弁当日記

ADACHIの行動記録です。 
青年海外協力隊で2006年4月からバングラデシュに2年間住んでました。

バングラデシュのニュース(2024/8/05) その2

2024年08月05日 | バングラデシュのニュース

■見出し(2024年8月05日) No2024-17
〇バングラデシュ首相が辞任、国外脱出 暫定政権樹立へ
〇バングラデシュ陸軍司令官「暫定政権を発足」 
 反政府デモ激化でハシナ首相が辞任し国外脱出
〇バングラデシュ首相辞任 強権的な姿勢に若者ら反発、デモ収束できず
〇バングラで首相辞任要求の大規模デモ、警官と衝突で91人死亡
〇バングラで反政府デモ再燃、95人死亡 ネット遮断し外出禁止令も
〇ファーストリテイリング柳井氏を単独取材 “第2のヤナイ”は「望み小さい」【WBS】
〇バングラデシュ、首相辞任要求デモで77人死亡 
〇外国人児童・生徒52人が学ぶ別府市、日本語指導員を配置 中央小を拠点校に
〇アングル:日本がアジアでLNG市場構築、国内需要減でも購買力維持へ
〇みらいコンサルティンググループがバングラデシュ(首都:ダッカ)に現地拠点を設立
〇ファストリが東大とバングラデシュの女子大の教育交流支援 恒例インターンには5000人
が応募
〇ファーストリテイリング・柳井会長兼社長 日本が抱える課題と成長のカギとは 日本テ
レビインタビュー
〇「人の夢は実現できる」ファストリ柳井会長が未来を担う学生にエール
〇外国ルーツのこどもたちが急増 学校が休みで日本語に触れる機会激減 その先の懸念
〇バングラ政府がネット接続遮断解除、公務員採用巡る混乱沈静で
〇ベトナム等の労働団体関係者が連合富山で雇用や労働環境について意見交換 工場や職業
訓練施設の視察も予定
〇<2024ミス・ユニバース>日本代表に22歳のチャクラボルティ雅さん
 日本とバングラデシュのバイレイシャル 「世界に日本のすばらしさを紹介したい」
〇微生物で「どこでも発電所」 実用化まであと一歩 山口大で世界最先端の研究進む
〇バングラ首相、暴動扇動と野党批判 夜間外出禁止令を継続
〇公務員採用の優遇措置を破棄 バングラデシュの裁判所、学生の抗議激化受け
〇バングラ最高裁、公務員採用優遇枠を撤廃 抗議デモ受け
〇なぜバングラデシュから日本へ? 母国で経営学の学士取得後、島根県へ…
 「地域おこし協力隊」として奮闘する女性の思いとは?
〇【Japan Data】留学生が戻ってきた! 日本語学校在籍者は過去最高

 


■外国ルーツのこどもたちが急増 学校が休みで日本語に触れる機会激減 その先の懸念
 https://news.ntv.co.jp/category/economy/94cb9f48a4af46a2947487d3eb8961e4
 (日本テレビ 2024年7月31日)

 今、日本に居住する外国人の数は急増している。これに伴い、外国にルーツを持つこども
たちも増加。外国人のこどもたちは、日本になじめているのだろうか?学校が夏休み期間に
入る中、楽しく暮らせているのだろうか?外国人児童の支援に関わる人々に話を聞くと、待
ったなしの課題が積み上がっていた。楽しいはずの夏休みが、自信を失う辛い休みにならな
いように、私たちにできることは。(解説委員・安藤佐和子)

