前原氏が「日銀に対して強気の発言」円安要因になりやすい
円が下落
米欧の先行き不透明感緩和-
対ドルで一時約1週間ぶり安値
10月2日(ブルームバーグ):
東京外国為替市場では円が下落
対ドルでは約1週間ぶりの安値を付けた
米景気やスペインの支援要請をめぐる先行き不透明感が緩和し
リスク回避に伴う円買い圧力が弱まった
ドル・円相場は
早朝に1ドル=77円97銭を付けた後
午前11時半過ぎには一時78円16銭と
9月24日以来の水準まで円安が進んだ
午後は
オース トラリア準備銀行が市場の予想に反して利下げに踏み切った
ことを受けて豪ドル売りが強まった影響などで
円の下落幅が縮小
午後3時33分現在は78円 06銭付近で取引されている
ウエストパック銀行の為替ストラテジスト
ジョナサン・キャベナー氏(シンガポール在勤)は
米製造業指数の回復を受けて
「リスク・アペタイト(選好)」 がかなり押し上げられた
と指摘
また
スペインの支援要請の可能性についても
いくつかポジティブなニュースが出てきており
依然として障害が残るものの
「市場に安心感が広がっている」
と言い
リスク投資環境の改善で
円など避難先通貨の下落につながる
とみている
スペインは財政面で救済を要請する用意があると
ロイター通信が欧州当局者4人の話を基に伝えた
米ISM好転
米供給管理協会(ISM)が1日に発表した9月の製造業景況指数は
51.5と4カ月ぶりに拡大と縮小の境目となる50を上回った
ブルームバーグがまとめた市場予想の中央値は49.7だった
一方
前原誠司国家戦略兼経済財政担当相は1日の就任会見で
「私がこの立場についた以上は今まで以上に厳しく
日銀が本当に2月14日の政策目標を実 行する気構えがあるのか
どうなのかといったことを厳しく見る」
とし日銀の対応を注視していく考えを強調した
外為オンライン情報サービス室の佐藤正和顧問は
前原氏が
日銀に対して強気の発言をしていることも
円安要因になりやすい
としている
問い合わせ先:
東京 三浦和美 kmiura1@bloomberg.net
Rocky Swift rswift5@bloomberg.net
大久保義人 yokubo1@bloomberg.net
更新日時: 2012/10/02 15:45 JST