(2016/デイミアン・チャゼル監督/ライアン・ゴズリング、エマ・ストーン/128分)
(↓Twitter on 十瑠 から(一部修正あり))
年末年始でゆっくりと「ラ・ラ・ランド」を観ようと借りてきたが、返却日の今日やっとこさ2回目を観た。意外にこのお休みもやることは色々とあったってことか。褒めてる人、貶す人が半々だったような気がしたが、僕のお薦め度も★二つ(悪くはないけどネ)と微妙だな。
[ 1月 4日 以下同じ]
デイミアン・チャゼル監督の作品はコレが初めて。終盤のタラレバ人生を見せる所で、パリに一緒に行った主人公達を描いたシーンの中、赤い風船を持った水色のシャツの少年がチラっと出てくる。あれって「赤い風船」へのオマージュだよね。この若い監督が古いフランス映画も観てたってことだ。
1回目の印象は冗長。2時間の尺だがあと半時間はあった感じだった。ストーリーの把握がより出来た今日の2回目でも、その印象はより確実になった。脚本も監督だからどうしようもないね。
カリフォルニアで若い男女がめぐり逢う。最初は互いに印象は良くない出会いだった。
女は女優志望。ハリウッドの撮影所の中のカフェで働きながらオーディションを受けまくっているが、日の目を見ない日々が続いている。
男は音楽家。ジャズを信奉し、愛好家が少なくなっている事に危機感を覚えていて、将来は良いジャズを聴かせる店を持つことが夢だが、まず資金を貯めて・・というような段取りが出来ないロマンチスト。生演奏が謳い文句のレストランでオーナーの選曲したポピュラー曲を弾けば生活には困らないのに、つい自作のメロディーを弾いて何度目かのクビを言い渡される。
幾度かの出逢いでお互いを認識し、知らず知らずに夢を語り合い惹かれ合っていく二人。
二人での生活が始まる。
女は子供の頃から脚本をものしたこともあり、男は他人の本じゃなくて自分で書けばオーディションを受ける必要もないじゃないかと意見。女は一人芝居の創作に入る。
男は音楽学校時代からの知り合いに誘われバンドのキーボード奏者となり忙しい日々に入っていく。
アルバム作成にツアーと忙しく飛び回る男と創作に没頭する女。すれ違いの日々の中で感情の行き違いが起こる。男は一緒についてきて欲しいと言い、女は一人芝居の公演の期日が迫っているのでソレは出来ないと言う。
男は『君の為に頑張っているのに』と言い、女は『あなたはあなたの夢の為にお金を稼いでいるんじゃないの!?』とアパートを飛び出す。
女の一人芝居の公演は空席だらけで劇場の使用料も払えずに赤字確定。観劇を約束していた男はつまらないプロモーション撮影の為に行けなくなってしまう。
この辺りの展開は今までもどこかで見た光景だし、しかも主人公たちの安っぽい思考回路が見え隠れしてげんなりする。
アパートに一人残った男のもとに彼女宛に映画のプロデューサーから電話が入る。予定されている大作への出演オファーだった。先日の一人芝居を評価していたのだ。
男は女の実家を探してこの事を伝える。女は男の熱意にほだされハリウッドに再び向かう。オファーは確実なモノとなった。
撮影の為に女はパリに向かう。男が本物のジャズが聴ける街だと言っていたパリへ。
そして五年・・・。
▼(ネタバレ注意)
女は女優として成功し、ハリウッドに豪邸を構え夫と幼子と暮していた。
ある日、シッターに子供を預けて夫婦は外食に出かける。
渋滞が酷い高速を降りて市街地へ行くと、こじゃれた感じのお店が。店のネオンサインで女は気付く。彼の店だ。
夫に気付かれないようにドキドキしながら席に着くと、案の定彼が出てきた。五年の間に男も夢をかなえていたのだ。
ピアノに向かう男も女に気付く。そして鍵盤に指を添える。
男が選んだのは二人の想い出のあの曲だった。
▲(解除)
無言で再会した二人の為に男が演奏しながら、それまでの二人の人生を反芻し、別の選択をしていたらというタラレバ人生が流れてくるけれど、あれって無駄だよね。あそこで感激した人もいるみたいだけど、僕には疑問だった。
あの時別の道を選んだらって考えてしまうシチュエーションっていうのは今までも色々と見たけれど、まんま描いてしまうのは珍しい。「天使のくれた時間」のタラレバ人生は、リアル人生を見直すために必要だったけど、この映画のは何?何の為?
