やまっつぁん日記

一応日記メインの高3のブログです。ちなみに小説も書いて載せてます。音楽紹介記事もぼちぼちやってます。

簡単な説明


 えー、ではとりあえずはじめて来た方のために軽い説明をします。
 このブログの内容は主に日記、そしてイラスト、たまに漫画、好きな動画(音楽)、更新するめどの立たない写真付き記事からできております。
 まぁ、好きなカテゴリーを選んで見てってください。
 ちなみにボーニンというのは主に4コマ漫画です。
 一日一名というのは毎日一人ずつ500色の色鉛筆一色一色から新しいキャラを作っていこうという企画になってます。
 それとコメントは大歓迎ですが、不適切だと思われるものは削除しますのでご了承ください。

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KMRの異変

2010-11-27 10:41:21 | ボーニン
 さて、ボーニン達一行はメック君(猫的な彼、のことですよ~)の家を出まして、夜の住宅街へ出たわけですよ。

                
 キムラさん(女の人ね、KMRという名前もあるね)のアップが続きます。
 何というかあんまりうまく描けてない気がしますわ。

                
 ボーニンのアップはほんとに雑な仕事って感じがしますな。
 あっという間に描けますもん。
 キムラさんとかそこそこ時間かかるんですぜ。
 まぁ一番時間かかるのはイラ君(ピンク頭の青年ですな。まぁ4コマは白黒だから色はわかりませんが)ですけども。

                
 あらあら!
 キムラさんの調子がおかしいですぜ。
 がんがん寄っていきますぜ。

                
 若干顔が濃いめに。
 上向いたときあご見えるじゃないですか。
 その時顔に線入れて影バーって……私の文章力では伝わらない気がするのでちょっと今のは独り言です。
 とにかく、新しいことにチャレンジした結果がこの顔です。
 へたっぴやな。

                
 この間キムラさんに何が起こっているのか!
 それは小説ブログの方でどうぞ。
 そこにはがっつりかいてありますんでね。
 4コマはあくまで主役はボーニンですので、キャラのちょっとした思考はともかく、各キャラの考え全てが見えるわけじゃないですからね。

                
 ようやくもどってきましたね。
 はてさて、一体キムラさんは何を見ていたのか……は小説ブログで分かるとして。
 一体キムラさんが見たものは何を意味するのか。
 それはまぁ今後明らかになるでしょうが、今彼らが一番に考えるべきは泊まる場所ですな。


 というわけで次回に続く!

 

仲間の家族

2010-10-02 22:31:20 | ボーニン
 結構間が開きましたね。
 前回はここで終わってます。
 さて、キムラさんのその後は!

                     
 2コマ目の横顔、と言うか、それだけじゃなく、間を空けて見ると全体的な漫画のクオリティが俄然気になってきたのですが、今更どうしようもない。
 修練を積みます。
 あと、字が見難いでしょうし間違いが多々ありますが加工する気はナシです。
 まぁ、いつか本格的に描くような日がもしきたらその時はちゃんとしますよ、はい。

                     
 やまっつぁんのイラスト熟練度が上がった!
 優しそうなおばあちゃんの顔が描けるようになった!

                     
 ……ばあちゃんやメックと違って、イラ君の顔つきはぶれすぎですね。
 毎回違う顔つきですよ。
 ぶれんなよ、ちゃんとしろよ。
 地盤をきちんとしなさい!

                     
 口が見えないんでずっと同じ顔にしか見えませんね、レーヌさん。
 横顔を入れればよかった。
 まぁ、いまさらですけどね~。
 こういうところは次に活かしましょーねー。    

                     
 ここらはちゃんと鏡を見て描きました。
 いとこよ、おいらに鏡をくれてありがとう。
 まぁ、こないだやっぱ返してって言われたけどね。
 ぜってー返さねー。
 ドラクエの攻略本もルーンファクトリーの攻略本もぜってー返さねー。

                     
 この辺までですかね、描いてて楽しかったのは。
 この後は台詞まみれですからね。
 すこぶるめんどくさかったですね。
 しかし俺ぁどうにかがんばるぜ。

                     
 なんかメック一家は皆同じ顔ですね。
 つったって猫なんて皆同じような顔してますからね。
 家族ともなれば相当ですからね。
 柄がなきゃほとんど見分けられませんよ。

                     
 最近妄想の中でこの話を普通の漫画風にコマを割ってみたりしています。
 しかし背景が描けない、というのと、そもそも無機物が描けない、と言うことで、妄想は妄想で終わっています。
 あぁ、なんかプロの作品を参考に書いてみよっかなー。  
 しかし俺は漫画家になる気はないしなー。

                     
 もう猫の顔はさらっと描けますよ。
 あっちゅーまですよ。
 猫だけは小一の頃からずっと描いてきましたからね。
 熟練度半端ないですぜ。

                     
 さて、文章のほうで内容に全く触れすにウダウダ言っている間に、漫画の方は次の目的地がはっきりしてきましたよ。
 鳥類研究所ですって。
 そういえば余談ですがこないだうちに赤い羽根募金にご協力くださいって人が来ました。
 うちのおかんは募金と聞くと、うちに募金をしてくれ、といいます、必ず。
 家族連れできていた募金の使者の子供は赤い羽根を持っていました。
 そーいやいつだったかうちにも赤い羽根があった気がするナァ。

                     
 さて、これでメンバーが二分しましたねぇ。
 一応この話はボーニン目線ですから、今後もボーニンがいる場所のことだけ語られます。
 ボーニンがいないところの話については小説ブログにて!