「問題が出てくる前に対応を」区民の訴えで実現

東京・豊島区の区役所に7月、「外国人相談窓口」が設置された。豊島区民の1割以上となる
11.7%、約3万4500人の外国人が暮らす豊島区は、「日本人の我々と同じように暮らしやす
い環境を作っていきたい」(高際みゆき区長)として、22の言語で週5日間、終日相談対応
を行うことにした。(それまでは英語と中国語の2か国語対応)。窓口設置のきっかけとな
ったのは区民からの提案だった。生まれも育ちも豊島区池袋の香川陽子さんは、近年、多く
の外国人たちが「情報迷子」になっている様子をまのあたりにしてきた。そこで、香川さん
が提案したのは、外国人が豊島区に転入してきたらまず、日本で暮らす上で必要な「初期の
日本語教育」、そしてゴミの出し方や国民健康保険制度などの「生活オリエンテーション」
を受ける仕組みづくりだ。香川さんは、情報迷子となった外国人が自国のコミュニテーに閉
じこもり、地域住民と接触を断絶して暮らしているケースもあるとして、“迷子”になる前
に共生できる仕組みが必要だと訴えている。

人口減少に伴い働き手不足が深刻な日本では、外国人の労働力への依存度が高まり、外国人
居住者が急増している。しかし、彼らが暮らしやすい環境整備は全く追いついていない。

豊島区がネット上にあげている外国人向けの動画を見ると例えば、
・電車やバスの利用は、現金よりスイカやパスモを使った方が安く済むこと、
・自転車は駐輪場以外の場所に置くと区に持って行かれてしまい、返してもらうにはお金(
罰金)がかかること、
などの例が説明されている。なるほど、外国人の視点で見れば、教えてもらわなければわか
らないことばかりだと気づかされる。言葉の問題、習慣、文化、価値観の違い。多くの外国
人が戸惑いながら過ごすことだろう。大人でさえ、苦労が想像される外国での暮らし。外国
人のこどもたちへのサポートはどのようになっているのだろうか?

「ことば」は自信に影響夏休みに日本語を忘れてしまうと…

学校が夏季休暇中の7月28日、茨城県ひたちなか市の施設には、インドやネパール、フィリ
ピン、中国出身のこどもたちが集まっていた。彼らが参加していたのは、「なつやすみ べ
んきょうかい」。

ボランティアの助けを借りながら、学校で配られたプリントの確認や夏休みの宿題に取り組
んでいた。

主催した「ひたちなか市国際交流協会」の仙波美哉子副会長は開催意図について、「学校の
長期休み中、母国語だけの生活になってしまうと、せっかく覚えた日本語を忘れてしまう子
もいるので、少しでも機会を提供するため」と話す。休み中に日本語を忘れてしまい、その
せいで勉強への意欲がそがれてしまうというケースも少なくないようだ。もっと日本語支援
の機会を増やしたいものの、ボランティアのメンバーは大学生や、本業の仕事を抱える人も
多く、「人は足りていない」という。

またこの日、こどもたちに同行した保護者たちは、ボランティアメンバーに学校からの配布
物に何が書かれているのかなどを確認していた。母親たちからは「夏休みの宿題が何かわか
らずこどもに言えなかったが、どういう宿題があるのか今日わかりほっとした。これで、こ
どもにちゃんと宿題をやらせて学校に行かせることができる」と安堵の声が聞かれた。

「外国の方々は翻訳アプリを上手に活用していますが、それでもプリントの量がとても多い
ので、全部カメラで撮影して、アプリに読み込ませて、とするのも大変」(仙波さん)。

また読んだとしても、大量の情報の中から何が大事で、何をしなくてはいけないのか、判別
するのは大変だという。

仙波さんは、“外国人労働者は以前と違い、家族帯同で来日する人も増えているが、家族の
日本語学習は自助努力に任せる形になってしまっている”と指摘し、帯同家族への日本語支
援拡充の必要性を訴える。

ことばの能力は、こどもたちの自信に影響する
一方、この協会で同様に外国人支援に取り組む中島理佳子さんは次のように懸念を示す。

「ことばの問題で、こどもたちの居場所が少なくなっている。こどもたちの自信がつく"場"
が少ない。自信をつけてあげる取り組みがあったらいいと思う」。

親の仕事の都合で日本に住むことになったこどもたち。「国に帰れば友だちもいて楽しく遊
べるのに、ことばもわからない日本で元気なく過ごしている子がいるのも事実。日本のこと
を、安心して楽しく過ごせる良い場所なんだなって思ってもらえたら、いきいき活躍してく
れると思う」(中島さん)。