ていうか、そんな事よりももっと疑問なのは、なんで5年間もの間、音信不通だったかって事だ。
だって、この間に交流があったならば、そこを描いた方が濃いドラマになるはずだし、描いてないってことは音信不通だったってことでしょう。
この映画の最大の謎はそこだ。
細かく言えばもっと文句はあるけれど、誰も聞きたくないでしょうから止めておきます。
唯一気に入ったのは流れてくるジャズのシーンの曲が心地よかった事。勿論、主題曲のあのメロディーも大好きです。
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年末年始でゆっくりと「ラ・ラ・ランド」を観ようと借りてきたが、返却日の今日やっとこさ2回目を観た。意外にこのお休みもやることは色々とあったってことか。褒めてる人、貶す人が半々だったような気がしたが、僕のお薦め度も★二つ(悪くはないけどネ)と微妙だな。
[ 1月 4日 以下同じ]
デイミアン・チャゼル監督の作品はコレが初めて。終盤のタラレバ人生を見せる所で、パリに一緒に行った主人公達を描いたシーンの中、赤い風船を持った水色のシャツの少年がチラっと出てくる。あれって「赤い風船」へのオマージュだよね。この若い監督が古いフランス映画も観てたってことだ。
1回目の印象は冗長。2時間の尺だがあと半時間はあった感じだった。ストーリーの把握がより出来た今日の2回目でも、その印象はより確実になった。脚本も監督だからどうしようもないね。
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カリフォルニアで若い男女がめぐり逢う。最初は互いに印象は良くない出会いだった。
女は女優志望。ハリウッドの撮影所の中のカフェで働きながらオーディションを受けまくっているが、日の目を見ない日々が続いている。
男は音楽家。ジャズを信奉し、愛好家が少なくなっている事に危機感を覚えていて、将来は良いジャズを聴かせる店を持つことが夢だが、まず資金を貯めて・・というような段取りが出来ないロマンチスト。生演奏が謳い文句のレストランでオーナーの選曲したポピュラー曲を弾けば生活には困らないのに、つい自作のメロディーを弾いて何度目かのクビを言い渡される。
幾度かの出逢いでお互いを認識し、知らず知らずに夢を語り合い惹かれ合っていく二人。
二人での生活が始まる。
女は子供の頃から脚本をものしたこともあり、男は他人の本じゃなくて自分で書けばオーディションを受ける必要もないじゃないかと意見。女は一人芝居の創作に入る。
男は音楽学校時代からの知り合いに誘われバンドのキーボード奏者となり忙しい日々に入っていく。
アルバム作成にツアーと忙しく飛び回る男と創作に没頭する女。すれ違いの日々の中で感情の行き違いが起こる。男は一緒についてきて欲しいと言い、女は一人芝居の公演の期日が迫っているのでソレは出来ないと言う。
男は『君の為に頑張っているのに』と言い、女は『あなたはあなたの夢の為にお金を稼いでいるんじゃないの!?』とアパートを飛び出す。
女の一人芝居の公演は空席だらけで劇場の使用料も払えずに赤字確定。観劇を約束していた男はつまらないプロモーション撮影の為に行けなくなってしまう。
この辺りの展開は今までもどこかで見た光景だし、しかも主人公たちの安っぽい思考回路が見え隠れしてげんなりする。
アパートに一人残った男のもとに彼女宛に映画のプロデューサーから電話が入る。予定されている大作への出演オファーだった。先日の一人芝居を評価していたのだ。
男は女の実家を探してこの事を伝える。女は男の熱意にほだされハリウッドに再び向かう。オファーは確実なモノとなった。
撮影の為に女はパリに向かう。男が本物のジャズが聴ける街だと言っていたパリへ。
そして五年・・・。
▼(ネタバレ注意)
女は女優として成功し、ハリウッドに豪邸を構え夫と幼子と暮していた。
ある日、シッターに子供を預けて夫婦は外食に出かける。
渋滞が酷い高速を降りて市街地へ行くと、こじゃれた感じのお店が。店のネオンサインで女は気付く。彼の店だ。
夫に気付かれないようにドキドキしながら席に着くと、案の定彼が出てきた。五年の間に男も夢をかなえていたのだ。
ピアノに向かう男も女に気付く。そして鍵盤に指を添える。
男が選んだのは二人の想い出のあの曲だった。
▲(解除)
無言で再会した二人の為に男が演奏しながら、それまでの二人の人生を反芻し、別の選択をしていたらというタラレバ人生が流れてくるけれど、あれって無駄だよね。あそこで感激した人もいるみたいだけど、僕には疑問だった。
あの時別の道を選んだらって考えてしまうシチュエーションっていうのは今までも色々と見たけれど、まんま描いてしまうのは珍しい。「天使のくれた時間」のタラレバ人生は、リアル人生を見直すために必要だったけど、この映画のは何?何の為?
ていうか、そんな事よりももっと疑問なのは、なんで5年間もの間、音信不通だったかって事だ。
だって、この間に交流があったならば、そこを描いた方が濃いドラマになるはずだし、描いてないってことは音信不通だったってことでしょう。
この映画の最大の謎はそこだ。
細かく言えばもっと文句はあるけれど、誰も聞きたくないでしょうから止めておきます。
唯一気に入ったのは流れてくるジャズのシーンの曲が心地よかった事。勿論、主題曲のあのメロディーも大好きです。
・お薦め度【★★=悪くはないけどネ】
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