                     
 さて、今回はここで終了!
 泊まるところがないボーニン達!
 一体この後どうするのでしょう!
 おばあちゃんの行動が気になるところですね!

 っちゅーわけで、次回お楽しみに~。

これから

2010-09-21 15:33:07 | ボーニン
 ちゅーわけで今後どうするかをようやく話しはじめた一行であります。
 ここからようやく物語は動き始める……のかねぇ?

                    
 皆さんなにやらいろんな探し物を命じられたようで……。
 しかしぼんやり過ぎますね、この指令。
 黄色い石とかその辺に売ってるんじゃないですか。

                    
 最弱決定、はい、ボーニン! 
 だって棒人間だもの。
 強いわけがない。

                    
 とりあえず赤い羽根探しですが、何度か言った気もしますが、募金で手に入るようなものではないですよ、はい。
 しかしほかの探し物よりかはまだ絞れるんじゃないですかね、これ。
 翠の長靴とかいっぱいありそうじゃないですか、だって。

                    
 ここに来て誰かが家に帰ってきたぞ!
 さぁ、話が進まない!
 どうするボーニン!
 いや、どうするキムラさん!

 というわけで次回に続く。

自己紹介

2010-09-20 11:52:06 | ボーニン
 残念な背景です。
 私は建物がかけないんです。
 ちょっと今度資料でも借りてきて、スケッチなり何なりした方がいいでしょうね、これは。
 今家に資料といったらドラクエの攻略本くらいしかありませんからね。
 と言うわけで、若干ドラクエを参考にした私であります。

                    
 私だったらこの面子の中にいたら一言も話せませんね。
 結構皆社交的ですよね、こうしてみると。
 いや、まぁ、話さざるを得ない状況下ではありますけどね。

                    
 ほんと、ばあさんキャラってすばらしいね!
 使ってみるといいもんだわ。
 今後もね、あまり使ったことがないキャラを作って使っていきましょうや。

                    
 ちなみにロザンナ・G・リンファクトのGは、グランです。
 この情報小説ブログにも載せてないんだぜ!
 まぁ、知ってどうなるって事もないですけど。

                    
 というわけで今後彼女はキムラさんです。
 ちなみに0423は私の……日。

                    
 まだ設定がちょっとブレ気味だったりします、彼女。
 いろんな事情があるんですよ、えぇ。

                    
 ちなみにメック君の住んでる世界には人間も住んでいまして、人間の方には苗字とか長ったるい名前もあります。
 ……この情報も小説ブログの方には載せてないんだぜ!
 まぁ、いつか載せるとは思いますけど。

                    
 段々コマが殺風景になっていっている気がする。
 まぁ、背景がいまいち定まってないし、キャラもがんがん立ち位置変わってますから、背景描くとかえって混乱します(言い訳)。

                    
 かりきんちゃんを、かりきんって呼ぶのにものすごい抵抗があるんですよ、私。
 かりきんちゃんはかりきんちゃんであって、かりきんちゃん以外の何者でもないんだぜ、的な!!(キングオブコメディー風←芸人さんね)
                    
 この石の中の人たちについてもぼんやり決まってきてます。
 ただ、ぼんやりすぎて困ってますけどね~。
 また学校にいったら授業中とかに設定練ります~(良いこのみんなはまねしちゃダメだゾ)。

 と言うわけでここで一旦切ります。
 では、また後ほど~。 


仲間達集まる

2010-09-20 11:27:56 | ボーニン
 さて、昨日一気に更新するつもりが思った以上に小説ブログの更新に時間をとられ結局更新できませんでした、すいません。
 なので今日一気に更新します!

                     
 おぉぉ、なんかいろいろきましたぜ!
 なんかいろんな臭いがぷんぷんしますぜ!

                     
 仲間のうち一番複雑な見た目。
 まぁ、4コマの枠は小さいんで、1コマに全身を描くことはまずないですけどね。
 なので、彼女の全身が出るのはこれが最初で最後かも。

                     
 ちゃんと全員分模様のデザインも考えてありますからね!
 まだ見せていない人の文様もいつか出てくるでしょう、たぶん。

                     
 こういう台詞がないコマが4コマで作れるとなんかほっこりします。
 どうも私の小説はそれなりに台詞があるんで、結構台詞まみれになりやすいんですよ。
 まぁ、そこそこカットしてますけどね。

                     
 猫好きな私が猫嫌いなキャラを描くときが来るとは!
 まぁ、これは○○から(←ネタバレ防止)やってきた方なんで、自分だけで考えた方じゃありませんからね~。
 こういう自分じゃなかなか考え付かないキャラを使うのっていいですよね。

