MMT理論から現在日本を考察する

2020年05月08日 | Weblog

MMT(modern monetary theory)理論をご存知でしょうか。

ニューヨーク種立大学のスティファニー・ケルトン教授が提唱する

現代貨幣理論です。

この理論は『為替が変動相場制をとる国では、自国通貨建ての国債をいくら発行しても

財政破綻することはない』という考え方で、当然ながら賛否両論渦巻いています。

ただはっきりしているのは、MMTは明確な国家のグランドデザイン、そして

国家目標のターゲティングがあってはじめて、巨額の国債発行と財政投資をすべき

ものであるということはわかってきました。

 

ここからが今日の本題であり、私見ではありますが、

現在までの日本の国債の発行は、少なくとも結果論としては

「経済発展のための呼び水としてのお金をつくりだす」という事ができていなくて

いわゆるバラマキに使われてきた感がしています。結果デフレに悩まさ続けて

経済浮揚ができてこなかったのではないかと感じています。

 世界に目を転ずると、「永久債」という、いわゆる「元本の満期償還の規定が

なく、発行元が途中償還を行わない限り永久に償還がなく、利子の支払いのみ

続く債券」があります。各国はこの「永久債」の発行に当たっては、

目的をはっきりさせています。つまりは永久債で生み出したお金を、

「生きたお金」として経済活性化のまさに「呼び水」にしてきているという事です。

 

今まさに日本政府は、コロナ対策としてさまざまなお金を使っていますが、

ここまで拝見するところ「バラマキ」が多すぎる気がします。

今は財政規律などといっている時ではないことは衆目の一致するところ

ではありますが、だからこそ、目的をはっきりさせてからの国債発行を

せねばなりません。これができていない、明確な国家目標持たずに

目先のバラマキにはしっている政府に大いなる危惧を持っているのは

私だけではないはずです。

 

微力なれども、地方からこの国を憂いて、少しでもこの国のかたちが

未来のためによりよいものにできるよう努力をしてゆきたいと思っています。