憲法記念日にパラダイムシフトが必要

2020年05月03日 | Weblog

今日5月3日は憲法記念日。

・・・浜松のひとたちにとったら、

本当ならば浜松まつり初日だっただけに、今年の今日という日は

残念でしかない日になっているのかもしれません。

であれば、今年からくらいは「あえて憲法のこと考えてみませんか」という

ことで、今日は憲法のことを書かせていただこうかと思います。

 

今日の記者会見で安倍晋三総理は改憲に意欲を語っておられましたが、

よく「改憲」か「護憲」か、という議論がなされますが、私はそもそも

その前に憲法のことを良く知って、憲法についてさまざまな角度から論じ

て、その結果、護憲であるのか改憲すべきなのか、にたどり着くのが自然で

あると、最近は考えています。

 

 ちょうど昨日のブログで「おススメの本」をご紹介したなかに、

『カナダの憲法』という本をご紹介しましたが、この本から影響を受けた

ところもあり、憲法を考えるとき、世界の国々の憲法の内容とその成り

立ち、社会構造、民族性などに思いを馳せるようになりました。

 

 そもそも憲法という概念はイギリス発祥ですが、イギリスにはいまだ憲法

法典は存在しませんので、ちょっと特異なかたちですが、世界では基本的に

憲法はその国の基本となる政府の統治組織や権限を定めた法典です。

ゆえに、国ごとにその性質や内容は異なりますので、よく日本の憲法論議を

する際に「外国がこうだからこうすべき」的な論調がありますが、あれは

根本的に違うのでは、と感じています。

 

 前述のカナダ憲法は、特色が多くあります。

まずは、英語、フランス語を公的機関で使用できる「言語権」。

さらには、「先住民の権利の保障」「差別を受けてきた人種の権利を

保障するアーマティブアクション」「選挙で意味ある役割を演じる権利」

などなど、多文化を受け容れ、少数者を尊重する社会構造をつくることを

明確に謳った憲法です。

実際、カナダの指導者の言動をみていると、それらを実行しており

カナダの国づくりには共感を覚えるところです。

 

 それに対して、日本では、今日も憲法記念日についての世論調査で、

相変わらず「改憲賛成か反対か」「憲法改正論議と経済対策、

どちらが重要か」などと、ピントがはずれた問いかけをしているように

感じてなりません。どんな国づくりをするかが憲法の本質であって、

テクニック論のような矮小化された議論になってしまうことに

違和感を感じているのは、きっと私だけではないはずです。

 

現代日本人の悪いところだと私が思うのは、

「国のせいだ」「自らは行動していないくせに、批判だけする」「他人事」

というような無責任さが目立つこと。

まずは自分でやりましょうよ!

まずは、国民として国づくりの基本中の基本である

「憲法を論ずることができる」ようになること。

そして自分自身で、行動し、現場感覚できちっと考えを述べること。

それが未来の国づくりの最初のステップだと思います。

 

国民みなが論憲をできる国へのパラダイムシフトを期待したいと思います。

みなさん。まずは一度「憲法」読んでみましょう!