                     
 年寄りのキャラを作ったのは初めてですけど、案外使いやすいですね~。
 まぁ、年寄りの考える事はまだ分からないので、性格や、行動に変なところがありそうなので、言い訳を用意してあります。 
 ネタバレするので、まだ言い訳使いませんけど。

                     
 魔法使えたら……と思うこともないわけじゃないですけど、今私たちが住んでるところで攻撃魔法が使えてもあんま意味ないですよね。
 だって戦う相手がいませんもん。
 だから傷を直すとか、移動用、つまり空飛べるような魔法が使えたらいいですよね~。
 まぁ、魔法なんてなくても生きてけるんでいですけど。

                     
 ま、とにかく先に進みましょうや、みなさん。
 というところで一旦切ります。
 悲しきかな台詞まみれ。 

かりきんちゃんの背後

2010-09-05 11:06:34 | ボーニン
 光るかりきんちゃん、その背後には何かが!!
 なんか人や、人がおるでぇ!

                     
 くそぅ、小説版での情報量が多すぎるぜ!
 これじゃ4コマにならんではないか!
 と、言いつつ、かたくなに4コマにこだわる。

                     
 皆よく喋る。
 まぁ、こんな事が起こって黙ってるのも変な話なので、これが当然でありましょう。
                     
                     
 くそ、やっぱり最後のコマの台詞は最初に3点リーダを入れればよかったぜ。
 これじゃなんか、うん、あれだわ。
 とにかくこの話は小説を読んで情報を捕捉してもらったほうがいいかもしれない。
 一応4コマだけでも話がわかるようにしてるつもりだけれど。

                     
 こことかほんと書いとかないといけないことが多くて、大変ですよ。 
 下手したらみんな顔のアップになりかねない状況ですからね。
 ちょっと次回は台詞密度をあまりふやさないようにしなければ。

                     
 若干ボーニンの顔が怖いぜ。
 やっぱね、かりきんちゃんとしてはボーニンに変な目で見られたくないわけよ。
 かわいい女の子でありたいわけよ!

                     
 いやぁ、最後のコマは楽させてもらいました。
 もうこの辺であたしのMPは切れかけてるんですよ。
 もう睡魔と倦怠感とその他諸々に襲われ、ひいえぇ~って感じっすわ。
 
                     
 もうかりきんちゃんのアップがどんなにか楽なことか。
 ひやぁ、この主人公たちはほんと描きやすいビジュアルだわ。
 こいつらじゃないと漫画化する気なんてなれませんわ、ほんとに。 
 
 とまぁ、そんな感じで、次回彼らは再び仲間探しを続けます。
 というわけでお楽しみに。

4-R

2010-09-05 10:57:05 | ボーニン
 かりきんちゃんはまばゆい光に包まれ、どうしているのかよく見えない。
 僕はあまりのまぶしさに目を覆った。


 手の隙間から様子を見ていると、光はかりきんちゃんの背の高さを裕に越えている。 
 大きく伸びたその光は普通の人間ほどの高さになった。


 そして、ゆっくりとその光は弱まっていき、かりきんちゃんが姿を現した。
 さっきと同じくペンダントを首にかけた彼女は、じっと目をつむっている。
 今彼女は黄色ではなく、ぼんやりと黄緑色に光っていた。


 そしてそんな彼女の背後に人影が。
 その人影は簡単な鎧を身につけ、腕や足下も防具で覆った、戦士のような風袋の女性だった。
 その格好はどこか高貴な人のような印象を受け、驚くべきことに、彼女の背には大きな羽が生えている。


 目を見張る僕らの前で、かりきんちゃんとその女性の口が同時に開いた。
「私は悠久の昔、魔と戦ったものの一人」
 かりきんちゃんの声から聞いたこともないような女性の声がした。
 彼女の背後に立つ女性を見れば、その人も同じように口を動かしている。
 もしかすると彼女はかりきんちゃんの体を借りてここにいるのかもしれない。
 悠久の昔ということは相当昔ということだろうから、つまり、かりきんちゃんの後ろにいる人は、幽霊?!


「選ばれた戦いで私たちは勝利した。しかし、平和が訪れた後、突然私たちは敵の罠に落ちた」
「それでその石ころに封印されたというわけかい」
 おばあちゃんが唐突に口を開いた。


 その口調からして幽霊の女性について何か知っているようだ。
「私たち、ということはあなたと同じような人がその中に?」
 今度はペンダントを持ってきた例の女性が口を開く。


「えぇ、6人いた私たちの仲間とともに、私は長い月日をこの中で過ごした」
「6人!」
 僕とこの質問をした女性は同時に声を上げた。
 それって僕らと同じじゃないか。


 いや、待てよ。
 今横のこの女性も同じように声を上げた。
 もしかしてこの人も僕らの仲間の一人なんじゃ?
 今6人に反応したわけだし。
 それにしても、僕は魔王討伐隊とかって言われたんだ、つまり僕も幽霊のような女性と同じ、魔と戦うものってことなのでは?


