最近私の身に不可思議な事が立て続けに起こった。
部屋に入れば消したはずの電気がついており、つけたはずのヒーターが消え、机に置いたはずのメモ用紙が消え、代わりに置いた覚えのないファイルが置いてあった。
このような事が連続して起これば自ずと思い浮かぶのはあれだ。
そうあれ。
あまり言いたくはないが言ってしまえば霊である。
ごーすとである。
あえてひらがなにしてみた。
そうすれば少しは可愛らしさというものがでるものである。
しかしこのようなおちゃらけた事を考えてみても私の不安は消えなかった。
何となく背後が気になるではないか。
もしや後ろに何かいらっしゃるんじゃないかと不気味な事を考えてしまう。
いやいや、そんな事ありはしないさ。
ポジティブだ。
ポジティブに考えるのだ、自分。
ポジティブシンキングである!
というわけでちょっとポジティブな妄想に耽りたいと思うのだが、その前に一応自分の今の状況を確認しておこう。
まず私は高校生になる直前、春休み真っ最中である。
ただ中学を卒業し、高校にも入学していないので、今中3なのかそうでないのか、今学生なのかそうでないのか、よく分からない人物になっていた。
まぁ、そんな事はどうでもよい。
問題は宿題である。
はっきりと言ってしまえば溜まっているのである。
ついテレビを遅くまで見てしまい、今や日付は変わらんとしていた。
しかし、まだ夜は長い。
これからでも遅くない、宿題をしよう!と思っていた矢先の珍事である。
こんな事が起こってしまえば、私の乾いた妄想の火種にはすぐにでも火がついて最終的には爆発してえらい事になるのだ。
要するに神経が高ぶって眠れなくなる。
いかん、それは断じていかん。
眠れないとなると寝る時間が遅れ、寝る時間が遅れるという事は昼まで寝てしまい、昼まで寝てしまえばまた夜眠れないのだ。
要するに悪循環である。
どこかで断ち切らなければこの悪夢のスパイラルは止まらないわけである。
そしてこのスパイラルは春休みに入って以来ずっと続いていた。
いい加減止めなければならない。
断ち切らないとならないのだ。
しかし、始まってしまった妄想は止まらなかったのである。
私は意志が弱い。
まず、一言にごーすとといっても様々な見た目の物が存在するのではなかろうか。
例えば猫のごーすと、おっさん型のごーすと、イケメン兄ちゃんごーすと等々である。
しかし猫のごーすととして話が進めば涙溢れる心温まるお話になりそうだが、私は泣ける話は好きではない。
もしおやじ型ならばと考えると「酒買ってこいやぁぁぁ!」と言ってちゃぶ台を倒すおっさんのビジョンが浮かんだ。
これは心温まる物語も何もありはしない。
そもそもうちにはちゃぶ台がない。
もしかっこいい兄ちゃんなら・・・。
禁断の恋・・・的なロマンスたっぷりの物語が展開されるかもしれない。
しかし私に恋愛経験はない。
そもそもそんなのに恋を落ちればろくな事にならないのは目に見えている。
私の頭にこんなビジョンが浮かんだ。
私はどこぞのビルの屋上に立っている。
しかもフェンスの外側、目の前には壁も何もなく一歩踏み出せば私は真っ逆様であった。
落ちればまず助からないだろう。
頭には霊の・・・いや例の幽霊の姿。
ここから飛び降りれば私はあの人の元へ行ける。
私の目から一筋の涙がこぼれた。
ちなみに私の顔は大幅に美化されている。
全くどこまでも現実味のないお話、否、妄想だ。
そして私は一歩踏みだそうとした、そこへ・・・
「やま・・・」
名前を呼ばれそうになり、振り返ろうとした所で、私はなんとか妄想を振りきった。
いかん!
