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オカンとワンコ

過去と他人は変えられない 自分と未来は変えられる

「白鳥とコウモリ」上下巻 東野圭吾著

2025年03月03日 13時36分37秒 | 読書
「白鳥とコウモリ」上下巻
東野圭吾著


二〇一七年、東京竹芝で善良な弁護士、白石健介の遺体が発見された。
捜査線上に浮かんだ倉木達郎は、一九八四年に愛知で起きた金融業者殺害事件と繋がりがある人物だった。
そんな中、突然倉木が二つの事件の犯人と自供。
事件は解決したと思えたが。
「あなたのお父さんは嘘をついています」。
被害者の娘と加害者の息子は、互いの父の言動に違和感を抱く。
(裏表紙の紹介文)



父の死に疑問を持つ美令と父の自供に納得できない和真。
事件の蚊帳の外の二人は父の真実を調べるため、捜査一課の五代の知恵を借り禁断の逢瀬を重ねる。
過去と現在、東京と愛知、健介と達郎を繋ぐものは何か。
やがて美令と和真は、ふたり愛知へ向かうが、待ち受けていた真実は──。
光と影、昼と夜。果たして彼等は手を繋いで、同じ空を飛べるのか。
(裏表紙の紹介文)



「新酒番船(しんしゅばんふね」佐伯泰英著

2025年03月02日 10時21分38秒 | 読書
「新酒番船(しんしゅばんふね」佐伯泰英著



海次は十八歳。
丹波杜氏である父に倣い、灘の酒蔵・樽屋の蔵人見習となったが、海次の興味は酒造りより、新酒を江戸に運ぶ新酒番船の勇壮な競争にあった。
番船に密かに乗り込む海次だったが、その胸にはもうすぐ兄と結婚してしおさなまう幼なじみ、小雪の面影が過っていた──。
海を、未知の世界を見たい。
若い海次と、それを見守る小雪、ふたりが歩み出す冒険の物語。
(裏表紙の紹介文)

「出絞と花かんざし」に続いて主人公は杣人です。
丹波篠山で育ち、酒造りの時期以外は杣人として山野を駆け巡っていた、
その経験と体力が船の上でも役に立ったのね。


物語の中に出てきた伊丹の酒蔵の一つに大西屋というのがあって、
つい皮肉な笑みを浮かべてしまいました。
オカンは伊丹の酒造会社の社長宅で「お次」として住み込んでいたのですよ。
その会社の名称が………ま、ええか、書かんとこ。
同級生二人も一緒に入りました。
半世紀も昔のことですわ。
そこにいた先輩お次が篠山さんという名だった。
元は女学校の先生だそうで、
独身を通して夫婦養子を迎え後生を託したと話していたな。
そんな生き方もあるのかと18歳の小娘は驚いたものです。
当時の篠山さんと同じ年頃に「成長」したオカン。
久しく忘れていた顔を思い出しましたよ。




「激流」上・下巻 柴田よしき著

2025年02月22日 16時26分11秒 | 読書
「激流」上・下巻
柴田よしき著
全巻合わせて900ページ、読み応えありました。



京都。修学旅行でグループ行動をしていた七人の中学三年生。
知恩院に向かうバスで、その中の一人の女生徒・小野寺冬葉が忽然と消息を絶った──。
二十年後。
三十五歳となった六人に、突然、失踪した冬葉からメールが送られてくる。
「わたしを憶えていますか?」
運命に導かれて再会した同級生たちに、次々と不可解な事件が襲いかかる……。
(上巻裏表紙の紹介文)

十五歳の記憶の中の少女はいつも哀しげにフルートを吹いていた。
冬葉は生きているのか?
彼女が送ったメッセージの意味は?
離婚、リストラ、薬物依存、不倫………………。
過去の亡霊に、次第に浮き彫りにされていく現実の痛み。
苦悩しながらも人生と向き合う、六人の三十五歳の闘い。
「今」を生きる、すべての人に贈る、渾身のサスペンス・ミステリー!
(下巻裏表紙の紹介文)


柴田よしきは「お勝手のあん」シリーズが初めてだったのです。
その感覚でいたのですけどね。
5人の同級生のそれぞれの記憶からつなぎ合わされ真相を探り当てていく。
その過程が実に面白かった。
次はどの本を読もうかとワクワクします。

「くろねこカフェのおやつ」高橋由太著

2025年02月16日 10時40分35秒 | 読書
「くろねこカフェのおやつ」高橋由太著

プロローグ
第一話 独りぼっちの楽花生(らつかせい)パイ
第二話 猫とティラミス
第三話 泣きたい夜のマロングラッセ
第四話 さよならはベーコンのチョコレートがけ
エピローグ

葬儀社の社長と兄が営むくろねこカフェで紡がれる物語。
葬儀の生前予約のオプション。
それは故人からの招待状によってくろねこカフェのおやつにお呼ばれすること。



若くして葬儀会社を継いだ谷中風花(やなかふうか)の悩み。
それは、ベテラン社員の岩清水との確執だ。
彼の前時代的なやり方にストレスを感じる中、兄が店主を務める「くろねこカフェ」には「くろねこのおやつ」の依頼が入ってくる。
それは故人が想いを伝えられる風花の会社のサービスだ。
ひきこもっている娘に遺した母の想い、長年連れ添った伴侶への想い、そして岩清水にも遺された想いがあって………。
切なく優しいメッセージに感涙必至の物語。
(裏表紙の解説文)


「人には、落ち込む権利がある。元気になってほしいなんて、落ち込んでいる人間を見たくないから言っているだけだ。
おまえがやろうとしているのは、傲慢な迷惑行為だ。」
泣きたい夜のマロングラッセより


「望んでいない優しさなんて迷惑だ。同情もされたくない。自分がお荷物だってことを思い知らされる。」
さよならはベーコンのチョコレートがけより

オランダ家の花生パイ」は買えるものだわ♪
お取り寄せしようかしら?
シリーズの二作目とのことだけど、一作目は未読なり。



「まんぷく旅籠朝日屋シリーズ」一と二

2025年02月10日 14時02分38秒 | 読書
まんぷく旅籠朝日屋シリーズ二作(高田在子著)

「ぱりとろ(秋の包み揚げ)」


お江戸日本橋に、ちょっとワケありな旅籠が誕生!!!
家と親を失い、長屋でひとり困窮するちはるの下に、元火付盗賊改の怜治(れいじ)が現れる。
潰れた料理屋を改装した旅籠「朝日屋」 を手伝うよう迫るが、ちはるには素直に頷けない事情があり・・・・・・。
お腹も心も満たされる「朝日屋」の物語、ここに開店!
文庫書き下ろし

「なんきん(餡と三角卵焼き」



「てめえに売る魚なんかねえ! とっとと帰れ!」
日本橋魚河岸で怒声を浴びた慎介とちとちはる。
振り向くと仲買人の鉄太が仁王立ちしていた。
うまい料理とおもてなしで客足が戻ってきた旅籠「朝日屋」に対し、鉄太は拭えぬ怒りを抱えていた──
(第一話「まことの味」)。
挫折の味を知る人が笑顔を取り戻す朝日屋、今日も開店!
文庫書き下ろし


高田郁の隣に並んでいたので借りてきた。
お口が卑しいのね、食べ物のお話に目がないオカンなの。