自治体、教育現場の外国児童対応はまちまち
自治体や学校は外国人の児童にどのように対応しているのだろうか?外国人児童数の多さで
都内2位に位置する江東区(2022年調査)。教育委員会教育支援課に聞いたところ、「夏休
みだからといって特別な取り組みはない」という回答だった。外国人に限らず教育相談窓口
で毎日対応しているという。しかし、対応は日本語のみだ。外国人児童に対する教育支援に
ついては、入学時に学校から申請があれば、その児童の母語を話せる講師を派遣していると
いうが、最初のオリエンテーションのみとなる。今後の支援拡大については「日本全体で外
国から来るお子さんも増えているので、いろいろな学校から情報収集中」としている。

では、学校自体の取り組みはどうなっているのだろうか?

「ねばならない」はちょっと違う
児童の6割が外国にルーツを持つこどもたちだという新宿区立大久保小学校。田中悦子副校
長に話を聞いた。夏休み期間についてはやはり「家にいると母国語だけになってしまうお子
さんもいる」と懸念し、「学童などに行き、日本語に触れて生活するように声をかけている
」という。大久保小学校にはインド、カナダ、韓国、タイ、ネパール、バングラデシュ、フ
ィリピン、ベトナムの8か国の外国人児童が通っているため、夏休みの過ごし方のおたより
も日本語を含めて9か国語分用意して配布。こどもたちの学校生活がスムーズに進むように
、外国籍の保護者たちには「日本語のわかる友だちや親戚を紹介してくださいね」と呼びか
けている。学校での面談の際に同席してもらい、通訳を頼んでいる。

授業ついて言えば、国語だけは、外国人児童対象の「日本語国際学級」があり、レベルに応
じて少人数のクラスで授業を行っている。しかし、国語以外は他の日本人と一緒の通常のク
ラスで受けているため、「困って過ごしているこどももいると思うので、そういうところの
サポートが必要」(田中副校長)。

夏休みの宿題は、児童一人ひとりのレベルに合わせて個別に出す配慮をしているという。外
国人児童対応について、今後取り組みを始める学校などへのメッセージは何かとたずねると
田中副校長は「『ねばならない』はちょっと違うかな」と話した。「例えば遠足でも、日本
では『お弁当は手作りじゃなきゃいけない』と思いがちだけれど、コンビニ弁当でもいいし
、どこの国の料理でもいいよね、と」。「誰かが何かできなかったり、違うものを持ってき
たりしても、『ダメだよ』『ずるいよ』ではなく、『それでいいんじゃない?』とこどもた
ちも受け入れるようになっているのが良いと思います」と話す。

まさにこどもたちが、ダイバーシティ&インクルージョン(多様性と包摂)を血肉化してい
る様子が伝わってきた。


外国ルーツのこどもたちへの支援は見つかりにくい
「夏休みの宿題に困っている外国人のこどもたち。両親が日本語が得意でない場合、こども
たちはどこで助けを得るのか?」。そんな疑問を解消しようと、インターネットで英語やひ
らがなで検索を試みたものの、ほとんど見つけることはできなかったのがこの記事のきっか
けだ。

夏休みの勉強支援一つとっても、外国にルーツを持つ人たちが情報収集しやすい環境になっ
ているとは言えないと、今回感じた。こどもも含めて、日本での生活がなるべくストレスの
少ない、楽しく充実したものとなるよう、整備すべきことは山積みだ。

学校や自治体、NPOなどの取り組みは広がりつつあるが、まずは先行して展開されている好
事例を広く活用できるよう、国や都道府県にはリーダーシップをとってほしい。

そして、私たち一人ひとりも、ともに日本に暮らす外国人の人たちが情報迷子とならないよ
う関心を持つことが大切だ。

 

■バングラ政府がネット接続遮断解除、公務員採用巡る混乱沈静で
 https://jp.reuters.com/world/security/GDOAAWAGPVNQPMQGB7INZKB3WU-2024-07-30/
 (ロイター通信 2024年07月29日)

