テキスト主体

懐中電灯と双眼鏡と写真機を
テキスト主体で語ろうとする
(当然、その他についても、語ったりする)

師走

2012-12-02 22:49:33 | 日記
さて、師走草々、土日出勤にて、ある機器のOHメンテナンスに付き合ってきました。
とは言っても、電化脳のワタシには何も寄与することが出来ない、今回の分野の機器では、淘汰された油圧機構の保全作業です。ワタシ自身、従前から、電動機器への更新を強く進めていた機械(機構)ですが、二日間に渡ってつぶさに観察してみると、良く造られた油圧機器の凄みというか実力を理解することが出来ました。
まず何より、構造が単純な事。強い力のわりに、実際の動作部分は、細い配管とシリンダーのみ、作動音も極く少なく、異常停止(干渉して停止など)しても、その力は油圧系全体に分散されるので、駆動系の一部分に過剰な力が掛かって壊れるようなことがありません。制御は単純です、しかし、スムースな動きをさせるために2~3つのバルブと一つの油圧計、音と動作を見聞きしながら調整し、アナログ油圧計の数値だけでなく、針の上下の速度なども確認しながら、追い込んでいくのは、熟練が必要かと思われます。こういう分野ではデジタル表示の機器が役に立たないことがよく分かります。

今回の機器と同型、同種の油圧機構は、日本でも、ごく僅かしか残ってないそうですが、電動(サーボ)にすることで、遠隔操作管理、集中制御が可能になるとしても、駆動部の損耗では油圧機構のほうが、圧倒的に長寿命、しかも、消耗部品は規格品のシール、ベアリングのみなので、基本構造を理解していれば、理詰めで保全ができそうです。複雑な動作が出来ないのは、致し方ないとはいえ、今回の機器のように、単純動作のみで事足りる箇所には、充分に適しています。
のっけから忙しさを予感させる12月なのですが、熟練の古参技師さんのおかげで、スムースに終わり、平日では考えられないような早い時間に帰宅し、まだ上着すら脱ぐ前の勝負でしたが、サザエさんのチョキに対してグーで勝ちました。

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