。
 二国間クレジット制度は、日本の先進的な低炭素技術・インフラ及び製品を海
外に提供し、海外の温室効果ガスの排出の抑制への貢献を定量的に評価し、日本
の削減目標の達成に活用する制度。
 平成25年1月のモンゴルをはじめとして、これまでにバングラデシュ、エチオピ
ア、 ケニア、モルディブ、ベトナム、ラオス、インドネシア、コスタリカ、パラ
オ、カンボジア、メキシコの12か国(平成26年11月現在)との間で二国間文書に署
名しており、「攻めの地球温暖化外交戦略」(平成25年11月発表)においても、
平成28年までに署名国を16か国に増加し、JCMプロジェクトの形成を支援すること
が示された。



■パリの国連で夢を食う。 川内有緒さん
 http://book.asahi.com/reviews/column/2014111600010.html
 (朝日新聞 2014年11月16日)

 働く30代のモヤモヤと転機

 現地の人もなかなか聴けないバングラデシュの“秘密の歌”を追った『バウル
を探して』で今年、新田次郎文学賞を受賞した川内さんが、パリの国連機関で働
いていたころのことをエッセーにつづった。
 「自分のことを書くのは抵抗があったのですが、特殊な経験だから、と周りか
ら勧められまして……」
 日大芸術学部を卒業後、米国の大学院へ進み、米国と東京のシンクタンクなど
で働く。充実していたが終電で帰る毎日にくたびれきって、発作的に、31歳の
時、国連機関に転職。ユーモアを交えて描かれるのは、一貫して彼女の人生にと
っての国連やパリである。そこが面白い。
 個性的で愉快な同僚や上司たち、親しくなった非正規職員の女子の胸のうち、
大組織での仕事のお作法、縁あって遠距離結婚も……。
 だがずっと「小さなモヤモヤ」を宿している。それが何かは本人にもわからな
い。潤いを得るのは、自由に生きるアーティストたちと深夜まで話しこんだり、
普通の人が公園などで好きに歌ったり演奏したりする「音楽の日」に心動かされ
たりする時間のよう。安定した職員生活や、目標をクリアすると次の目標へまた
全速力、というのとは「別の生き方」に共振していく過程が心に残る。
 「米国での20代は、競争社会の中で“何者かにならないと”と夢中だった。
でも30代になると自分が見えてくる。その時に、何でも楽しむことを大切にす
るパリから受けた影響は大きかったです」
 本書は5年半働いた国連を去るところで終わる。現在は東京在住。パリにいた
時から取材して書くことが好きだった。それを今後も続けていく。
    ◇
 イースト・プレス・1620円



■[ODA大綱改定] ゆがみの分析が先決だ
 http://373news.com/_column/syasetu.php?ym=201411&storyid=61528
 (南日本新聞 2014年11月20日)

 発展途上国を旅して、「あれは日本の援助で造った道路だ」などという現地の
人の説明を受けた人は多いのではないか。
 数年前、バングラデシュで渡った橋もそうだった。真新しい車道を盛んに行き
交うトラックや乗用車を見て誇らしく感じた。ただそれも、橋などのインフラが
現地で役立っていればこそである。
 発展途上国へのこうした政府開発援助(ODA)の大綱に代わる、「開発協力
大綱」原案に対するパブリックコメント(意見公募)を外務省が行っている。
 原案に対する懸念はODAの柱の平和主義の後退だ。災害時などに、軍へ支援
できる道を開いており、機材や資金の軍事転用へのリスクが高まる恐れがある。

 ODAは、かつて世界最貧国と言われたバングラデシュなど途上国の経済成長
を促し、貧困対策に一定の成果を上げた。だが、貧困がなくなったわけではない。

 急速な成長によって温室効果ガスの排出量が急増し、生態系の破壊も深刻化し
た。その最も大きな被害を受けるのは途上国であり、そこに住む貧困層である。

 原案は、包摂的で持続可能な「質の高い成長」に言及しているものの、従来の
成長重視の姿勢は変えていない。ゆがみを生んだ成長の分析と反省が先決である。




■ナシム・バングラデデシュ保健大臣と城内副大臣との会談
 http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_001471.html
 (外務省 平成26年11月17日)

