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岸本晃の住民プロデューサーNEWS

なぜ番組はオマケだったか?住民ディレクターの実像に迫る!

 この画は普通テレビ局が番組を作るときに見られる光景です。といってもわたしが在籍した熊本の民放テレビ局です。日テレやさらにNHKになると人数が違うのであくまで地域のテレビ局の一般的な光景と考えてください。皆さんも見られたことがある方も多いでしょう。

 ディレクターは腕組みしていますが、実際はカメラマンやリポーター、ゲストの間を回りながらいろいろと指示を出します。カメラマンはディレクターの意図を汲み取ってゲストやリポーター、また二人の背景も考えベストアングルで撮影します。実際はカメラマンに音声さんがついて音がバランスよく録音できるようにミキシングという作業をする人がいます。さらに片ひざを立てているオレンジ色の人はAD=アシスタントディレクターでディレクターの指示で色々なことをする便利屋さん、雑用係といってもいいと思います。VEとあるのは映像の調整をする人のことですが今はカメラが良くなったのでVEさんよりは先ほどの音声さんが必ずいます。四角いのを持っているのはレフ板という白い反射板です。ゲストの顔に光を当てて明るくするための道具です。要は映像や音声をよりよく録るための仕事を一人でかけもっています。最低限一人はこういうAD的なスタッフがつきます。リポーター、ゲストはわかると思います。さらに左の車内にドライバーさんが乗って待機しています。一応5人のスタッフでゲストや取材対象になる方々を追いかけます。

 さて、わたしは番組制作でいうとこの6人の役割を全部経験してきました。ドライバーもゲストもです。さらに現場にはいませんがプロデューサーがいます。7人です。全部それぞれに長く深くやってきました。東京や大阪のテレビ局や制作会社ではディレクターはディレクターだけ何十年、カメラマンは撮影一筋という方が多いのです。ディレクターが運転して移動までやるということは大都市ではまずありえません。そうです!「住民ディレクター」という発想はこれら全部を経験し、考え付いた多様な視点の企画力、制作力です。どの役割をするかで仕事は全く違うし視点もガラリと変わります。カメラ一筋の方はカメラマンの苦労や視点はわかってもゲストになったことがないと撮られる立場の心理が理解できません。ADを経験しないとレフをしながら熱い夏に撮影終了後にアイスキャンデー6本をどこで買うかなどは計算しません。ディレクターは腕組みしながら帰社後の編集のことがすでに頭にあります。というように立場、役割で考えること、視点が全く違うのです。プロデューサーはこの全てを経験的に知らないと現場知らずのわがまま人間になってしまいます。住民から信頼される良い首長さんは相手が誰でも頭が低いものです。

 住民ディレクターはこの6人の視点をオールインワンでやれる人材を目指しています。「技術」ではなく「視点」をです。だから「番組はオマケ」、「押せば映る」オートビデオカメラでまずは「身体がカメラ」を動いて経験する。その多様な角度の視点を経験すると元々は「目に見えない企画」を「映像番組」という目に見えるカタチにするプロセスが身につくからです。この番組づくりを一度経験するだけで自分でも驚くほどの企画力がついてしまっているのです。初めてテレビ番組を作った時の自分自身の新鮮な経験が基本にあるのです。

 その経験をテレビ局の人間だけが独り占めするのはもったいない、もっと多くの県民に提供できれば番組作りが目的ではなく「地域振興」に大いに役立つとの確信がわたしの「住民ディレクター」誕生物語です。経験するプロセスはまだまだいっぱいありますよ。八百万人紀行 http://www.yaoyorozu-hito.jp/ の東峰村特集の元永さんがIT劇場で活躍するまでになったのはこういうプロセスがあったのです。 つづく

@画は拡大して見てくださいね。

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