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極めて私的なことながら_SF小説を四月出版

2014-02-04 09:25:48 | 感想その他
 内容から言えば、アニメ動画の原作に類する視覚的なエンターテインメントな作品である。高額賞金を狙う公募に何度も応募してその都度、落選、書き換えに書き換えを重ねた。自費出版などもったいないのだが、しびれを切らせて、比較的費用の安い文庫本で自費出版することにした。私にとっては、畢生の大作と言える原稿用紙四百枚を超えて、文庫本で三百二十頁。だが、この程度は、ハリー・ポッターなどに見るように、ファンタジーやSFの世界では、最低の枚数にしか過ぎない。
 これまで童話らしきものや超短編を書いたことはあるが、本式の小説を書いたことはない、生涯に一作の長編小説、それもSFの娯楽作品である。
おおよそのストーリーの見当がつくように、自分で作った梗概を披歴したい。
 ベルデナウル衛星は、高度な文明を維持、生活様式は古代に固定されている。この巨大衛星が危機に陥ったとき、ジーナ・スピアンタという美しい女性が 出現して救うという伝説がある。孤立したこの衛星には衰退の兆しが見えて奇病や迷信がはびこる。
 解決策として、不毛の《オルカの球》への植民が課題となる。ベルデナウル文化の命運をかけて、最新鋭のロケットが建造され、ジーナを総督に任命。彼女は危険な航海を承知で旅立ちを決意。宇宙断層の突破に成功。だが、ジーナの意識は戻らない。断層に意識が落ち込み夢遊の状態となる。それが第一章である。
 第二章、ルンとルウの二少年は、二つの青い珠を得る。ルウはその美しい珠に夢中になる。留守中、母が腐った珠を見つけて捨ててしまう。それを探すために森へ姿を消す。失踪していたルウの父が意識のないまま帰国。ルンが青い珠を見せると、意識を取り戻す。彼の話では肉体を持たない幻人が攻め寄せてくると言う。ルウの父は、都へ出て、国王に進言するためにルンなどと旅立つ。やがて、森の中で小さな塔に達する。そこでルウとの再会を果たしたが、晩餐のとき、塔の上階からだれかが降りてくる。一瞬、美しい裸の少女が姿を現し、姿を消す。
 その時、《オルカの球》を目指すロケットの中でジーナは意識を取り戻す。程なく、また意識を失う。
 終章は、宇宙断層のかなた《オルカの球》の近くを巡る地球衛星トリンペルモの物語。F・P文化の最盛期で、ボックスに入ると現実の疑似体験ができる。そのデスクの作家を輩出。天才作家ルシードは殺人デスクを作る。それは地球人の脳に埋め込まれているチトンに反応して殺人電磁波を発生される。一方、チトンによる管理システムの支配から脱するためガゾ一派は假面を被り電波を遮断して抵抗。ついに武力衝突。キーリーはルシードのデスクを使用中に即死。彼女の肉体にジーナの意識が転移して蘇生する。すでに、意識を失ったジーナのロケットは宇宙断層を突破して、地球衛星に接近している。
 ジーナの意識であるキーリーがある時、不思議な衝撃を感じる。ジーナは衝撃データを解読。それは自分の名前で出されたベルデナウル・ロケットからトリンペルモに対する脅迫であった。
解読した途端に、ジーナはロケット内で目覚める。船長に地球衛星への攻撃の中止を命令。ジーナ・スピアンタは《オルカの球》を目の前にして、宇宙断層こそ、《オルカの球》の内側へ至る《奇蹟の回廊》であることに気づく。物語は終わる。この物語に並行してベルデナウル市の歴史がフラッシュバックされる。
 以上ここまでが梗概である。次に「帯」の文面を紹介したい。
 ――構想から20年、女英雄ジーナ・スピアンタ伝説――
 無限の宇宙を生きる、壮大・華麗の宇宙ファンタジー、君が目覚める時が来た。
「十分に眠った。もう私は眠ることはない。眠らずに翔べるのだから」
 このように梗概や宣伝文句を読んだとしても、全篇を読んでみないことには分からないというのが本音である。
 私の目論見としては、メタファーの万華鏡をクロニクルな叙事詩的な世界として読者に提供したい。大人のファンタジーとして読んでいただけたらと思っている。少しセクシャルな面、サディスティクな面もあるが、人生はシリアスであり、ゲームに夢中な少年にもぜひ読んで欲しいと言うのが願いである。
 ちなみに本書のタイトルには、スペース・オペラ・クラシックと付されてあるように、従来の退屈な翻訳SF本と比べると、読みやすいアドベンチャーと自負している。
だが、好奇心の乏しい人やイマジネーションの愉悦を理解しない童心を失った人には、まったく無意味な作品ではないかと思っている。

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