「そんな!私は石に封じられるなどごめんだ!」
 ゆっくりと考える僕をよそに僕の隣の女性が目を見開き怒鳴る。
 僕だってそれは同じだ。
 いつかは自由に自分の思うまま過ごしたい。


「繰り返させはしないさ」
 幽霊かもしれない不思議な女性は僕らに言う、というより、自分に言い聞かせるようにぼそりと言った。


「私たちは全力であなたたちを守り、知恵を授けよう。とは言っても、私たちには体がない。彼女に力を借りねば私たちはでてこられないが・・・・・・」
「それでいいんじゃないかい。そのことお主たちはもう話はしたのじゃろう」
 おばあちゃんはすべてを見透かしているような目つきで言った。
 一体この人はどこまで物事を知っているんだろう。
 というか、どうやって知るのだろう。
 お年寄りって不思議だ。


「あぁ、もう彼女には話を付けてある」
 けれど女性は、しかし、とつぶやき僕を見た。
「君はどう思うね?」
 いきなり話を降られ僕は困った。


 どう思うって、何が?
 かりきんちゃんの体をこの人たちに貸すこと?


「いや、彼女の好きなようにやらせてあげてください。僕はかまいません」
 なぜ僕がかりきんちゃんについてこんなことを言っているのか。
 なんだか恥ずかしいではないか!


「そうか。では今後も少し体を借りさせてもらおう。何、今のような派手な登場の仕方は今回だけだ。何しろ今回は初めてだったからな」
 勇ましい口調のその女性は少し微笑むと、かき消えるように消えた。


 途端、かりきんちゃんが力を失ったように倒れかけた。
 僕は彼女を慌てて支える。
「かりきんちゃん?」
 僕が呼びかけると彼女はうっすらと目をあけ、慌てて飛び起きた。
 そして元気よく「ギャ!」と返事をした。
 どうも大丈夫らしい。


「そうか、君が彼らに体を貸す人物か」
 ほとんど聞こえないような声で、僕の後ろに立っていた女性がつぶやいた。

かりきんちゃんの変化

2010-09-04 12:42:36 | ボーニン
 というわけで、仲間求めて街に行こうとするボーニン一行であります!
 しかしおばあちゃんが仲間だとこういう時困りますな。
 ぜんっぜん進まねーや。

                     
 出た!
 いやいや、来た!
 誰か来ましたぜ。

                     
 まぁた、なんか怪しげなもんをぶら下げておりますな。
 むふふ、なんかありそうなにおいしかしないぜ。

                     
 はいはい、ペンダントの声ときた!
 しかしね、この漫画4コマじゃなくてもよくない?って、こないだ友人にね、いわれたのよ。
 確かに。
 しかし私のコマ割りの下手さは尋常じゃない。
 こういう4コマじゃなきゃ無理。

                     
 こういう細かいコマで人の全身描くのってえらいめんどくさい。
 しかしそうも言ってられない。 
 さすがに顔のアップだけでやりきるつもりはないっす。

                     
 台詞を極力少なくするとこんな感じになるのか。
 というか、今回小説版のほうで台詞がいろいろと多いんすよ。
 なので、漫画の方も台詞密度がどんどん上昇しますよ。

                     
 はい、きた!
 紋章きた!
 これですよ。
 この話を始めるときに、プロローグみたいな感じの漫画投稿して、作者と話すボーニンのシーンに仲間のシルエットがでたことあったでしょ?
 あれもう一回見てみてください。
 これいますから。

                     
 かりきんちゃん!
 君には発光能力があったのか!
 というわけではないです。

                     
 さて、光に包まれたかりきんちゃんの身に何が!
 やはりこの光はペンダントの仕業なのか!
 次回乞うご期待!

3-R

2010-09-04 12:16:16 | ボーニン
 老婆はどうも僕らの仲間らしく、他にいるであろう仲間たちを探すべく歩きだした。
 遠くの方には金属の固まりのような建物が見える。
 おばあちゃんによれば、そこは町だろう、ということだった。
 だったらそこには人がいるはずだし、そこにいこうか、という話になり、僕らは一路その銀に光る壁に向かって歩いている。


 おばあちゃんはとても歩くスピードがとても遅いので遅々として先に進まないが、これも仕方ないか。
 そう思ったときだった。


「そこの!」
 不意に背後からそんな声がした。
 女性の声だ。


 振り返れば、布で頭から腰の辺りまで覆い、少し変わった服装をした人物が立っている。
 顔が布で覆われていて、目元しか見えない。


 手には彼女の身の丈ほどもある立派な槍を持っており、とても怪しい。
 しかし僕の横を歩くばあちゃんほどじゃない。
 僕は落ち着いたまま彼女を見た。 


「おや、仲間が向こうから来てくれたようじゃの」
 隣のばあちゃんがもごもごという。
「仲間?あなたたちも奇妙な生き物に言われてここに来た人、ですか?」
 明らかに警戒している声音だった。
 そっちから話しかけてきたのに、とも思うが、僕らを見ればそんな反応をするのが当たり前かもしれない。


「わしらもあんたと、その、手にぶら下げているものと同じようにここにきた」
 おばあちゃんが彼女の質問に答えたが、手にぶら下げているもの?
 よくよく見れば、彼女は槍を持っていない方の手に何か金色に光るものをぶら下げている。
 ペンダントか何かだろうか。


