めまぐるしく変化するスコットランドの天候のように、石川のゴルフも急変した。降り続けた雨とともに、初日5位発進の勢いも流れ落ち、試練の第2日が待ち受けていた。
「苦しいコンディションの中でも(スコアを)伸ばしている選手がいるので、ちょっと…。悔しいけど、まだ練習が足りない。1、2回外したあたりから自信を持てなくなるのは仕方ないけど(悪循環に)はまってしまった」
短いパットに苦しんだ。インスタートの14番(パー4)で約50センチのパーパットがカップにけられてボギー。17番(パー3)では第1打を左のウオーターハザード内に打ち込み、約20センチのパーパットも外してダブルボギーだ。18番の50センチもカップにけられ、最後は9番で1メートルを外して、いずれもボギー。カップにあざ笑われ続けての「77」大失速だった。
それでも、希望の光はある。この大会前からトップの位置を模索するスイング改造に着手しているが、第1打はパー3を除く14ホール中、11ホールでフェアウエーをキープ。4番(パー4)の2打目はピンとグリーン右エッジまでの8ヤードを狙い打ち、ピン右1メートルにつけてバーディー。後半の3バーディーで意地は見せた。
6月の全米オープンは初日を4位発進したが、最終日に崩れて33位に終わった。メジャー大会4日間を上位で戦う体力の不足を痛感。帰国後は食事量を増やし、体重を1・5キロ増の69キロ、体脂肪率も3パーセント増の10パーセントにキープ。今大会もコース近郊のキッチン付きロッジに宿泊し、日本食中心の食事で体調を管理。万全の態勢を整えたはずだった。
「悪い日があるのはいいことではないけど、悪い日があってこそ、いい日もある。あと2日間、プレーしたいと願うだけです」
1983年欧州オープンの青木功以来、日本人2人目の欧州ツアーVの希望は散ってしまうのか…。朗報を待つしかない。
(SANSPO.COM)