ささやんの天邪鬼 座右の迷言

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

アホの丸山くんに欠けているのは

2019-05-18 11:08:16 | 日記
A(20)ーB(2)=C(18)
Aは、領土を保全することで得られる便益であり、Bは、領土を保全するためにかかるコスト(防衛費用)である。領土を保全するためにはコストがかかるが、それによって得られる便益のほうがそれを上回るから、国家は国家防衛のためのコスト負担を惜しまない。数字はでたらめであるが、この数式の構造はすべての国家に共通している。

それぞれの国家が備える軍事力のせめぎあいの中で、国境はおのずと定まり、軍事力の拮抗状態が長いあいだ維持されれば、この国境は固定的なものになる。国と国との軍事力の差がさほど大きくなければ、国境をめぐる紛争が大きな戦争にまで発展することはない。

これが今、我々の暮らす国際社会の現状である。五大国が核兵器をほぼ独占的に保有し、他の諸国がこれら五大国の「核の傘」の庇護を受けているという現状、ーーそれが我々にとっての所与(=デフォルトの条件)であると言えるだろう。

この所与の状態を変更することは今となっては不可能に近いが、しかし所与が所与として固まる以前には、国境をめぐって戦争が行われた時代があったことも、否定することはできない。そういう時代なら、「戦争で奪われた島は、戦争で奪還せよ」というアジテーションも意味を持っただろうが、今は違う。戦争によって国境線に変更を加えるためには、最低限、核武装が必要になる。日本の場合はしかし、それができない事情がある。以下の記事を読んでいただきたい。

「それなら日本も核武装すべきだ」との見方も浮上するが、実際は非現実的だ。
「ひとつは日本国内の核アレルギーです。いうまでもなく、世界唯一の被爆国ですからね。もうひとつ、アメリカが絶対に許しません。なぜなら、アメリカは日本に駐留することで中国やロシアに睨みをきかせ、同時に日本を属国としています。日本のあちこちに米軍基地を置いているのも、子分のように飼いならしているからです。
加えて、アメリカは“報復”を恐れています。『日本に核を持たせたら、やり返される』などと思っている権力者も少なくないのです。ただ、日本が核武装をするにはアメリカの庇護から抜け出す必要がありますが、それができる政治家など、今の日本に存在しません」(防衛省関係者)
           (ビジネスジャーナル5月17日配信)

アホの丸山議員に欠けているのは、この記事に見られるようなリアリストの事実認識である。リアリズムを欠けば、酔っぱらい国会議員の挑発的言辞は、蒙昧でアナクロなピエロの戯言になるだけだろう。
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