「そうか、よかった。話が通じる相手だな」
 女性はいくらか安堵した表情を浮かべた。
 しかしそこでいきなりかりきんちゃんが駆け出す。


「ギャギャギャ!ギャ!」
 一瞬女性の目つきがとても険しいものになり、地面についていた槍の先がわずかに上がった。
 しかし、女性はそれ以上動かず、かりきんちゃんが駆け寄ってくるのを、黙って見下ろしている。


「ギャギャ!ギャー、ギャギャ!」
「なんだ?」
 女性は戸惑ったような声を上げた。


 かりきんちゃんはペンダントがどうのこうのと言っている。
 どうも女性にはかりきんちゃんの言葉が分からないらしい。
 それもそうだろう。
 僕だってなぜ彼女の言葉が分かるのか判然としないし、早口で話されるとさすがに何が言いたいのか分からない。


 しかし、女性はかりきんちゃんが言わんとしていることをくみ取ったようで、彼女の目の高さまでしゃがんだ。
「君、このペンダントからの声が聞こえるのかい?」
「ギャギャ!」
 恐る恐るといった様子で訪ねた女性にかりきんちゃんは元気よく返事を返す。


 しかし僕は怪訝に思った。
 ペンダントの声?
 今この女性は確かにそういった。
 一体どういうことだろう?
 ペンダントがしゃべるとでも?


 ちらりとおばあちゃんの方を見たが、彼女はかりきんちゃんたちの方をぼんやりと見ているだけで、特に何も言ってはくれなかった。
 仕方なくかりきんちゃんたちの方を向いて成り行きを見守る。


「わかった、それじゃ彼らのことは君に任せる」
 女性は何か考え込むように黙った後、少し目を細めた。
 もしかすると少し微笑んだのかもしれない。
 かりきんちゃんは彼女にそのペンダントをかけてもらい、手にとってそれを眺めた。


 女性はそんなかりきんちゃんの様子を少し見た後、すぐさま立ち上がる。
 僕はペンダントをもっとよく見ようと、彼女らの元へ近寄った。
 何も言わないのも失礼かと思い、「どうも」と軽く頭を下げる。
 女性は何も言わず、何か思い詰めたような目つきをして、僕を一瞥した。
 そして、そのまま、おばあちゃんの元へ歩み寄る。


 どうもその女性はばあちゃんに話があるようだ。
 一体彼女が何者なのかちっとも分からない。
 目と手以外でていないから文様があるかどうかも分からないし。
 けれど、今はそれよりかりきんちゃんだ。


「ちょっと見せてもらっていい?」 
 僕は彼女が手に乗せたままでいるペンダントに手を伸ばした。
 彼女は少し躊躇したけれど、僕の手にそれを渡す。


 そのペンダントは金のようなもので加工してあり、真ん中には虹色に輝く不思議な石がはまっている。
 ひもは皮でできた細い簡素なもので、ペンダントと比べひもは少しミスマッチだ。


「あ、これは!」
 僕は思わず大声を上げた。
 ペンダントの下の部分、石を支える丸い台のようなものがついているのだが、そこに黄色く光る紋章が浮かび上がっていたのだ。
 それはまさしく僕やおばあちゃんの持っている仲間の証。


 僕はこのことを報告すべきかと後ろを振り返ったけれど、さっきの女性とおばあちゃんはなにやら話し込んでいるようで、少し深刻な空気が漂っていた。
 どうしようか、とかりきんちゃんを見たときだ。


 かりきんちゃんはなにやら小さな声でペンダントに向けて話しかけている。
 しきりに頷き、まるでペンダントと会話しているようだ。
 そういえばさっき女性がこのペンダントの声が分かるのか、とかりきんちゃんに言った。
 本当に彼女はこのペンダントの声が分かるのか、そもそもペンダントが話すというのか。


 僕が彼女に質問を開始しようとしたとき、唐突に変化は訪れた。
 かりきんちゃんの体が黄色く光り始めたのだ。


 予期せぬ事態に僕はどうしようもなかった。
 一体彼女の身に何が起こっているのか、この事態は彼女にとっていいことなのか悪いことなのか。
 僕には判断できなかった。


 しかし光を止めるすべはない。
 後ろで話し込んでいた二人が僕の横に並んだ。
 二人の顔色をうかがうが、女性の方はよく分からない、おばあちゃんもフードの陰でどんな表情をしているのかわからなかった。

ボーニン仲間と出会う

2010-09-03 16:09:29 | ボーニン
 これで前回終わりました。
 誰?!っていうボーニンの台詞でおわってもよかったんですけどね。
 まぁ、出し惜しみも大概にしなくちゃならんな、ということで。

                    
 私の中の魔女(老婆)のイメージってこんなんですね。
 まぁ、イメージ内での魔女の目はもっと不気味ですけど。
 ちなみに余談ですがこのおばあちゃん四畳半のアニメに出てきた占いのおばあちゃんを若干参考にしています。
 え?余談過ぎてよく分からんって?
 まぁ漫画にしろこういう文にしろ分からんところは流すに限ります。
 ささ、お気になさらず、先に先に。
                    
