オバマ大統領, ミット・ロムニー, 米大統領選, 討論会
10.40
ピーター・ランダース
いつの間にか外交問題の討論会が内政の討論に変身しました
有権者の関心が経済や雇用に集中しているためでしょう
10.42
林由佳
国際経済について
ロムニー氏、貿易の推進をうったえる
特にラテンアメリカは市場として中国と同じくらい大きいのに
アメリカは十分に機会をつかんでいないと指摘
オバマ氏は数学科学の教育の強化を通じて
国際競争力の回復をうったえる
教職員の労働組合に厳しいロムニー氏の立場の違いを際立たせる
ことを図っているようです
10.45
林由佳
候補者は今日のテーマのはずの外交問題から
国内問題に大幅に舵をきる
司会者は元にもどすのに苦労
教育問題や軍事費増強の議論は
結局
財政赤字の問題につながっていく
やはりこれが今回の選挙の最大争点の1つ
REUTERS
10.46
小野由美子
言い合いを始める両氏に
司会のシーファー氏が”Gentlemen, gentlemen”となだめます
ようやく議論は軍事予算に戻ります
ここは両氏の意見が大きく違うところです
10.53
ローラ・メックラー(ホワイトハウス担当記者)
選挙遊説で、オバマ氏がいつも拍手喝さいを浴びる言葉は
「10年にわたる戦争があった
今度はわれわれの国造りを進める時だ」です
10.58
林由佳
イスラエル問題
司会者からイスラエルが攻撃されたら
日本のような同盟国が攻撃されたのと同じように
アメリカは応酬するのかとの問い
イスラエルに冷たいと批判されているオバマ氏はっきりと
「もしイスラエルが攻撃を受ければ彼らと共に立つ
(I will stand with Israel,
if they are attacked)」
ロムニー氏も同様な答え
さらに
イランの核開発はアメリカにとって受け入れられない
と述べました
10.59
小野由美子
いきなりで司会者から「Japan」という言葉が出てきました
イスラエルに関する質問の中で
アメリカは「日米同盟」を結んでいる「日本」のように
イスラエルのことも考えているのかと
11.05
ダミアン・パレッタ(ワシントン支局経済担当記者)
ロムニー氏は
「8年から10年以内に」
自らの計画が均衡の取れた予算をもたらすと述べた
大統領2期目の2020年までに均衡予算を達成するという
彼の公式サイト上の公約とほぼ一致するもの
オバマ氏は
均衡予算を提案していないむしろ
オバマ氏は経済に占める財政赤字を急激に低下させる
としている
11.07
小野由美子
WSJのソーシャルメディア・エディターによると
今回は前2回の討論会に比べてツイート数がかなり少ないそうです
やはり米国民の関心事項は「内政問題」だということでしょうか
11.08
林由佳
オバマ氏の外交政策のせいで
世界でのアメリカの影響力が後退しているというロムニー氏からの批判に
オバマ氏は強く反発
ロムニー氏は
アフガニスタン
イラク
イスラエルなどの政策で一貫性がないと主張
”You’ve been all over the map.”と
かなり雄弁
1時間過ぎてもまだ中東の話題
ヨーロッパ
アジアの話にはなっていない
11.09
REUTERS
小野由美子
討論会では毎回おなじみの光景になりましたが
またもやロムニー氏が司会者に対し
オバマ氏ばかり長々と話していると“プチ講義”しました
司会のシーファー氏は
「あなたも先ほど長々と話しました
(You just laid out quite a program yourself)」
とやんわりと返しています
11.13
ピーター・ランダース
アフガン政策については両候補は
以外と似たような考えを示しています
ロムニー候補は
2014年末までにアメリカ軍が撤退すべきだと主張し
これまでオバマ政権がとってきた方針を踏襲しています
アフガン軍が十分自力でタリバン勢力に対抗できない場合はどうするのか
という質問に対しては明言を避けています
11.17
ボブ・アウリアン(ワシントン支局防衛担当記者)
ロムニー氏は
イランをめぐってオバマ氏と際立った違いを見せた
核保有のイランを容赦しないばかりか
「核保有の能力がある」イランも容赦しないと述べた
「核保有の能力がある」の正確な意味は定かではないが
イランが核武装できる一歩手前になった時点を示しているようだ
11.17
林由佳
15分を残してやっと中国の話題に。
11.24
小野由美子
ようやく出てきた中国
オバマ氏は国際ルールさえ守ればパートナーにもなり得る
とした上で中国を世界貿易機関(WTO)に提訴した実績を強調します
ロムニー氏は
就任したらその日のうちに中国を
「為替操作国」とすることをあらためて表明しています
11.25
林由佳
ロムニー氏は
就任したら1日目に中国を為替操作国 (currency manipulator) と宣言
するとまた発言
”We’ll have trade rules with China that work for us.”
