やまびこ

日々感じたこと、思ったこと等を、撮影した写真とともに、徒然に日記風に書いています。

2005/2/26(土)経済物理学の発見

2005-02-26 09:36:28 | 日記
2005/2/26(土)経済物理学の発見

 「経済物理学の発見」高安秀樹 光文社新書
 
 いまこの本を読んでいる。結構数学とか物理の本を読むのが好き。あまりよく理解できない点が多いけれど。この本は最新物理学で経済学を論じている。

 「混迷を極める世界の中で、私たちはどこへ進んでいるのか。」
 
 経済物理学(エコノフィジックス)はカオスやフラクタルといった物理学の手法と概念を活用してデータに基づいて実証的に現実の経済現象に立ち向かう、まったく新しい科学の分野である。まだ誕生して10年にも満たないほどの若い研究分野だが、これまでの経済学の常識を覆す発見や斬新なアイデアが次から次へと報告されている。

 「複雑で不安定なお金の世界にも、ものの世界と同じような自然法則が成立している。」

 エコノフィジックスの成果として

 ①売買取引には微小な誤差を拡大するカオスのしくみが内在しており、需要と供給が釣り合って市場の価格が安定することはありえない。

 ②市場の価格変動を大きくするのは、ディラーの過去の価格変化に追随して先読みをする効果であり、暴落やバブルは、この効果が強く働いた結果生じる。

 ③②の効果のために、市場価格の変位の統計性はブラック・ショールズの理論が仮定するような正規分布よりはるかに大きな裾野を持つベキ分布に従う。

 ④短い時間スケールでの市場価格の変動は、非常にくせのある変動であり、短期の予測は十分に可能である。

 ⑤ミクロな市場価格の確率動力学方程式から、マクロなインフレーションの方程式を導くようなミクロとマクロを連結する理論ができた。

 ⑥企業所得の変動の統計モデルによって、所得の分布がベキ分布に従う経験則が説明でき、未来社会の所得分布を推定することも可能である。

 また、応用としての提言としては

 ①「相続税制度を改革することで痛みを伴うわない国の財政建て直し、特に、年金問題の解決が可能である」

 ②「外貨預金が自由にできる環境下でのインフレ誘導政策は円の暴落を引き起こす可能性が大きく、あまりにも危険である」

 ③「外国為替の問題や未来の通貨のあり方を研究する横断的な組織が必要である。


 以上、この本は世の中の経済のしくみを分かりやすく教えてくれて良かった。

この本の書評としては以下のホームページ
 http://www003.upp.so-net.ne.jp/ikeda/takayasu.html

 今日の本:「経済物理学の発見」高安秀樹 光文社新書
 今日の音楽:FAYRAY「HOURGLASS」
 昨日のお酒:焼酎お茶割り3杯、焼酎みずわり3杯、バーボンロック1杯

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20052/25(金)夢のなか

2005-02-26 09:19:35 | 日記
20052/25(金)

 山のけはしさ流れくる水のれいろう

 生きてゐることがうれしい水をくむ

 荒海へ脚投げだして旅のあとさき

 こころおちつけば水の音

 花も木の芽もさめざめとぬれてわたしも

 しんじつ一人として雨を観るひとり

            山頭火
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