 老婆の顔アップ、アップ、間を空けて……アップ!
 みたいなね。
 ばあさんの顔ばっかしじゃないですか。
 まぁ、人型キャラの全身描くのめんどくさいんですよ。
 といってもこのばあちゃんかなり簡単な服装ですけどね。

                    
 文様はホントはドクロっぽいのが描ければえぇなぁ、と思ってたんですけど、どうしても私がドクロを書くとマスコットっぽくなるんで、やめました。 
 いつかドクロの練習もしようか、とかって思ってはいますが時間はきっとないでしょう。

                    
 「おばあちゃんが仲間になった!(ファンファーレ付き)」
 ゲームだとこんな感じでしょうな。
 しかしパーティーキャラにおばあちゃんがいたゲームってあったかな。
 じいさんならFFⅣとかドラクエⅣ辺りでいたけどな。 

2-R

2010-09-03 16:04:51 | ボーニン
 いきなり目の前のトカゲが急な風で吹き飛ばされ、安心しかけたのも束の間、背後に気配を感じて振り返ってみれば、杖を突いた怪しげな老婆がこちらを見ていた。


 紫色のローブを頭からかぶったその姿は魔女そのもの。
 さっきトカゲを倒したのは彼女かもしれないけれど、しかし、あまり友好的な感じはしない。
 もしかしたらトカゲからわざと助け、僕らを連れ去って食べるのかもしれない、薬の材料にでもするのかもしれない。


 僕はすぐに逃げられるように身構えながらも老婆を見つめた。
 すると老婆はゆったりと近づいてくる。


「わしは通りすがりのおばあちゃんだよ」
 そういった老婆は、にひゃらぁ、と黄色い歯を見せて笑った。
 もう魔女そのものである。
 これが魔女でないといったらどれが魔女かという魔女っぷりである。
 しかし僕は足がすくんで立っているのがやっとであった。


「な、何ですか、あなたは!僕らを取って食うつもりですか!」
 何とか絞り出した声がこれだった。
 すると目の前の老婆はすっと目を細めた。
 青い目をしたこの老婆、表情の一つ一つがやけに不気味である。


「まぁ、失礼だねぇ。そんなことはしないよ。あたしだって人間だよ」
 彼女はわずかに機嫌を損ねたような声を出した。
 しまった、ここは穏便にいこう。
 逃げたいのをこらえ、どうにか踏ん張っていると、老婆は満足気な顔をした。


「背中を見せてごらん」
 次に老婆が言ったのは全く持って予想外の一言だった。
 もしかして僕の背中の文様を見て、珍しいものなら僕をどこかに売り飛ばそうという魂胆か?!
 などということを考えなかったわけではない。
 しかし、こんなことを口に出せばトカゲ同様どこかに吹き飛ばされる可能性だってある。
 僕は恐る恐る、老婆に背中を見せた。


 こんな時に攻撃されればもうおしまいだけれども、見せなければそれこそどうなるかわからない。
 僕は老婆の視線を感じながらも、耐えた。


 すると後ろから、もうよい、という小さな声が聞こえた。
 全くなにもされなかったことに逆に拍子抜けして、振り返り、試しに「あなたはこの模様について知ってるんですか?」と聞いてみる。


 すると老婆は返事の代わりにゴソゴソと動いた。
 そしてぬっとローブの間からしわくちゃの足が現れる。
 そこには紫色に光る文様が刻まれていた。


 骨のような形、炎のような形、紫色をしたそれは大層不気味である。
 しかしこれはかりきんちゃんが言った僕の背中の模様に雰囲気が似てはいまいか。


「これは・・・・・・」
「ギャギャ・・・・・・」
 僕らが目を見張っていると、「これはお主の背中に刻まれたものと同種のものじゃ」と老婆がもごもごと言った。


「つまり・・・・・・」
「わしはお主の仲間じゃ、ということよの」

ボーニンの冒険

2010-08-29 22:38:41 | ボーニン
 というわけで飛ばされてきました、ボーニンたち。
 いやぁ、これからどうなるんでしょーね。
 全く想像付きませんわ(半分ホント、半分嘘)。

                     
 後ろになんかいますぜ!ボーニン!
 腕組みしてなんか考え込んでる場合とちゃいまっせ!(3コマ、4コマ目のボーニンは腕組みをしています)

                     
 ザク言いましたね。
 ボーニンって切ったらこんな音するんですかね。
 そもそもボーニンって切れるんですかね。
 ボーニンって中に何が入ってるんでしょ。

                     
 切られても体打ち付けても平気。
 正にボーニンは不死身!

