オカンとワンコ

過去と他人は変えられない 自分と未来は変えられる

今は夏休み

2024年07月30日 08時29分11秒 | オカンのつぶやき
じわりじわりと気温が上がる日曜日。
別所川に出かけて川水に浸ってみようかと思い立った。

交流の森・マウンテンストリームきしもと | 鳥取県伯耆町観光サイト

大山観光ガイド【鳥取県伯耆町観光サイト】

だけど今は夏休みということが頭から抜け落ちており、しかも日曜日だで!
上も下も奥も駐車場は満杯でした。
それどころか緑地にまで車を乗り入れて、焼き肉をしている。
川上の広い水場も、川下の自然を生かした水場も、
浮き輪を持った子供たちを連れた家族が何組もいてね。

車がすれ違うのもやっとの施設内道路。
後戻りも面倒なので通り抜けてしまおう!
と考えたのが間違いだった。
進むほどに両側は草木が生茂り、ますます道は狭くなる。
コリャイケンワと引き返すことにしたのだけど、
車を回す場所なんてなく、ひたすらバックで戻り、
奥の駐車場までたどり着いた時は汗だくだく。
いったい何しに来たんだか……。
公園を抜けて思い出した。
前に通り抜けたのはもう一本上手の道だったな。

地蔵滝の泉(平成の名水百選) | 鳥取県伯耆町観光サイト

大山観光ガイド【鳥取県伯耆町観光サイト】

気を取り直して今度は地蔵滝の泉に向かうが、
こちらも子ども連れが何組も来ていて、ワーキャー声を上げながら楽しげに遊んでいる。
日陰に車を停めてドアを開け、その声を聞きながら、しばし涼んできましたヮ。

大山に来たらみるくの里のソフトクリームは欠かせない。
泉の近くにある道の駅でも買えるので味わって帰りました。

大山まきば みるくの里 | 鳥取県伯耆町観光サイト

大山観光ガイド【鳥取県伯耆町観光サイト】


牛乳の味が美味しいのですよ。
まりさんにも食べてもらえばよかったけど、
あの日は肌寒くてアイスには向かなかったな、
と言い訳しているオカンです。




「あいたくてききたくて旅にでる」の続き

2024年07月29日 22時50分54秒 | 読書
強く心に残ったエピソード(?)の抜粋です。

家庭にも問題を抱えている不登校の生徒は、
カウンセラーが学校に来る日だけはカウンセリングルームに来るという。
ある日「いちど教室の様子をみたらどお?」とすすめられて彼は教室に行ったそうだが、
すぐに青い顔をして戻ってきた。
教室にいる人がみな人間の顔をしていない、サルやゲジゲジに見えて自分の頭がおかしくなったのかとひどく動揺している。
彼をなんとか落ち着かせようと、肩をトントンしながら「オオカミのまつ毛」を話してやった。
そして、あなたも「オオカミのまつ毛」を持っているのかもねと言った。
それでかどうか落ち着いた彼は、その後もたびたび「オオカミのまつ毛」を聞かせてくれとせがんだという。



民話「オオカミのまつ毛」のあらすじ
ケチな婆との暮らしにつかれ、この世から消えてしまいたい、オオカミに喰われてしまおうとした爺。
どの山のオオカミも、正直な爺だから喰らわれんと断る。
なぜ食われてしまいたいかと訳を話すとオオカミは、
代わりにまつ毛をやるから、それをかざして人を見てみろと一本引き抜いて爺にくれた。
家に帰って言われたとおりにしたら、婆も村の人も立派な袈裟を着た和尚さんも学校の先生もみな身体は人間だけど、頭はメンドリやらサルやらで、まともに人間なのは一人もいなかった。
すっかり嫌気がさした爺は村を捨て山にこもってしまった。



不登校の生徒は卒業と同時に他県へ越したので、その後の消息はわからないとのこと。





「あいたくてききたくて旅にでる」小野和子著

2024年07月28日 12時20分10秒 | 読書
「あいたくてききたくて旅にでる」小野和子著
Eテレ「君だけのガイドブック」で取り上げられ、興味を持ったので借りてきた本。
オカンが持っていた民話のイメージが大きく変わった。
たいていは子どものいない爺と婆が主人公ということの背景。
なぜ爺は芝刈りに行くのか。
鉄砲撃ちという生業の背景など。
また語り手の事情や、新しい「民話」の成り立ち。
とてもとても、とても、面白く読みました。
そして「採訪」の地が宮城県中心だったのも惹かれた。


はじめに
第一部
第一話 オンンコ二皿ください
第二話 石のようになった人
第三話 わたしの「友だち」
第四話 かのさんのカロ
第五話 はるさんのクロカゲ
第六話 ひと山越えても鹿おらん
第七話 エゾと呼ばれた人たち
第八話 みはるさんの『冬の夜ばなし』

第二部
第九話 寂寞というこ
第十話 「捨てる」ということ
第十一話 母なるもの、子なるもの
第十二話 「現代の民話」について
第十三話 みんなみんな、ほんとうのこと
第十四話 一粒の豆を握る・一粒の豆を見失う
第十五話 「ふしぎ」の根をさがす
第十六話 山の民について─猿鉄砲のむかし
第十七話 浜で出会った人たち
最終話にかえて ゆめのゆめのサーカス