 バングラデシュ政府は、公務員採用の優遇枠を巡る抗議デモをきっかけとした社会的な混
乱が和らいだことを受け、インターネットの接続遮断措置を解除した。
 同国外務省は28日に発表した声明で「ブロードバンドとモバイルのインターネット接続
は現在までに全面的に再開されている」と説明した。
 その上で「政府と国民による適宜適切な措置のおかげで、全般的な情勢が正常に戻りつつ
あると全ての外国のパートナーに保証したい」と付け加えた。
 抗議デモが起きたのは、バングラデシュで1971年の独立戦争に加わった兵士の子息ら
に公務員採用の3割を振り向ける措置がいったん廃止決定されたにもかかわらず、6月に高
裁が復活を命じたことが原因だった。
 学生らのデモは全国的に広がり、治安部隊との衝突で数千人が負傷。外出禁止命令が発出
され、軍の部隊が警戒に派遣されたほか、暴力を抑えるためとの理由でネット接続が遮断さ
れた。
 ただ最高裁が今月21日、高裁の判断を覆して大半の優遇枠廃止を認めたことから、学生
らが抗議活動停止に同意した。

 

■ベトナム等の労働団体関係者が連合富山で雇用や労働環境について意見交換 工場や職業
訓練施設の視察も予定
 https://www.fnn.jp/articles/-/736126
 (FNNプライムオンライン 2024年7月29日)

 ベトナムやバングラデシュの労働団体の関係者が富山県を訪れ、29日連合富山で意見交換
を行いました。
 これは、国際労働財団JILAFが、日本の労使関係や労使慣行などについて理解を深めても
らおうと毎年行っている招へい事業で、富山県内での受け入れは8年ぶりです。
 訪れたのはバングラデシュやベトナムの労働団体の関係者12人で、連合富山を訪問し県内
の雇用や労働環境について意見交換を行いました。
 中ではバングラデシュ協議会のプラーク事務局長が、「外国人労働者がトラブルに巻き込
まれた場合に相談できる場所があるのか」という質問したのに対し、連合富山の大西事務局
長が、「自治体ごとにサポートする体制が整っている」としてさらに周知を進めたいと話し
ていました。
 一行は、30日まで滞在し県内の工場や職業訓練施設を視察することになっています。

 

■<2024ミス・ユニバース>日本代表に22歳のチャクラボルティ雅さん
 日本とバングラデシュのバイレイシャル 「世界に日本のすばらしさを紹介したい」
 https://mainichikirei.jp/article/20240726dog00m100020000c.html
 (毎日きれい 2024年07月26日)

 2024年度のミス・ユニバース日本代表「2024ミス・ユニバース・ジャパン」を決める選考
会「2024ミス・ユニバース ジャパンファイナル“Iam”」が7月25日、東京都内で開催され
、ファイナリスト11人の中から、兵庫県神戸市出身のチャクラボルティ雅(かや)さん(22
)がグランプリに選ばれた。チャクラボルティさんは、11月にメキシコで開催される世界大
会に出場する予定。
 チャクラボルティさんは、日本とバングラデシュの両親を持つバイレイシャルで英語、日
本語、スペイン語、韓国語が堪能。 高校時代はフィギュアスケートの全米選手権で2度優勝
した経験を持つ。ミシガン州立大学では人間生物学、脳神経科学のダブルメジャーの学位取
得で卒業。救急救命士の資格を持ち、約15年間にわたって救急救命やシェルターの調理など
多くのボランティア活動を行っている。現在は医学部への進学を目指している。

 世界大会への意気込みを聞かれ、「私は世界大会で、日本の社会が(以前と比べて)変わ
っていることを紹介したいし、日本がグローバルな国と紹介したいです。自分も日本人とし
てのさまざまな経験を通して、世界に日本のすばらしさ、そして日本のダイバーシティーを
紹介したいと思っています」と力強く語った。

