幻と成りつつある沖縄のモトギス狙い

　１０月２３日(日)沖縄には二種類のキスがいて一般的によく釣れるのは、ホシギスで釣れる確率が100％だとすると、モトギスの釣れる確率は、0.1％にも満たないと思います。
沖縄で、モトギスを狙って釣れる唯一のポイントが南部にあり、私がそこをモトギスの【最後の楽園】と勝手に名づけています。モトギスは本土のアオギスと同様、護岸工事が進み、「幻」と呼ばれる経路を辿りつつあります。

　経験からモトギスの生息場所は、遠浅の海岸で綺麗な砂地ではなく、黒ずんで少し泥が混ざった砂地で河口付近にマングローブが有り、海底には所々に岩が有る様な地形を好むようだ。年中釣れるが、最盛期は初夏から１１月頃までだと思われる。
　
　　本日のタックル
　　　竿　シマノ　スピンパワー425AX(振出)　　リール　ダイワ　キャスティズム
　　　力糸3～16号　道糸PE0.6号　ハリス・モトス1.5号　
　　　ハリ　がまかつキススペシャル10号(茶)
　　　デルナー天秤25号
　　　餌　島ミミズ
　
　モトギスの釣れるポインの風景です。手前まで、ゴロタ石が沢山ありサビクことが出来ないが、餌の島エビ、ミミズなどが豊富に居そうです。



　そこに行く前に、ホームグラウンドにしている家の近くの漁港の防波堤先端で、活きエビの餌でチョイ投げをして、朝5時頃から日の出にかけて30cmクラスの、ジャンボホシギスが釣れている、大きいのは32ｃｍもあったそうだ、との情報も飛び込んできていて、これはモトギスとの比較もしたいので、南部のポイントに行く前に1時間程、島ミミズを餌に投げてみたが、釣果は、小型ホシギス1匹で…タイムリミットとなり本命のモトギス狙いに、南部へと車を走らせた。
　ポイントに付くと、向かい風で潮の濁りもなかなかいい感じで、これから40分ほどで、上げ潮に入るので、長靴に履き替え、釣り道具はコンパクトにした。



　投げられる場所まで歩いていくが、私の体重が重いのか砂に長靴がめり込んで歩きにくいこと・・・・15分程歩くと息が切れてしまった。(メタボ)
　
　砂に足元を取られ投げにくいが、一投目、軽くスイング投法で6色投げて少しサビキ手持ちにしてアタリを待つ。コッコッと小さなアタリがありセオリーどおりに十数秒待ち、リーリーングに入る。あれ?　軽い、魚は付いていないみたい・・・根掛りはないが巻いてくる途中で、藻が絡みつき重たくなった。針を確認して見ると、2本の針が無い、フグにヤラレた。　
　仕掛けを交換し、2投目も6色投げ少しサビク、すると、150ｍ先から私は元気でここにいますよ～と細い糸を伝わり、手元にブルブルとメールが届いた。ウジュルル独特のメールである、心は高鳴りリーリンクに入る、手前に来ると細い魚体が見えた、キスだ！ホシギス?　モトギス?　砂浜から上がって来たのは、紛れも無いモトギス(チュラウジュル) であった。



　久々の再会に、ニヤけてポーズをとってしまった。何時見ても、モトギスは綺麗です。(チュラウジュル)沖縄の方言で綺麗なキスという意味です。
　しばらく、見とれて色々写真を撮ってみました。



　綺麗な魚体なので、少し泳がせて見ました。



　モトギスとホシギスを並べて見ると、違いがはっきり分かります。


　上が、モトギスです。スマートで、頭と口が尖ったみたいで、ホシ（暗色班）が出ていません。
　下が、ホシギス。モトギスより頭が丸っこくて、釣上げてしばらくするとホシが出てきます。
　写真では、分かりにくいですが尻尾も特徴があります。見分け方としてモトギスはスマートで頭と口が尖って見え、ホシがありません。
　※ホシギスのホシは時間が経つと見えにくくなっていきます。
　クーラーボックスの上で写すと、尻尾のほうも分かりやすくなりました。


　1時間30分程で、モトギス3匹だけ釣り上げ、【最後の楽園】の健在を確認できたので大満足で、納竿としました。これから先あと何年、この楽園を守れることが出来るのか?　心配です。本土のアオギス同様な経路を辿らないように、願いたいです。

　
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