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オカンとワンコ

過去と他人は変えられない 自分と未来は変えられる

「ぬくもり〈動物〉時代小説傑作選」ほか

2025年04月17日 16時34分13秒 | 読書
「ぬくもり〈動物〉時代小説傑作選」細谷正充編
宮部みゆき/田牧大和/小松エメル/櫻部由美子/西條奈加



人気女性時代作家が贈る、さまざまな動物と人間との交流を描いたアンソロジー。
出奔した女中が可愛がっていた鳩をきっかけに、事件が解き明かされる「迷い鳩」(宮部みゆき)
新たな店子が入らず、取り壊しの危機に陥った長屋のために三毛猫『サバ』がひと肌脱ぐ「色男、来たる」(田牧大和)
動物の言葉がわかる修行僧の少年と、彼に拾われた犬が禅の公案に挑む「犬に仏」(小松エメル)
など、珠玉の五編を収録。
(裏表紙の紹介文)







夜な夜な江戸市中に出没する辻斬り「かまいたち」。
町医者の娘おようは、夜おそく父を迎えに出て、かまいたちに出会ってしまう。
長屋の向かいに越してきた目つきの鋭い男新吉は、目撃者のおようを追ってきたかまいたちなのか?
あっと驚くどんでんがえしの表題作「かまいたち」ほか、 全4編収録。
人気の「霊験お初」をはじめ、魅力あふれる少年少女が活躍する、時代小説の世界へようこそ。
(裏表紙の紹介文)






鯖縞模様の三毛猫サバが一番いばっている「鯖猫長屋」が、住人が減って存続の危機に!
そんな折、団扇売りを生業にする色男が、長屋に引っ越してくる。
どうやらそこには、サバが一枚噛んでいるらしい。
一方、「黒ひょっとこ」の異名を持つ元盗人で、今はサバの飼い主である画描きの拾楽にも、怪しげな影が近づいてきて・・・・・・。
江戸を舞台にした、謎と人情あふれる好評「鯖猫長屋」シリーズ第二弾。
文庫オリジナル。

人間より偉い猫サバが仕切る「鯖猫長屋」で事件が!
店子たちに愛されているおはまに、サバが毛を逆立て、飛びかかったのだ。
その日おはまは奉公先で、ある大店へ届け物を頼まれたという。
しかしそれが「出戻り文箱」と噂のものだった。
元盗人で、今はサバの飼い主である画描きの拾楽は事情を探るが・・・・・・。
江戸の根津宮永町を舞台に、謎解きと人情が絡みあう、好評シリーズ第三弾。文庫書き下ろし。
(裏表紙の紹介文)


古手間屋染井屋の長女音夢(ねむ)は、見合いが立て続けに破談となり途方に暮れていた。
自分よりも先に妹たちがつぎつぎと嫁いでいくのを気にして、ついに不眠の病をわずらってしまう。
不眠の鍼が得意なことから、安眠先生」と呼ばれる医者がいると聞き、治療に訪れた音夢。
近所のご隠居・瓢兵衛(ひょうべえ)は、音夢の病は妖怪っひゃくめの仕業ではないかと言うけれど・・・・・・。
読めば心と身体が軽くなる!
元鍼灸師の著者が、江戸で評判のはり治療庵を舞台に描く人情事件帖。
書き下ろし。


面白く読んだので本編も借りてきて読んだ本の記録。


「どちらかが彼女を殺した」東野圭吾著

2025年04月05日 18時32分54秒 | 読書
「どちらかが彼女を殺した」東野圭吾著
加賀恭一郎シリーズ3



最愛の妹が偽装を施され殺害された。
愛知県警豊橋署に勤務する兄・和泉康正は独自の“現場検証”の結果、容疑者を二人に絞り込む。
一人は妹の親友、もう一人は、かつての恋人。
妹の復讐に燃え真犯人に肉迫する兄、その前に立ちはだかる練馬署の加賀刑事。
殺したのは男か?女か?
究極の「推理」小説。
(裏表紙の紹介文)

真犯人が明かされないまま終わっちゃった。
自分で推理しなさいってこと。
あっちだと思うオカンです。
さて、真相は?



「髪結いお照 晴雨日記」坂井希久子著

2025年04月04日 23時27分00秒 | 読書
「髪結いお照 晴雨(せいう)日記」坂井希久子著


ある髪結いの死体が見つかった。
その骸はお照が同業であると告げ口した女らしかった。
女髪結いが咎められる世。
生業を明かされたことを恨んで殺したのではないか──お照は人殺しの濡れ衣を着せられてしまう。
疑いを晴らしたければまことの下手人を捜すよう同心に命じられたお照。
その命令には何か裏がありそうで………………。
己のため、無念のうちに命を落とした者のため、お照は江戸の町を奔走する!
(裏表紙の紹介文)

「居酒屋ぜんや」の坂井希久子が描く新シリーズ。
面白かった。
一気読みしてしもた!
お照と七つ下の雨吉はどう成長するのか、
同心の橘颯馬との関係は…などなど楽しみなな〜。

「眠りの森」東野圭吾著

2025年04月04日 08時27分18秒 | 読書
「眠りの森」東野圭吾著
加賀恭一郎シリーズ2


名門バレエ団で男が殺された。被疑者名は居合わせたバレリーナ。
正当防衛を主張するが、その証拠は見つからない。
事件が混迷をきわめる中、『眠りの森の美女』を模した殺人事件が起こる。
捜査にあたる加賀恭一郎は、被疑者の親友のダンサーと出会う。
気丈に稽古に励む彼女に惹かれながらも、辛い決断の時が迫る。
(裏表紙の説明文)



「図書館ドラゴンは火を吹かない」東雲佑著

2025年03月31日 07時12分41秒 | 読書
「図書館ドラゴンは火を吹かない」東雲佑著

物語師を目指して旅に出た少年ユカが出逢ったのは、森の中で孤独に過ごす火竜のリエッキでした。
心を通わせたふたりは一緒に旅をすることになります。
旅の中で、ユカは魔法使いとして目覚め、リエッキは魔法の力で人間の姿を得たのです。
しかし魔法使いは世間から偏見の目で見られていました。
その差別を払拭するため、ユカは物語を人々に聴かせるのです。
現在と過去を結び、喪失と再生を紡ぐ、感動のファンタジー。


呪師は呪いの力を高めるため様々に修練を重ね、
呪師としての階級を高めていく。
しかし生まれながらの魔術師の力には敵わない。
その力に憧れ、その力を持つものを嫉み妬む。
そして排除しようとする。
若い呪師「左手」はそれを苦々しく思っていて、
ある場面でそれが言葉に出てしまう。

「なぜその無様から目を逸らす!
なぜその醜悪に気付かない!
老人どもは導くことを忘れて己の席を守ることに必死で、若年はただ従うことに必死だ!
誰も、誰も省みない!
このままでは到底、我々の行き着く先には未来などあろうはずも………」


面白かった。
ユカとリエッキの絶対の愛も
ユカを育てた骨の魔法使いの愛情も
清々しく感じた一冊です。