かたじけなさに なみだこぼるる

2020年05月06日 | Weblog

なにごとの おわしますをば しらねども かたじけなさに なみだこぼるる

                                西行

 

 GW中も仕事で県庁はじめ外出せざるをえなかった私ですが、

それでも「STAY HOME」のルールどおりできるだけの在宅を心ががけました。

こんな緊迫感の毎日なのですが、個人的には、なにか久しぶりに”時間のたゆたう流れ”

を感じてる気がします。というか、時間といっしょに歩めている、と言ったらよいの

でしょうか。・・・そう考えると、この数年”時間に追われる”という強迫観念のなか

にいたのだなあ、と痛感します。

 

 我が家は浜松でも田舎の部類に属する、遠州平野の北端の丘の上にあります。

言い換えると、赤石山脈の末端ともいえるかもしれません(笑)

そんなところですので、自然には恵まれており、家の近所は畑や田、池や川、

山や森があり、動植物との邂逅にも事欠きません。昆虫やヘビはもちろん、

各種の鳥たちは早朝からさえずり、タヌキ、ウサギ、リス、ハクビシンなどの出現は

我が家の畑でもあります。すこし山にはいればイノシシにも会えちゃいます。

 このGW、近所を犬の散歩で歩いていると、とくに植物や農作物のめざましい

成長に目を見張ります。そんな感慨にふとよぎったのが、冒頭の西行の歌です。

西行の豊かな感性と日本人観(アイデンティティ)にも脱帽しますが、

自然のちからのはかりしれない巨さと、その自然のちからを八百万の神々に見立てた

先人の偉大さに、あらためて感銘をうけた SATY HOME でもありました。

 

・・・我が家の庭の雑草の成長ぶりには、ため息しかでませんが(苦笑)。