本17日午後4時20分から約25分間,城内実外務副大臣は訪日中のモハンマド・ナシ
ム・バングラデシュ保健家族福祉大臣(His Excellency Mr. Mohammed Nasim, M
inister of Health and Family Welfare, People’s Republic of Bangladesh)
と会談を行いました。概要は以下のとおりです。

1 城内副大臣より,ナシム大臣の訪日を歓迎,本年は安倍晋三内閣総理大臣とシ
ェイク・ハシナ首相の相互訪問により二国間関係は新たな次元に入った,両国の
「包括的パートナーシップ」を一層強化したい,保健・医療,特に母子保健分野
はバングラデシュに対する我が国ODAの主要分野であり,新たな円借款候補案件の
協力準備調査も行っている旨述べました。

2 これに対しナシム大臣より,日本はバングラデシュ政府及び国民にとって信頼
できる古い友人である,長い間のバングラデシュ支援に感謝,特に医療施設の建
設や医療機材供与などの医療保健分野の協力に大変感謝していると述べました。


3 また,城内副大臣より,安倍政権が日本式医療の海外展開を積極的に推進して
いることを説明,今次訪日中に日本の病院や医療機器メーカーを訪問されること
を希望する,また,バングラデシュ人医師の日本での研修が促進されるよう検討
していきたい旨述べました。これに対しナシム大臣より,今次訪日は日本の医療
機関や医療機器メーカーの訪問が主目的の一つ,バングラデシュの医療施設への
CTスキャン等日本の高水準機器の導入に関心があり,滞在中に日本政府及び民間
企業多数と面会する予定である旨述べました。

4 ナシム大臣より,城内副大臣に是非バングラデシュを訪問して欲しい旨述べ,
城内副大臣より,機会があれば是非訪問したい旨述べて,会談を終了しました。


(参考)
 ナシム大臣は,国際協力機構(JICA)の招きで11月15日から同月20日まで訪日
し,外務省,厚生労働省及び経済産業省を訪問する他,東京及び京都の病院及び
医療機器メーカー等を訪問予定。



■永岡厚生労働副大臣が、バングラデシュのモハメッド・ナシム保健家族福祉
 大臣と懇談しました。
 http://www.mhlw.go.jp/photo/2014/11/ph1117-01.html
 (厚生労働省 2014年11月17日)

永岡厚生労働副大臣が、バングラデシュのモハメッド・ナシム保健家族福祉大臣
と懇談しました。

 バングラデシュのモハメッド・ナシム保健家族福祉大臣が永岡副大臣を訪問し
ました。
 ナシム大臣からは、ベトナム国内では医者や看護師といった医療に関する専門
家が不足していることを背景に、「人材育成が必要であり、日本に支援を要請し
たい」という発言がありました。
 これに対して、永岡副大臣は「新しく始まる看護師の養成プロジェクトでは、
貴国の要請に基づき、長期専門家の派遣や、研修の受入を検討している。バング
ラデシュの保健医療分野の人材育成に貢献したい」と答えるとともに、両国の友
好関係の発展に意欲を示しました。
(大臣官房国際課国際協力室)



■平成 25 年度発電用原子炉等利用環境調査
 (諸外国における原子力発電及び核燃料サイクル動向調査)最終報告書
 http://www.meti.go.jp/meti_lib/report/2014fy/000858.pdf
 (経済産業省 )

===一部抜粋 P334~P335 ===

●エネルギー政策・計画
現在、国民の約半数しか電力供給を受けていないバングラデシュでは、貧困を緩
和し、持続可能な社会経済的発展を達成するためには、電力の安定供給が不可欠
として、2020年までに全国民への電力供給を実現することが目指されている。ま
た、バングラデシュ政府は、経済成長に伴う電力需要増大に対処するため、2010
年6月時点の発電設備容量582万3,000kWを2015年までに1,373万5,000kWに増加させ
ることを目標とするとともに、国内で産出する天然ガス以外の電源として石炭、
原子力、水力などの利用、及び電力の輸入を検討している。

