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21世紀美術館で4月27日から開催中の「大岩オスカール 光をめざす旅」、ようやく観に行くことができた。
巨大な迫力ある作品、現代社会の陰を皮肉を込めて描いた作品などが数多く展示されている。
そんな中で現れたこの作品、お菓子の「きのこの山」ならぬ「キノコの森」というタイトルでアニメの主人公が登場してきそうな明るい色が大半を覆っている。
楽しいファンタスティックな作品かと思いながらよく眺めると中央下にあるのは原発の排気塔だ。
右上に目を移すとそこには爆発する福島第一原発。
左下は爆発するチェルブイリ原発。そこからは一番毒々しいキノコが伸びている。
「原子力明るい未来のエネルギー」の標語を思い出す。
「明るい未来のエネルギー」としてどんどん増えた原発からはキノコがいっぱい生えている。
明るい未来を象徴しているかのような一見きれいな色合いのキノコは、実は見えない放射能を具現化したものか。
そんなキノコがいつの間にか世界を覆いつくそうとしている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/a5/757fae858066c9c9925a3a28f301f2ad.jpg)
ブラジル生まれで現在ニューヨークに拠点を構えて活動している大岩オスカールさんの作品は、分断国家アメリカや移民国家アメリカなど、政治的メッセージを込めた作品が数多くみられる。
上はオバマ政権誕生後に制作された「希望」という作品。
大岩オスカールさんは来年開催予定の奥能登国芸術祭にも参加予定だ。
北川フラム氏がディレクターを務める芸術祭に登場する作品は、地域の魅力を引き出す一方で政治的なメッセージの弱さが特徴とも言われている。
そんな中、大岩オスカールさんは珠洲のどこでどんな作品を発表するのか。
芸術祭自体にはあまり興味はないが、ここだけはいまから注目している。
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