 ミス・ユニバースは1952年に始まった世界で最も歴史あるコンテストで、100カ国近くの
国の代表が集まる。日本代表は、2007年に森理世さんが世界大会で優勝したほか、2006年に
知花くららさんが2位を獲得。2015年に宮本エリアナさんがトップ10位入りした。また2006
年に知花さん、2017年に阿部桃子さんがナショナル・コスチューム審査の最優秀賞を受賞し
た。

 今年の日本代表の選考は、全国の応募者の中から書類審査などを経て、セミファイナリス
ト35人(うち1人は選考会欠席)を決定。この日の選考会では、ファイナリストに選ばれた
11人が各種審査などに臨んだ。本年度から応募資格にあった年齢制限の上限は撤廃し、18歳
以上の全女性が参加可能になった。

 


■微生物で「どこでも発電所」 実用化まであと一歩 山口大で世界最先端の研究進む
 https://www.chugoku-np.co.jp/articles/-/490397
 (中国新聞 2024年07月7日)

 植物の根の近くに生息する微生物を使った発電の研究が国際的に広がっている。二酸化炭
素(CO2)を排出しないため環境に優しく、植物が育つ場所ならどこでも「発電所」になり
得ると注目を集めている。世界の研究の先頭を走るのが山口大大学院創成科学研究科のアジ
ズル・モクスド准教授の研究室。実用化の一歩手前の段階まで来ている。

 「植物微生物燃料電池」と呼ばれる発電システム。植物の根の周囲にいる微生物が、餌で
ある糖分を分解する際に生み出す電子を電源とする。植物が光合成で生み出したエネルギー
は全ては利用されず、一部が根から糖分などとして出て土中などにたまる仕組みを活用して
いる。

 オランダで2000年代、水草などの水生植物から研究が始まった。アジズル准教授は土に生
える植物での発電に他の研究者に先駆けて成功。現在は電極の設置が難しい大きな樹木でも
発電可能な仕組みづくりを目指している。一連の研究は23年、英国の科学誌バイオソーステ
クノロジーリポートに掲載された。また、ことし6月、中国電力技術研究財団(広島市中区
)から優秀研究賞で表彰された。

 バングラデシュ出身のアジズル准教授は「世界では発展途上国などで16億人が電気なしで
生活している。植物微生物燃料電池は導入コストも安価になると見込まれ、人々の生活を変
える手段になる」と強調する。穀物や野菜の栽培と組み合わせれば、食物も電気も生産でき
る利点がある。

 資源量に限りがあり二酸化炭素を排出する石油や石炭などの化石燃料による発電に代わる
、持続可能な手法の一つとして関心が高まっている。アジズル准教授の研究室は、電極に竹
炭を使うなど環境面の工夫を凝らしている。日照や降雨など気象条件による影響もあまりな
いという。

 現段階は、電圧に比べて十分な電力が確保できないことが実用化に向けての壁となってい
る。アジズル准教授はこの電力不足の課題も「試行錯誤を重ねており、近く解決できるので
はないかと考えている」とし、大気などの環境モニタリングなど電力使用量の少ない機器か
ら導入が始まるとみている。

 

■バングラ首相、暴動扇動と野党批判 夜間外出禁止令を継続
 https://jp.reuters.com/world/security/WMFWCTXRVFI6NPJ4IX6UBNT7IA-2024-07-23/
 (ロイター通信 2024年7月23日)

 バングラデシュのハシナ首相は22日、公務員採用の優遇枠に反対して広がった学生主導
の抗議活動に伴う暴力行為について、主要野党のバングラデシュ民族主義党(BNP)、イ
スラム協会(JI)とその学生支部に責任があると非難した。また、状況が改善すれば夜間
外出禁止令を解除すると述べた。
 優遇枠を巡っては、反対する学生デモ隊と治安部隊の衝突により、近年で最悪となる少な
くとも147人が死亡。政府がインターネットを遮断して夜間外出禁止令を発令し、軍を派
遣する事態になっていた。最高裁は21日、公務員採用の優遇枠をほぼ全面的に撤廃する判
決を下している。
 首相は首都ダッカで財界幹部らに演説し、19日の夜間外出禁止令発令以来初めて発言。
「放火テロが始まった際、抗議活動を行っていた学生らは関与していないと話した」と指摘
した上で、「私は決して望まなかったが、国民の生命と財産を守るため夜間外出禁止令を余
儀なくされた」と説明した。
 さらに「状況が改善すれば外出禁止令は解除する」と述べた。