                     
 これ描く為にわざわざトカゲっぽい生き物の練習したんですけど、全部失敗しました。
 妥協して、下手でもいいわ、と描き始めると練習よりかうまくいったので、なんか嬉しい私である。
 しかし、ボーニンなんか背中かっけーな。
 えぇな、あれ。
 
                     
 ボーニンもかりきんちゃんもえらい表情してまんな。
 しかしどこまでもかりきんちゃんは白目です。
 むしろ黒目の方が私のシャーペンイラストの場合珍しいです。
 ボーニンはいろんな意味で珍しいんですよ。

                     
 だんだんトカゲモンスターの顔がちゃらくなっていく。 
 まぁ、ね、これ描いたの夜中だったんで寝ぼけてたんっすよ。

                     
 おー、ついに人間の登場か!
 いやぁ、よかったね、ボーニン。
 これで逃げ回らなくてすむかもよ!

                     
 で、出てきたのがばあちゃんですか。
 魔女ですか。
 もう一筋縄では行きませんよ。
 こんなところでかっこええ若いキャラなんてでてきませんよ。
 だってボーニンだもん。
 若い人は次の次くらいの更新で、出てくるんじゃないですかね。

1-R

2010-08-29 21:56:45 | ボーニン
 目が覚めると、砂煙巻き起こる荒れた土地にいた。
 所々枯れそうな草が生え、遠くに森のようなものが見える。


「ここはどこ?」
 ムックリと起きあがると、すぐとなりにかりきんちゃんが倒れているのが見えた。


「大丈夫?」
 彼女を軽く揺すると、ぱっちりと目があいた。
 無事だったようだ。


「さっきのこと覚えてる?」
 さっき赤ポヨとか名乗るやつに出会い、それでよくわからない使命を言い渡されて、それで気づけばこんなところに放り出されていた。
「ギャギャ」
 かりきんちゃんもちゃんとさっきのことは覚えていたようだ。


 では、これからのことを相談しようか、そう思ったとき。
 何か大きなものが歩くような足音がした。


 次の瞬間僕の背中に強すぎる衝撃が走る。
 僕の体はおもちゃのように吹っ飛び、体をしたたか地面に打ちつけた。


「ギャー!!」
 かりきんちゃんの悲痛な叫びが辺りに響く。
 しかし僕の体には全く痛みがなかった。
 衝撃があり、体が落ちる。


 しかし必要以上の刺激は体が受けていない。
 僕は何事もなかったかのように立ち上がった。


 しかしさすがに僕に衝撃を与えた生き物を見て、僕は唖然とせざるを得なかった。
 それはあまりにでかいトカゲだった。
 僕の体の4倍はあるだろうか。


「ギャギャギャ!!」
 心配半分、恐怖半分の様子でかりきんちゃんが駆け寄ってくる。
「僕は大丈夫」とは言ったもののさすがに自分の体が心配だった。
 というのもトカゲは体の前に鋭い爪の生えた手をぶら下げていたから。


 トカゲはギョロギョロとした目で僕らを見下ろしているが、何もしてこない。
 とりあえず今のうちに。


「ちょっと、かりきんちゃん。僕の背中見てくれる?」
 きっとさっきの衝撃はあのモンスターのようなやつに引っかかれたものだろう。
 だとすれば僕の背中は悲惨なことになっているはずだ。


「ギャギャ」
 かりきんちゃんは不安を滲ませた顔で僕の後ろに回った。
「ギャギャギャー!」
 すると、彼女は何やら慌てふためいている。
 やはり僕の背中は中身が見えるようなことになっているのか!
 いや、そういえば僕の中身って何!


「ギャギャ、ギャ!」
「へ?背中になんか変な模様がある?」
 しかしかりきんちゃんが言ったのは僕の背中に怪我があるとかいうことじゃなく、炎のような形の赤い色をした文様が浮き出ている、ということだった。


 しかしのんびり彼女に模様のことを聞いている時間はなかった。
 唐突にトカゲが動き出したのだ。
 そいつは腕を大きく振りあげ、僕らを切り裂こうとする。


「わぁあぁ!やめてー!」
「ギャギャー!!」
 僕らは情けない声を上げた逃げ回るのがせいいいっぱいだった。


「僕らは食べてもおいしくないよー!そもそも中身が何かわかんないよー!栄養はたぶんないよー!」
 僕はそう叫ぶが、そんな言葉が相手に通じるわけもなく。 
 トカゲは一人超エキサイト、暴れ始めた。


 僕らはもうもうと土煙が上がる中、逃げ回るほかない。
「わー!」
「ギャー!」
 二人そろってそんな叫び声をあげたとき。


 唐突にトカゲと砂煙は消えた。
 トカゲだけに急に強い横殴りの風が吹いたのだ。


 呆然としていた僕らだったが、不意に後ろに人の気配を感じた。  
 振り返れば、そこには一人、怪しげなおばあさんが佇み、僕らを見ていた。

勇者になれ、ボーニン!

