神楽

暇人です、文字ウチ書き間違え多、読み返すと内容変わるから読み返さない、読み方は皆様に甘えさせて頂きます。

思い出は時の中に

2017-10-17 23:54:40 | 短長編小説
蒼く緑の湖面に出来た水鏡

ふわっと優しい風が触れた

水鏡に波が出来た

緑の水面は
湖底を写し出す

湖水をうかがえば
緑の湖は
深い蒼と変貌する
湖底深く瞳を向ければ
遥か昔の村が見えた

湖底に沈む村は
のどかそうで
その時代を生きた
人々の日々の生活が伺える

あの道を曲がった場所で
知人に出合い
「こんにちは」

知人は笑顔で
「こんにちは、今日も1日が終わりですね、お疲れ様」

昔しあの場合には笑顔が有ったはず…………

ごく普通の
ありふれた毎日が存在していた

とても懐かしく

温かい人々の優しい笑顔…………

いつ消えたのか?
誰が消した!

忘れないで下さい

湖底に眠る
小さな村は
誰かが消した事を

水面を揺らす風が止み

湖は再び
緑色の鏡に返った

あと少し
眺めていれば
再び風が水面を揺らし

消えた村が見えるだろうか?

だが見えたとしても………あの村には思い出以外
何も無い


人が消えた村は
永遠に時を止めた

あの村は永遠に
息を吹き返す事も無く

今も………眠り続けている


人々が止めた時間の中で

優しさも眠り続ける………永遠に


またね~
(時を止めたのは………皆)