●原子力政策・計画
原子力発電
バングラデシュでは、パキスタンからの独立以前の1963年に西部のルプールが原
子力発電所の建設候補サイトとして選定された。1971年の独立後、1980年の建設
プロジェクト認可、1986~87年のフィージビリティ調査、2000年のバングラデシュ
原子力行動計画(BANPAP)の承認などを経て、2010年4月にバングラデシュ政府が
ロシアによる100万kWの原子炉建設を閣議決定し、同年5月にロシアとの間でルプ
ール原子力発電所プロジェクト(RNPP)に関する枠組み協力協定が締結された。
さらに同年12月にはバングラデシュ国会によってRNPP実施を承認する決議が採択
されている。バングラデシュ科学・情報・通信技術省とロシアのROSATOM国営原子
力会社は2011年2月、ルプール原子力発電所に100万kWの原子炉2基を建設するため
の予備協定に、2011年11月にルプール原子力発電所建設に向けた政府間協定に署
名した。
さらに両国は2012年8月、ルプール原子力発電所の建設プロジェクトのコストの8
5%をロシアが融資することで合意し、2013年1月、ロシアが5億ドルを融資する旨
の協定に調印した。
同年10月には、2018年の商業運転開始をめざし、同発電所の建設が開始された。

なお、2012年9月時点で首相は、ルプールに続く2カ所目の原子力発電所を同国南
部に建設する計画があることを明らかにしている。
核燃料サイクル(ウラン資源確保含む)
2010年5月にロシアとの間で締結されたRNPPに関する枠組み条約では、ウランやト
リウムの鉱床開発、核燃料供給などにおいてバングラデシュとロシアが協力する
ことが取り決められたとみられている。
放射性廃棄物管理・処分
現時点ではルプール原子力発電所から発生する放射性廃棄物管理・処分に関する
公式の方針は示されていない模様である。一方、バングラデシュ原子力委員会(
BAEC)が所轄する原子力研究施設(AERE)では、放射性廃棄物処分の前段階にお
ける安全管理についての半パイロット施設、中央放射性廃棄物処理・貯蔵施設(
CWPS)が設置され、研究が行われている。



■「アジアン・アート・ビエンナーレ・バングラデシュ2014」にChim↑Pomが出品
 http://www.art-annual.jp/news-exhibition/news/43020/
 (アートアニュアルオン・ライン 2014年11月18日)

国際交流基金は、11月13日、バングラデシュ・ダッカ市で今冬開催される、現代
美術の国際展「アジアン・アート・ビエンナーレ・バングラデシュ2014」(主催
:バングラデシュ・シルパカラ・アカデミー)への日本の公式参加および出品作
家を発表した。

「アジアン・アート・ビエンナーレ・バングラデシュ」は、1981年にアジア14カ
国の参加を得て開始されたアジアで最も歴史ある現代美術の国際展の1つ。前回の
第15回では、アジア地域を中心に34カ国から224名のアーティストが参加し、小泉
明郎によるビデオインスタレーション「Theatre Dreams of A Beautiful Aftern
oon」(キュレーター:飯田志保子)が最優秀賞を受賞している。

今回、国際交流基金は、キュレーターに高橋瑞木氏(水戸芸術館現代美術センタ
ー主任学芸員)を招聘、卯城竜太・林靖高・エリイ・岡田将孝・稲岡求・水野俊
紀の6名によるアーティスト集団「Chim↑Pom」による家庭用全自動お掃除ロボッ
トを使った作品「下町のパラドックス」と、日本とバングラデシュの各地を訪れ
て制作する新作の映像インスタレーション「It’s the wall world」を紹介する。