2010-08-28 16:48:40 | ボーニン
 なんかボーニンの顔が不細工になっちまった気が……。
 しかし、こういうやり取りよくあります。
 ○○ってなあに?おいしいの?っていう。

                    
 こういう表情してるとほんとボーニンって男なのか女なのかよく分からなくなります。
 中性的なんでしょうね、たぶん。
 ボーニンは男です、おそらく。 

                    
 謎に包まれた6の仲間シルエットのみぼんやり公開!
 みたいな感じですか。
 ちなみにこの仲間については小説ブログの方でそれぞれプロローグを公開してます。
 皆変な奴ばっかりです。

                    
 漫画のほうではボーニンだけが無理やり行ってらっしゃーいです。
 まぁ、後でかりきんちゃんとも再会しますが。

                    
 かりきんちゃん、力強いが、女の子(字余り)
 今後はちゃんと女の子感出していこうと思います。
 小説でも漫画でも。

                    
 さぁ、女の子になろう、かりきんちゃん!
 まぁ、大体ピンクな場面になっても水を差されるのが定番です。

                    
 さぁ、今後の展開にかかわる重要なワードが飛び出した!!
 しかし先の展開をまだ考えてないぜ!どうしよ。

                     
 やっぱりなんだかんだで結局はどっか飛ばされるんですよ。
 飛んでかなきゃ話にならないんですよ。
 というわけで今後の展開乞うご期待! 

プロローグ-R Ⅱ

2010-08-28 15:56:19 | ボーニン
「ここはどこなんだろう?」
「ギャ・・・・・・?」
 某人間のような生物、ボーニンと、かりきんは、おかしな空間の中歩いていた。
 猫のような生物 ―― 彼らは作者と呼んでいる ―― に言われて扉を抜けてやってきたはいいが、そこには何もなかった。
 しばらく歩いているのだが、何もないし、誰の姿もない。


「まぁ、かりきんちゃんがいるのが唯一の救いだよ」
 苦笑いを浮かべるボーニンを、普段より頬を赤らめて、かりきんが見た。
 どうも彼女は彼に好意を抱いているようである。


 しかし、彼らがそれ以上会話を進める前に変化が起こった。
「おい、そこの!」
 不意にどこからか声が聞こえたのだ。
 辺りを見渡すボーニンたち。


 そして、彼らの目は妙なものをとらえた。
 少し離れたところに真っ赤な何かが浮かんでいるのだ。
 それは少し艶があり、ふるふる揺れて、どこか柔らかそう。


「何だ、君は?」
 ボーニンが声をかけると、その赤いものは素早く飛んできた。
「俺は赤ポヨ、おまえらを選んだ、いや、まぁ、選ぶように言われたんだ」
 自分たちと似たような見た目の生き物に、ボーニンたちは大して驚くこともなく、素直に質問した。


「選ぶ?」
「そうだ。おまえらは魔王討伐隊に選ばれたんだ!」
「魔王討伐隊?!」
 聞いたことのない言葉にボーニンたちは大げさに見えるほど驚いた。


 いや、この言葉は聞いたことがなくても何となく何をするものか分かる。
 ただ魔王というものがあまりにも非現実すぎた。


「なんだ、それ?!」
「その名の通りだよ。もちろんいきなり戦えとは言わないさ。あんたはまだ弱すぎるし」
「なっ!!」
 ずけずけとものを言う生き物だ。
 ボーニンは言葉が続かなかった。
 弱いと言われることには苛立ちを覚えるが、確かにひっくり返っても強いとはいえない。


「ギャギャ!」
 ただ、かりきんはその言葉に抗議の声を上げた。
 恋する乙女は強し、というところである。 
 彼女は物怖じしなかった。


「しかしなぁ、おまえさん。実際こいつは君より弱かったんだぜ?」
 そうなのである。
 昔ボーニンは作者と呼ばれる猫の元、彼女と戦ったことがある。
 彼女は演技として、怪獣の役割をし、ボーニンはヒーローの役であったのだが、彼はあっと言う間にやられてしまい、失望した作者は続きの話を考えるのを放棄したという、苦い過去があった。


「なぜ君がそんなことを!」
 ボーニンは顔を真っ赤にし、かみつくように言ったが、生き物は涼しい顔で「作者さんから聞いたんだよ」と彼から目線をそらした。
「あいつめっ!」
 ボーニンは歯噛みするがその声は作者に届くことはない。


「ギャ・・・・・・」
 かりきんもそれ以上怒ることはかなわなかった。
 ボーニンに嫌われることだけは避けたい。


「とにかくおまえたちは6の仲間と共に、戦うんだ。まぁ、まずは修行からだけどな」
「修行、ねぇ」
 作者とも修行をするか、という話をしたことがある。
 そのときはすぐに突っぱねたが、弱いままではよくない、ボーニンは思った。
 だから彼は黙ったままでいる。


「で、作者さんから聞いてると思うけど、赤い羽も一緒に探してもらうからな」 
「あぁ」
 作者曰く、赤い羽根とは、普通の鳥の羽より大きくて、パワーがあるものだとか言う話だ。
 そんなものどこにあるのか皆目見当もつかないが、話を断ることはできそうもないことはボーニンにも分かっていた。


「それじゃ、早速行ってきてもらうぜ。そうそう、おまえには少しは戦いやすくするように特別なことをしておいてやるから、存分に暴れろよな」
 赤い彼の言うことに質問しようと、口を開きかけたボーニンだったが、その前に視界が光に包まれる。
 伸ばそうとした手は届かず、ボーニンは背中に焼けるような痛みを感じ、目を閉じた。