 

■公務員採用の優遇措置を破棄 バングラデシュの裁判所、学生の抗議激化受け
 https://www.bbc.com/japanese/articles/cql8g18y17yo#
 (BBCNews 2024年7月22日)

 バングラデシュの最高裁判所は21日、公務員採用の優遇措置案の大部分を破棄すると発表
した。この案をめぐっては、学生による反対運動が暴動に発展し、これまでに100人以上が
死亡している。
 バングラデシュ政府は先に、1971年の独立戦争の退役軍人の家族を、公務員採用で優遇す
る案を発表。当初の案では公務員採用枠の3分の1を家族らに割り当てていた。
 しかし裁判所は今回の発表で、家族らへの割り当てを全体の5%にするとした。
 アニスル・ハク法相は、政府は数日以内にこの判断を反映すると述べた。一方、一部の学
生は抗議を続けるとしている。
 この優遇案は、2018年にハシナ政権によって廃案となったものの、先月に下級審によって
復活。抗議デモの火種となった。
 最高裁は判決で、公共部門の仕事の93%は能力に基づいて採用し、5%は独立戦争の退役
軍人の家族に残すよう命じた。
 残りの2%は、少数民族と障害者の雇用に充てられるという。
 ハク法相はBBCに対し、2009年に就任したシェイク・ハシナ首相が、国を制御できなくな
っているとの見方を否定した。
 「もしそうなら、この国の民衆は反乱を起こしただろう。だが国民は実際、この混乱の中
で政府を支持し、『そうだ、政府は暴力を終わらせるために行動すべきだ』と言っている」
 また、野党が抗議デモに参加し、「バングラデシュの発展の象徴」を破壊したと非難した

 一方、BBCが取材した抗議運動の調整役らは、政府が行動を起こすまで抗議を続けると語
った。
 「裁判所の判決には拍手を送りたい」と、調整役の一人、ヌスラト・タバッサム氏は語っ
た。
 「しかし、私たちの主な要求は行政府に対するものだ。要求が実現されるまで、現在進行
中の全国的な完全閉鎖プログラムは継続されるだろう」
 学生たちは、ここ数日で殺害されたデモ参加者に対する正義の実現、拘束されたデモ指導
者の釈放、インターネットサービスの再開、閣僚の辞任などを要求している。

警察は夜間外出禁止令や通信遮断などで対応
 首都ダッカは夜間外出禁止が2日目に入り、通りは閑散としている。しかし、散発的な衝
突は裁判所の決定が発表された後も続いている。
 これまでに約115人が死亡したとされているが、地元メディアはもっと多くの死者が出て
いると報じている。19日だけでも、少なくとも50人が死亡したとされる。
 政府は抗議に対し、夜間外出禁止令や通信の遮断など、厳しい弾圧で対抗した。
 抗議活動の調整役によると、警察と与党・アワミ連盟の学生組織が、平和的なデモ隊に対
して残忍な武力を行使しているという。政府はこれを否定している。
 また、多くの人々が当局に拘束されている。
 暴動では、政府庁舎や警察の検問所、地下鉄への放火も起きている。ダッカのほとんどの
地区で焼け焦げた車両が見られる。
 他の地域でも衝突が報告されている。ダッカ近郊の刑務所からは、800人以上の囚人が85
個の武器と1万発の弾薬を持って脱走した。警察によると、これまでに58人を再拘束した。
 イギリス在住のアナリスト、カマル・アフメド氏はBBCに対し、問題となった優遇措置案
はアワミ連盟によって悪用されたと語った。
 「この割り当て制度は、与党アワミ連盟が支持者に利益を与えるもので、今後の政権運営
で、同党の影響力を定着させるための策略に他ならない」