11.31
林由佳
オバマ氏は
アメリカは太平洋の大国だと主張
最近のアジアにむけた安全保障政策のシフトは
この地域の経済成長性をみてのこと
アジア同盟各国との航行や貿易の自由が確保できるよう
努力していると説明
中国に関しては
自身の任期中
中国向けの輸出は倍増
為替レートも人民元に対して最もドル安にあると主張しました
11.32
小野由美子
今回の討論会のハイライトの1つは
オバマ氏の”horses and bayonets”(馬と銃剣)のようです
軍事費削減を批判するロムニー氏に対して
オバマ氏は
「中身をきちんと把握するすべきだ
米海軍の船の数が減ったというが馬と銃剣の数だって減っている」
と返しています
ツイッターでは”horses and bayonets”に関するツイートが多数あります
11.33
小野由美子
両氏とも最後のひと言を述べる時間になってしまいました
結局
欧州問題には全く触れずじまいです
11.39
サラ・マレー(ロムニー陣営取材担当記者)
オバマ氏は今年に入り
ロムニー氏がイスラエルを訪問したことについて
「私が大統領候補者としてイスラエルを訪問したときは献金を受けなかった」
と言いロムニー氏に対しとても批判的だ
ロムニー氏は確かに今夏
イスラエルを訪問した際
選挙資金調達のためのパーティーを開いた
海外に住む米国人やかつて米国に住んだり旅行に行ったりした多くの
寄付者を集めた
イスラエル訪問の間
ロムニー氏は嘆きの壁を訪問したが
ホロコースト記念博物館には行かなかった
https://twitter.com/SaraMurray
REUTERS
11.45
ピーター・ランダース
最後のテレビ討論会が終了しました
内政問題の時間が長くこれまでの主張の繰り返しも多かったですが
新しい話も少し出ました
例えばロムニー候補がイランの大統領を虐殺扇動罪で国際刑事裁判所に
訴えるべきだという面白い提案をしました
ちなみに姉妹機関である国際司法裁判所で今年2月まで所長だったのは
日本の皇太子妃の父小和田恒氏です
勝敗はつけにくいですが
お互いに目立った失言がなく選挙戦は
これまでの軌道で最後まで走り続けるのではないでしょうか
大接戦であるのは間違いありません
11.50
林由佳 両候補からの終わりの言葉
二人とも落ち着いたようすでカメラに向かって支持をうったえた
オバマ氏は
前の共和党政権の政策で追い込まれたイランとアフガニスタンの戦争
からやっと抜けだすことができた
これからは国内産業の育成や教育の質向上を通じて国内政策を立て直す
ことに集中すると
「10年にわたる戦争があった今度はわれわれの国造りを進める時だ
(It’s time to do soime nation building here at home)」
明らかにオバマ氏のきょうのテーマ
少なくとも3回このセンテンスを繰り返していた
ロムニー氏もやはり国内経済を立て直し
世界に尊敬されるアメリカを再築することを呼びかける
財政を立て直し
人々の賃金を挙げ
雇用を創出すること
ロムニー氏は討論を通じてイランの核開発の脅威を何度も語っていた
アメリカにとって最大の脅威だとも
ちょっと気になるところ
AFP/Getty Images
11.51
小野由美子
とうとう最後の討論会も終了です
WSJ.comで中国支局長も交えて討論後の分析をビデオで流しています
両氏とも対戦的な姿勢だったわりには
アフガニスタンからの撤退時期など意外と同じような意見でした
また
ロムニー氏の中国に対するトーンが
キャンペーン中の講演に比べて控えめだったことが目立っているようです
11.55
パトリック・オコーナー
ロムニーは今晩中国に対してさえも
貿易「パートナー」と呼び融和的な口調を強めている
選挙遊説ではロムニーは慨してはるかに敵対的だった
12.01
ボブ・デービス(国際経済担当記者・北京支局)
ロムニー氏は
中国に対するトーンを変えた
ちょっと良いことも言ってあげている
「彼らは安定した世界を望んでいる
彼らは経済が世界に対し自由で開放的になるよう望んでいる
私たちは中国のパートナーになることができる」
ロムニー氏は
為替レートについてさえも評価した
「彼らは進歩を見せている もっと見せなくてはならない」
そして
中国を
“貿易チーター(貿易でずるをする国)”とのお馴染みの比喩に
立ち戻り大統領なった初日から中国を為替操作国として指定する
との公約をあらためて示した
オバマ大統領,
ミット・ロムニー,
米大統領選,
討論会