「下町のパラドックス」は、掃除用ロボットが、床掃除の代わりに赤や青、黄色
のペンキで床を汚し(=絵を描き)、巨大な抽象画を描くという作品。ジャクソ
ン・ポロックや具体美術協会の白髪一雄のアクションペインティングを参照して
いるが、行為の主体はもはや人間ではなく、人工知能を備えた掃除用ロボットで
ある。Chim↑Pomは、本作で家事労働と創作行為の差異、人間と機械の創造力の拮
抗をユニークに提示しながら、現代社会やアートにおける人間性についてのパラ
ドックスについて問いかける。

「It’s the wall world」は、ビエンナーレの壁をくりぬいてつくったジグソー
パズルと、そのピースを日本とバングラデシュ各地の人々と交換する様子をおさ
めたドキュメンタリー映像から構成される新作の映像インスタレーション。この
作品のジグソーパズルには市販のパズルのように見本となる絵柄は存在せず、Ch
im↑Pomが様々な場所から持ってきたひとつひとつのピースがそろうことで初めて
そのイメージが浮かび上がる。美術館の壁をピースという単位で分解することに
より、世界中のあらゆる場所の壁と交換が可能でさ、まざまな場所と接続するこ
とができる。同時に、美術館の壁は交換した先々で美術館の壁という役割から、
交換された場所で新たな役割を与えられることになる。今回は日本とバングラデ
シュの様々な場所で壁からできたジグソーパズルの交換をおこなうことで、文化
や言語、宗教の違いという壁を越える共感を導くアートの可能性を探る。

「アジアン・アート・ビエンナーレ・バングラデシュ2014」は、12月1日(月)から
12月31日(水)まで、バングラデシュ・ダッカ市のバングラデシュ・シルパカラ・
アカデミーで開催される。



■バングラデシュやナイジェリアにも注目! 
 識字率急上昇中の新興国に投資するなら
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141119-00000000-sh_mon-bus_all
 (MONEYzine 2014年11月19日)

新興国で識字率急上昇中 投資に活かすなら

 日本は江戸時代から識字率が高く、武士階級はほぼ100%、一般庶民も寺子屋で
の教育が行われ、地域差が大きいものの全体では男子50-60%、女子35%程度はあ
ったとされています。その基盤の上に、明治政府が小学校教育に力を入れたため、
1900年には識字率は78%、1920年には98%まで上昇しています(出所:『識字能
力・識字率の歴史的推移』斉藤泰雄、陸軍省、文部省)。

 1950年時点においても、日本の識字率は欧米先進国やイスラエル(90%)と並
んで極めて高く、メキシコ60%強、タイ50%強、中国50%弱、朝鮮半島40%弱、
インドネシア20%弱、インド20%、トルコ30%などと比べても日本の識字率の高
さが際立っていました(出所:ユネスコ)。これが戦後の日本の急速な復興を遂
げる一助になっていたと考えられます。

 一方、かつて初等教育に課題があった新興国でも、近年識字率の目覚しい改善
が見られます。となると、既に識字率が高くて生産年齢人口が増える国と、これ
から識字率がほぼ確実に急上昇する国に要注目です。

◆インドやエジプトに注目! 若年層の識字率が上昇

 インドの識字率は、1900年ごろは5%程度、1930年で10%、1950年でようやく2
0%で5人に1人しか読み書きができない状況でした。2015年時点のユネスコ推計で
は71%にまで大きく上昇していますが、まだ改善の余地が大きい状況です。

 ところが、インドの若年層(15歳~24歳)に絞った識字率では、2001年は76%
だったのですが2006年には81%、2015年には90%に急上昇しています。若年層の
識字率が高いということは、将来の人口全体の識字率上昇がほぼ確実というだけ
でなく、より生産性が高い労働力が今後供給され続けるということを意味します。


 同様に現時点では識字率の水準にまだ課題があるエジプト、バングラデシュ、
ナイジェリアでも、若年識字率が大きく向上しています(図1)。

◆経済成長を考えるなら生産年齢人口増加とセットで見るべし

 ロシア、米国、日本、韓国などは識字率はほぼ100%なので、十分な初等教育が
行われているといえます。しかし逆を言えば、基礎的な人的資本の開発は十分に
されていて伸びシロがないことになります。特に、生産年齢人口(15歳~65歳)
が減少しはじめているロシア、日本、韓国では、労働力投下による発展は期待で
きません。

