明治後半に外国種を基にした「福羽イチゴ」や「石垣イチゴ」が育成され,戦前はかなり生産されていたが,正式な生産統計が作成されたのは戦後である。戦後,「女峰」(栃木県農業試験場育成)や「とよのか」(農林省野菜試験場久留米支場育成)などが生産されるようになり,昭和63年には史上最高の21万9,400トンを記録した。その後,他の果物の出回りなどから,20万トンを割り,減少傾向にある。
平成26年産は16万4千トンで,ピーク時の25%減であった。主な都道府県別収穫量は下図の通りである。
なお,端境期には主として業務用として米国産が航空便で輸入されている。平成26年は3,354トン(34億円),このうち米国産は3,285トン(33億円)。
ここで,家庭内での消費状況を『家計調査』でみてみると,下図の通り,消費は若者層の甘味離れなどを背景に減少傾向にある。これに伴いイチゴへの支出金額も低下している。なお,11年以前は農林漁家世帯を除く結果,12年以降は農林漁家世帯を含む結果である。
都市別に購入量をみると,上位に福岡・熊本県を除く産地県の都市がランクインしている。
最多購入量(宇都宮市:1,408g)と最少購入量(那覇市:378g)とは3.7倍の差,変動係数は22.8%である。価格については,最高値(神戸市:168.01円)と最低値(長崎市:71.80円)の差は96.21円と極めて大きく,変動係数は13.0%である。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます