つれづれすけっち

ワタシらしく。 ワタシなりに。

「活きる」

2004-11-28 14:34:17 | 映画・ドラマ
<ストーリー>40年代~60年代にかけての中国激動の時代を生き抜いた
一つの家族の物語。賭け事にのめり込んだため全財産を失った
資産家の息子フークイ(グォ・ヨウ)。身重の妻のチアチェン(コン・リー)は
そんな夫に愛想を尽かし、娘を連れて家を出てしまう。
一度は家を出たチアチェンも長男の誕生を機に夫のもとへ戻り、
影絵芝居の巡業で生計を立てていくことになったのだが、巡業中にフークイが
内戦に巻き込まれてしまう。奇跡的に家族のもとへ戻ったものの
家へ戻ると娘は病気の後遺症で声を失っていた・・・
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実はこの映画、最初はそれほど期待をしていなかったのだが、
ものすご~~く良かった!最近観た映画でダントツ一番!
もともと中国の大河ドラマ的なジャンルが好きなこともあるが、本当にいい映画だ。
時間が経つのも忘れてしまうほど映画の中に入り込んで見てしまった。
冒頭の部分では遊び呆けているだけのどら息子だったフークイが
賭け事の担保として家財全てを奪われ、そこから転落の日々が・・・という
ストーリー展開だと思いきや
フークイが生き生きとしてくるのは、ここからなのだ。
むしろどら息子時代のほうが生気の感じられない描写になっている。

家財を奪われた相手から「影絵芝居だったらなんとか生きていけるだろう」
と言われ譲り受けた影絵芝居道具。
実はこれが彼ら一家の運命を決めていく重要なアイテムだったのだ。
いい方向にも、悪い方向にも。
しかも財産を失った不幸も、長い目で見れば実は幸いだったり
人生ってどうなるのか分からないものなのだ、ということを痛感した。

共産党政権の樹立、文化大革命と激動の時代のなかにありながらも
生きる気力を失わず必死に生きていく一家に静かな感動を覚えた。
幸せと不幸せは背中合わせ。この映画を見ていると、不幸というものも
人間が強くなっていくためには必要なのかな?とも感じたし
誰にでも幸せ、不幸せの量というのは平等に与えられているのではないか?
とも感じた。
あとは本人がそれを「幸せ」と捉えるのか、「不幸せ」と捉えるのか、だけなのだと。

レンタルで見たので、是非DVDを買ってもう一度見たい。そこまで思わせた映画だった。
似たようなところで「さらば、わが愛 覇王別姫」という映画もあったのだが
(これも大好き!)もう一度見たくなった・・・

「活きる」絶対にオススメです!!!

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