 そこで、若年層識字率と国民全体の識字率のギャップを識字率向上による成長
余地と考え、これと生産年齢人口増加率で、投資対象とできそうな国々をプロッ
トしたのが図2です(円の大きさは、2012年時点のGDPで市場の大きさを表してい
ます)。

 まず注目すべきはフィリピン、メキシコ、インドネシアのように既に国民全体
の識字率が十分に高く(若年層識字率とのギャップが少なく)、生産年齢人口増
加が見込まれる国々では、今後生産性が高い労働力が続々と提供される状況とい
えます。つまり、これらの国々は順調な経済成長が高い識字率と生産年齢人口増
加率からサポートされているという訳です。

 一方、若年層の識字率が国民全体の識字率よりも大きく(ギャップが大きく)、
今後十年程度の期間に国民全体の識字率が大きく向上することが予見される国々
(インド、エジプト、バングラデシュ、ナイジェリア)は、可能性に溢れる国々
といえます。

 これらの国々はいままで人的資本の開発が十分でなかったために、その底上げ
だけでも国全体の経済成長が期待できます。さらに生産年齢人口が増加するので、
“人的資本の潜在性が大きく、大化けする可能性がある国々”といえそうです。


 ただし、天変地異、パンデミック、政変、経済危機、戦争等で充実した初等教
育を継続できないような事態が起こると、これらの国々の識字率向上が遅れ、そ
のことが経済成長の制約要因にもなりかねません。

 投資対象を選ぶ際には、上記の観点から識字率の上昇の可能性を考慮すること
も有用と思われます。例えば、生産年齢人口増加率では同程度に見えるフィリピ
ン・メキシコ・インドネシアとエジプト・インド・バングラデシュで、は人的資
本の開発状況が異なります。前者のグループをミドルリスク・ミドルリターンと
するなら、後者のグループはハイリスクながら潜在リターンも極めて大きいと言
えそうです。

 eワラント及びニアピンeワラントの手数料及びリスクについて、こちらをご確
認ください。



■世界銀行セミナー:「バングラデシュ人出稼ぎ労働者の安全確保」
 http://www.worldbank.org/ja/events/2014/12/15/jsdf-dialogue-series-safe-migration-for-bangladeshi-workers
 (世界銀行 2014年12月15日)

世界銀行は、このたび日本社会開発基金(JSDF)対話シリーズの第8回目として、
2013年7月から開始されたバングラデシュにおけるJSDFプロジェクト「バングラデ
シュ人出稼ぎ労働者の安全確保」について、プロジェクトの概要、受益者の声を
直接紹介するセミナーを開催します。これまでの対話シリーズと同様、世界銀行
のプロジェクト担当者とともに、実施機関のバングラデシュに拠点を置く世界最
大NGOであるBRACが、プロジェクト対象地からプロジェクトの受益者と共にビデオ
会議で参加し、プロジェクト実施に当たっての成功点と課題をご紹介します。

「バングラデシュ人出稼ぎ労働者の安全確保」プロジェクトは、80の郡で、出稼
ぎ労働者とその家族の脆弱性軽減を目指すもので、そのために、1.安全な移住の
ための正確でタイムリーな情報とサービスへのアクセス改善、2.コミュニティ単
位の組織(CBO)の設置・強化による出稼ぎ仲介者への依存軽減、を図っています。
プロジェクトの主要な受益者は、国外に出稼ぎに行く可能性のある、高い技術を
持たない貧困層86万4,000人の潜在的移住者とその家族に対するトレーニングとオ
リエンテーション・プログラムの実施を目標としています。