寄稿
聞くことが声をつくる
  濱口竜介

ものがたり灯るところ
  瀬尾夏美

幼き、死者の声
  志賀理江子

(以下は紹介文より)
民話を語ってくださる方を訪ねて聞くという営みを、民話の「採集」や「採話」と言ったりする場合があります。
ただ、わたしは、「語ってくださった方」と「語ってもらった民話」は、切り離せないものと考えています。
だから、「採集」や「採話」という言葉は使いません。
そのかわりに「採訪」と言っています。
この「採訪」という言葉には、「《聞く》ということは、全身で語ってくださる方のもとへ《訪う(おとなう)》こと」という思いが込められています。
そこで語ってくださる方と聞く者が、ときには火花を散らしながら、もう一つの物語の世界へ入ってゆくことにより、深くつながってゆくのです。
小野和子


著者略歴
小野和子 民話採訪者
1934年岐阜県生まれ、宮城県在住。
1969年から、宮城県を中心 に東北の村々へ民話を求めて訪ね歩く民話採訪を一人で始める。
1975年に「みやぎ民話の会」を設立し、現在は同会顧問。
民話に関するおもな編著書に『長者原老嫗夜話』(1992年)、『みちのく民話まんだら一民話のなかの女たち』 (2007年)など。
みやぎ民話の会叢書第一集から第十五集までを監修。
現在も民話採訪の旅を続けている。


編者略歴
清水チナツ
 インディペンデント・キュレーター・PUMPQUAKES

1983年福岡県生まれ、宮城県在住。
2011年から2018年までせ んだいメディアテーク学芸員として、「みやぎ民話の会」との協働プロジェクトなどを担当。
2019年に志賀理江子・長崎由幹とともに 仙台でPUMPQUAKES設立。
おもな企画展に「畠山直哉まっぷたつの風景」(2016年)、共編書に『Lieko Shiga | Blind Date | Exhi- bition』(2018年)など。


本書再話作品一覧 再話小野和子
オシンコウ二皿ください
気と木
子は清水
カロの話
クロカゲの話
ひと山越えても鹿おらん
竹駒神社の居候孤
早野勘平の唄
エミシの長・大獄丸
山田和郎との共作。一部のみ掲載
お墓の賭け
干し柿の賭け
鴨とり甚兵衛
猿の嫁ご
さんかのみや梨
琴のお稽古
蛇の子を産んだ娘
蛇の昼寝
トヨさんも見た
ばあちゃんも見た
子どもを産んだ女蛇
水鏡を見せろ
やってきた三毛猫
浄瑠璃語った猫
正雄さんの豆粉の話
道子さんの豆粉の話
ネズミとじんじ
豆こと地蔵さま
オオカミのまつ毛
さんのん沢
幸吉谷地
小梅が沢
リヨさんの果てなし話
ポトサケタカ スンナ
山姥の反物
ゆめのゆめのサーカス



「ピリオド」乃南アサ著

2024年07月26日 19時34分24秒 | 読書
「ピリオド」乃南アサ著を読了。
乃南アサは「凍える牙」がお初で、
オカンはこのシリーズからハマったです。



今作はまりさんのブログ「風吹くままにで紹介されて、すぐに予約しました。
受け取って「あれ?表紙が違う!」
借りたのは2008年の第8刷発行の文庫本でした。
文字サイズは9級(6ポイント)で小さいし行間も狭い。
厚さは2センチもあって持ちにくいし……、
とグチりながらも読み始めたら止まらない面白さだった。

いつも苛立ってすぐに怒鳴る主人公の兄が、昨日見た映画の父親像と重なる。
気が小さいから外では見栄を張り良い人の仮面を被る。
そしてその抑圧を家族に当たり散らす。
軽重は違えども義父さんがまさにそうだったなあ。

気が弱いふりをして相手の罪悪感につけ込み、
思う通りに動かしてしまうしたたかさ。
そんな人、周りにも居るよね。

可哀想なのは中三の姪だわ。
強がっていても親の手を必要としてる。
なのに自分の事にかまけて、それをしない母親。
(コレはオカンの反省)





「ドクターМ」「忘れられた日本人」

2024年07月26日 18時18分46秒 | 読書
ドクターМ
ミステリーアンソロジー

エナメルの証言
 海堂尊著

嘘はキライ
 久坂部羊著

第二病棟の魔女
 近藤史恵著

人格再編
 篠田節子著

人魂の原料
 知念実希人著

小医は病を医(なお)し
 長岡弘樹著

解剖実習
 新津きよみ著

厨子家の悪霊
 山田風太郎著


非合法組織の歯科医師。
相手の嘘を必ず見抜く内科医。
深夜の病棟で魔女を探す看護師。
老女に人格再編手術を施す脳外科医。
医療現場で起きる事件や不思議な出来事を、様々な角度から紐解いていく───。
8人の人気作家が描く、医療にまつわるミステリーアンソロジー。



「忘れられた日本人」宮本常一著



昭和14年以来、日本全国を くまなく歩き、各地の民間 伝承を克明に調査した著者 (1907-81)が、文化を築き支えてきた伝承者老人達がど のような環境に生きてきたかを、古老たち自身の語るライフヒストリーをまじえて生 き生きと描く。
辺境の地で黙々と生きる日本人の存在を歴史の舞台にうかびあがらせた宮本民俗学の代表作。
(解說 網野善彦)