ハク法相は、この指摘を否定している。
 バングラデシュは世界で最も急速に経済成長している国の一つだが、大卒者の雇用には結
びついていない。
 推計によると、同国では約1800万人の若者が職を探している。特に大卒者は、大学を出て
いない人よりも高い失業率に直面しているという。

 

■バングラ最高裁、公務員採用優遇枠を撤廃 抗議デモ受け
 https://jp.reuters.com/world/security/UB6RYAM7NFKLHB6PUPTL4LZPHI-2024-07-22/
 (ロイター通信 2024年6月21日)

 バングラデシュ最高裁は21日、公務員採用の優遇枠をほぼ全面的に撤廃する判決を下し
た。優遇枠を巡っては、これに反対する学生デモ隊と治安部隊の衝突により、少なくとも1
39人が死亡する事態となっている。
 同国では、パキスタンからの独立戦争に加わった「自由の戦士」の子息や女性、開発が遅
れた地域の人々などに公務員採用枠の56%を割り当てる制度があったが、批判を受けて政
府が2018年に撤廃。しかし下級審が今年6月にこれを覆す判決を出したため、全国各地
で抗議デモが起きてインターネットが18日から遮断され、夜間外出禁止令が出るなどの事
態に発展していた。
 アミン・ウディン司法長官はロイターに最高裁の判決について、公務員採用枠の93%が
全希望者に開かれ、実力に応じて採用が決まることになると説明。「本日の判決を受けて平
常が戻ってくることを期待している」と述べた。
 ただ、一部のデモ主催者は、最高裁の判決が不透明だとして、抗議活動を続ける姿勢を示
している。

 

■なぜバングラデシュから日本へ? 母国で経営学の学士取得後、島根県へ…
 「地域おこし協力隊」として奮闘する女性の思いとは?
 https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1257287
 (TBS NEWS 2024年87月21日)

バングラデシュからやってきた、トマ・シャタブディ・シャハさん。
現在、島根県安来市の地域おこし協力隊として日々地域の魅力を発信しています。
トマさんはなぜ日本へ?
地域への思い、異国の地で奮闘する彼女の素顔とは?

海外からも高い評価を受ける安来市の足立美術館。
日本庭園に魅了された一人の女性の姿がありました。

「私の国にもないし、日本らしいかな、日本らしいです。」

トマ・シャタブディ・シャハさん、31歳。
外国人初の安来市地域おこし協力隊として、日々奮闘しています。

トマさんが生まれ育ったのは、インドに包み込まれるようなかたちで国土を有する南アジア
の国、バングラデシュ。

祖国では経営学を学び、学士を取得。
ビジネスについて幅広い知識を身に着けた才女です。

そんなトマさん、なぜ、遠く日本にやってきたのでしょうか?

トマ・シャタブディ・シャハさん
「観光について、日本のなかでも島根はグリーンツーリズムが盛んだということで。これを
勉強すれば、自分の国に帰って、自分の国のために使うことも出来ると思ったので」

より詳しく地域観光について学ぼうと、島根大学に交換留学生としてやってきたトマさん。
当初1年で母国に帰るつもりでしたが、もっと島根で学びたいという気持ちが強くなり、そ
のまま大学院に進む決断をします。

大学院では農業経済学を専攻。
その際、お世話になったのが、地域振興事業などを手掛ける「えーひだカンパニー」はじめ
、安来市比田地区の人々です。

えーひだカンパニー 田邊裕子 取締役
「ほんとにすごく頑張り屋さんですね。私たちとはまた違ったおおらかさというか、おばち
ゃんたちに可愛がられるっていうところが、やっぱり人徳というか、トマちゃんの人柄って
いうところで」

大学院の研究を進めながら比田地区でホームステイをするなど、地域の人々との交流を続け
てきたトマさん。
『この地区に住んでみたい』という思いが強くなっていきました。

トマ・シャタブディ・シャハさん
「自然も好きでしたし、おばあちゃん、おじいちゃんの心が、それが一番好きでした。」

トマさんと交流 シバザクラの会 仙石晃 代表
「トマちゃんは、風光明媚なところだからなんかこんな場所に住みたいなあとは言っていま
した。それはびっくりと同時に嬉しかったですね。」