バングラデシュ政府もまた、国外在住者福祉と国外雇用を担当する省を通じ、同
プロジェクトに大きな関心を寄せています。バングラデシュでは、移住者にまつ
わる問題が頻繁に報道され、政府が行動を起こすよう国民の要求が高まるなど、
出稼ぎ労働者の安全確保がますます重要な問題となっています。同プロジェクト
の下、NGOや相手国政府との協力関係を通じて相手国における外国人の雇用の見通
しや規則・規定について重要な情報が提供され、プロセス全体の透明性が高まり
つつあります。同プロジェクトは、安全な移住サービスを提供するために地方や
全国的なネットワークを活用する例として、政府機関により全国的に展開するこ
とも検討されています。今回のセミナーを、バングラデシュの貧困層が直接恩恵
を受けているプロジェクトについて理解を深める機会としていただきたく、ご案
内いたします。

日本社会開発基金 (JSDF)

日本政府と世界銀行は、2000年6月にJSDFを立上げました。その目標は、他のプロ
グラムの対象となっていない最貧困層や最脆弱層に権限を与え、その生活水準を
直接向上させるようなコミュニティ主導型開発や貧困削減プロジェクトにグラン
トを提供することにあります。JSDFは、開発のプロセスにおいて、非政府組織を
はじめとする現地のステークホルダーとの協力のためのプラットフォームを提供
するという意味で、他に類を見ない貴重なプログラムです。日本政府は2014年6月
までに、300件以上の社会開発プログラムやプロジェクトを支援しています。

お申込み

登録フォームよりお申込みください。
 https://www.worldbank.or.jp/forms/121514_form.html



■駐日バングラデシュ特命全権大使が本学を表敬訪問しました
 http://www.tokushima-u.ac.jp/docs/2014112100037/
 (徳島大学 2014年11月27日)

11月12日、マスード・ビン・モメン駐日バングラデシュ特命全権大使が本学を表
敬訪問しました。香川学長から歓迎の挨拶があった後、細井副学長(国際担当)
が本学の概要等について説明を行いました。モメン大使からは、バングラデシュ
から学生が日本へ留学するには言葉の問題があるため、日本の大学の学部レベル、
特に工学部において英語による授業が導入されれば、日本への留学生増加が期待
できるといったお話しがありました。また、同席したバングラデシュ出身の学生
及び学生の指導教員と意見交換を行いました。
その後、バングラデシュからの留学生による歓迎パーティーでは、和やかな雰囲
気のなか、モメン大使との交流が行われました。



■バングラデシュウィーク(12/12まで)
 http://www.apu.ac.jp/home/event/view/?event_id=1592
 (立命館アジア太平洋大学 2014年12月8日)

 日時: 2014年12月8日(月)~2014年12月12日(金)
 場所: 立命館アジア太平洋大学キャンパス

 ※詳細不明。今後アップデートされるのかもしれません。



■古沢昌之・総合経営学部教授がバングラデシュで講演を行いました。
 http://ouc.daishodai.ac.jp/news/2014/11/post_244.html
 (大阪商業大学 2014年11月28日)

11月23日、本学総合経営学部経営学科の古沢昌之教授が、バングラデシュの首都
ダッカで講演を行いました。バングラデシュは世界8位(約1.6億人)の人口を有し、
ポストBRICsの一角として注目を集めている国で、近年日本からも繊維産業を中心
に企業進出が続いています。

本講演会は同国の経営者団体"Bangladesh AOTS-HIDA Alumni Society"(BAAS)の要
請を受けて開催されたもので、企業の経営者・経営幹部など約50名が参加しまし
た。

BAASは日本の(財)海外産業人材育成協会(旧称:海外技術者研修協会)が主催する訪
日経営管理研修・技術研修の修了者が中心となって組織した団体で、傘下にバン
グラデシュTQM協会、バングラデシュ・日本研修機構、バングラデシュ金型工業会
などを擁し、日本流マネジメントの普及活動を行っています。
※TQM=Total Quality Management(総合的品質管理)

今回の古沢教授による講演は、"Leadership for Management Executives of Bus
iness Organizations from Global Perspectives"と題して、終日(9:00~17:00)
にわたり理論面の解説やケーススタディなども交えて実施されました。

講演終了後、古沢教授にはBAASから感謝の楯が贈呈されるとともに、引き続き定
期的に研修指導を受けたい旨の依頼もなされました。


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