私にロマンスなぞ似合わないにも程がある。
これ以上進めばあらぬ方向にいろんな物が飛んでいってしまうに違いない。
そもそも当に日付は変わっていた。
早く眠らなければ明日起きる事ができない。
明日はゴミ捨てに出かけなければならないのだ。
振り返れば隣の部屋から漏れていた光は消えていた。
おかんも既に眠りについているようである。
私は宿題の事なぞ忘れ、急いでベッドにあがり布団へ潜り込んだ。
部屋に入れば消したはずの電気がついており、つけたはずのヒーターが消え、机に置いたはずのメモ用紙が消え、代わりに置いた覚えのないファイルが置いてあった。
このような事が連続して起これば自ずと思い浮かぶのはあれだ。
そうあれ。
あまり言いたくはないが言ってしまえば霊である。
ごーすとである。
あえてひらがなにしてみた。
そうすれば少しは可愛らしさというものがでるものである。
しかしこのようなおちゃらけた事を考えてみても私の不安は消えなかった。
何となく背後が気になるではないか。
もしや後ろに何かいらっしゃるんじゃないかと不気味な事を考えてしまう。
いやいや、そんな事ありはしないさ。
ポジティブだ。
ポジティブに考えるのだ、自分。
ポジティブシンキングである!
というわけでちょっとポジティブな妄想に耽りたいと思うのだが、その前に一応自分の今の状況を確認しておこう。
まず私は高校生になる直前、春休み真っ最中である。
ただ中学を卒業し、高校にも入学していないので、今中3なのかそうでないのか、今学生なのかそうでないのか、よく分からない人物になっていた。
まぁ、そんな事はどうでもよい。
問題は宿題である。
はっきりと言ってしまえば溜まっているのである。
ついテレビを遅くまで見てしまい、今や日付は変わらんとしていた。
しかし、まだ夜は長い。
これからでも遅くない、宿題をしよう!と思っていた矢先の珍事である。
こんな事が起こってしまえば、私の乾いた妄想の火種にはすぐにでも火がついて最終的には爆発してえらい事になるのだ。
要するに神経が高ぶって眠れなくなる。
いかん、それは断じていかん。
眠れないとなると寝る時間が遅れ、寝る時間が遅れるという事は昼まで寝てしまい、昼まで寝てしまえばまた夜眠れないのだ。
要するに悪循環である。
どこかで断ち切らなければこの悪夢のスパイラルは止まらないわけである。
そしてこのスパイラルは春休みに入って以来ずっと続いていた。
いい加減止めなければならない。
断ち切らないとならないのだ。
しかし、始まってしまった妄想は止まらなかったのである。
私は意志が弱い。
まず、一言にごーすとといっても様々な見た目の物が存在するのではなかろうか。
例えば猫のごーすと、おっさん型のごーすと、イケメン兄ちゃんごーすと等々である。
しかし猫のごーすととして話が進めば涙溢れる心温まるお話になりそうだが、私は泣ける話は好きではない。
もしおやじ型ならばと考えると「酒買ってこいやぁぁぁ!」と言ってちゃぶ台を倒すおっさんのビジョンが浮かんだ。
これは心温まる物語も何もありはしない。
そもそもうちにはちゃぶ台がない。
もしかっこいい兄ちゃんなら・・・。
禁断の恋・・・的なロマンスたっぷりの物語が展開されるかもしれない。
しかし私に恋愛経験はない。
そもそもそんなのに恋を落ちればろくな事にならないのは目に見えている。
私の頭にこんなビジョンが浮かんだ。
私はどこぞのビルの屋上に立っている。
しかもフェンスの外側、目の前には壁も何もなく一歩踏み出せば私は真っ逆様であった。
落ちればまず助からないだろう。
頭には霊の・・・いや例の幽霊の姿。
ここから飛び降りれば私はあの人の元へ行ける。
私の目から一筋の涙がこぼれた。
ちなみに私の顔は大幅に美化されている。
全くどこまでも現実味のないお話、否、妄想だ。
そして私は一歩踏みだそうとした、そこへ・・・
「やま・・・」
名前を呼ばれそうになり、振り返ろうとした所で、私はなんとか妄想を振りきった。
いかん!
私にロマンスなぞ似合わないにも程がある。
これ以上進めばあらぬ方向にいろんな物が飛んでいってしまうに違いない。
そもそも当に日付は変わっていた。
早く眠らなければ明日起きる事ができない。
明日はゴミ捨てに出かけなければならないのだ。
振り返れば隣の部屋から漏れていた光は消えていた。
おかんも既に眠りについているようである。
私は宿題の事なぞ忘れ、急いでベッドにあがり布団へ潜り込んだ。