怒ること

昨日、怒った。
いつもは最前列にすわる学生二人が、その日は一番後ろに座っていた。
「あ、これは遊ぶ気だな・・・」と思って、前に来るよう私は促す。
二人は首を横に振り、そのまま授業は始まった。
案の定うしろでこそこそ話したり携帯をいじったりしているので、一回注意する。
僕は、もしこの注意を聞かなかったら、怒ろうと決めていた。
そうしなかったら、授業の2時間ずっとあそび続けると思ったから。
で、結局僕のことばを聞かずに携帯をやめないので、
いつもは口で怒るのだが、昨日は無言で
右手に持っていたペンケースを投げた。（当然当てる気なんてない。）
ペンケースは後ろの壁にあたる。その音で我にかえったのか、怯えたような顔。
「勉強したくない人は、いなくていいです。」と冷たく突き放す僕。
教室の雰囲気は静まり返る、凍りつく。
自分で、ある程度は決めていたこととはいえ、手が震える。
　
授業が終わって、家にかえる乗り物の中で、ずっと考えていた。
あれでよかったのかな？と。
もしあそこで怒らなかったら、ずっと遊んでいただろうとは思う。勝手な考えだけど。
昨日怒らなかったら、この先もずっと同じように、僕の目を盗んで遊び続けるだろう。
それはクラス全体にマイナスの影響しか与えない。この先クラスが崩れてゆく
原因になるかもしれない。
だから、あそこで怒った。あまりにも怒る理由が些細だったので、二人には
かなり可哀想なことをしたと思う。
それと、怒り方はものすごくきつかったと思う。口で叱るのではなく、
間接的に心を刺すやりかただったので、やられたほうは辛いとだろう。

・・これから彼らがもっと頑張って成長してくれることを願ってやみません。
自分もそうだが、もっとおとなにならなければ、生きてゆけない。
そのための努力がもっともっと必要だと感じた。

昨日は書けなかったので、今日書いた。
おわり。