昨日の開館日はあいにくの雨で、来館者もたった1人でしたので、カウンターで石川啄木の歌集などを読んで過ごしました。
今日は、「一握の砂」に収録されている「汽車」の歌を少し紹介します。
何となく汽車に乗りたく思ひしのみ
汽車を下りしに
ゆくところなし
かの旅の汽車の車掌が
ゆくりなくも
我が中学の友なりしかな
汽車の窓
はるかに北にふるさとの山見え来れば
襟を正すも
三度ほど
汽車の窓よりながめたる町の名なども
したしかりけり
啄木は、故郷の岩手を懐かしんでふるさとに関する短歌を詠んでいますから、汽車を詠んだ歌もたくさん残しています。
停車場を詠んだ次の歌は、皆さんにもお馴染みではないかと思います。
ふるさとの訛なつかし
停車場の人ごみの中に
そを聴きにゆく
この歌に詠まれている「停車場」とは、上野駅のことです。東北地方への玄関口と言えば、当時は上野駅でした。今では、東北新幹線も東京駅が始発になり、何となく風情が感じられなくなったような気がします。
今日は、「一握の砂」に収録されている「汽車」の歌を少し紹介します。
何となく汽車に乗りたく思ひしのみ
汽車を下りしに
ゆくところなし
かの旅の汽車の車掌が
ゆくりなくも
我が中学の友なりしかな
汽車の窓
はるかに北にふるさとの山見え来れば
襟を正すも
三度ほど
汽車の窓よりながめたる町の名なども
したしかりけり
啄木は、故郷の岩手を懐かしんでふるさとに関する短歌を詠んでいますから、汽車を詠んだ歌もたくさん残しています。
停車場を詠んだ次の歌は、皆さんにもお馴染みではないかと思います。
ふるさとの訛なつかし
停車場の人ごみの中に
そを聴きにゆく
この歌に詠まれている「停車場」とは、上野駅のことです。東北地方への玄関口と言えば、当時は上野駅でした。今では、東北新幹線も東京駅が始発になり、何となく風情が感じられなくなったような気がします。