比田地区への愛が強くなり、日本での定住を決意。
そして、2022年12月、安来市の地域おこし協力隊に就任したのです。

今年から、安来市観光協会に出向し働いているトマさん。
普段のお仕事は、観光交流プラザを訪れた外国人観光客の通訳や英語でのガイド。
さらに、観光協会が配布するチラシデザインなども行っています。

今年8月には境港と韓国を結ぶ定期貨客船が5年ぶりに再開。
コロナ禍を経て山陰発着の国際線も徐々に戻り始め、インバウンド客の増加が見込まれ、山
陰両県の観光地ではガイドやパンフレットなど、外国語対応の準備が進められています。

足立美術館といった海外人気も高い観光スポットを有する安来市において、その期待を一身
に背負うトマさん。

ただ、当初は不安もありました。

トマ・シャタブディ・シャハさん
「自分の心のなかで、結構『私は何もできません』みたいな気持ちでした。自分の国にいた
ときは勉強とボランティアのお仕事とかそれ以外のものがやったことがなかったので」

社会人経験がなかったトマさん。
仕事や生活に必要な車の免許も持っておらず、異国の地でちゃんと働けるのか、無力感に襲
われたといいます。

そんなトマさんに力を与えてくれたのが「比田地区でのつながり」でした。

えーひだカンパニー 田辺裕子 取締役
「お互いに見守り、守られながら、楽しく過ごせるんじゃないかなっていうところです」

トマ・シャタブディ・シャハさん
「(比田地区のつながりが)すごい嬉しかった。自分のパパに電話したら、バングラデシュ
に帰らず今はちゃんとお仕事がんばってくださいと言われました」

まだ日本の文化に慣れず苦労することもありますが、安来で働くなかで、少しずつ、こんな
ことを感じ始めました。

トマ・シャタブディ・シャハさん
「バングラデシュと安来のことは結構似てます。
私がでかけると日本らしい建物を見てそれを好きになる。すごい素敵だと思うけど、日本の
人は多分慣れてるので、あまりこの事感じられない。昔の道とか昔の建物とかを見ることが
出来て、その絵も描くことも出来る、みたいな、そういう観光プランも作りたいと思ってい
ます。」

インバウンド需要回復に向け、外国語での発信力強化が課題となる今。
人の縁に支えられ、安来に貢献したいと話すトマさんの活躍に期待がかかります。

 

■【Japan Data】留学生が戻ってきた! 日本語学校在籍者は過去最高
 https://www.nippon.com/ja/japan-data/h02021/
 (ニッポンドットコム 2024年6月17日)

 コロナ禍での水際対策が緩和され、海外からの留学生が戻ってきた。
 独立行政法人の日本学生支援機構(JASSO)が、2023年5月1日時点で海外からの留学生の
状況を調査したところ、日本語学校に在籍する留学生は11年の調査開始以来、過去最多の9
万719人だった。前年から約4万人増(83.6%増)となった。
 大学や専門学校などを含めた留学生の総数は、前年比約4万8000人増(20.8%増)の27万
9274人だった。留学生総数は19年の31万2214人をピークに減少が続いていたが、コロナ禍以
後で初めて増加に転じた。
 JASSOの担当者は「コロナ禍での水際対策などが緩和され、日本への留学を思いとどまっ
ていた学生が戻ってきたのではないか」と話している。

出身国別留学生数
 留学生の出身国は、中国が最も多く11万5493人で全体の41.4%だった。ネパール3万7878
人(13.6%)、ベトナム3万6339人(13%)、韓国1万4946人(5.4%)、ミャンマー7773人
(2.8%)が続いた。
 ネパール、ミャンマー、バングラデシュ、米国からの留学生が、コロナ禍前(19年)を上
回った。
 出身エリア別にみると、アジアが最多で25万4224人、91%を占めた。

留学生受け入れが多い大学
 最も多く留学生を受け入れていた大学は早稲田大学(5560人)。続いて東京大学(4658人
)、立命館大学(3027人)だった。

 

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