ささやんの天邪鬼 座右の迷言

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

円安のメリットが

2024-05-10 13:07:15 | 日記
こんなニュースを聞いたのは、おとといのことだったろうか。

トヨタ自動車が発表した昨年度(2023年度)1年間のグループ全体の決算で、本業のもうけを示す営業利益が5兆3500億円余りとなり、日本の上場企業で初めて5兆円を超えました。ハイブリッド車を中心に販売が好調だったことや、円安で利益が押し上げられたことが主な要因です。
(NHK NEWS WEB 5月8日配信)

経済音痴の私だが、このニュースを聞いて、こう思った。トヨタの業績好調の原因の一つは、そうか、円安だったのか。
まあ、たしかに、そういうこともあるだろう。円安なら日本車はアメリカで安く売れるから、売上は確実に上向くに違いない。

ということは、あれだな、トヨタに限らず、日本の自動車業界はほとんどの会社が円安の恩恵を受けているということだな。
いやいや、それだけではないぞ。自動車業界に限らず、輸出がメインの業界は皆円安の恩恵を受けている。だから総じて円安を歓迎するに違いない。
いやいや、それだけではないぞ。円安のお陰で、海外からの訪日観光客が増え、インバウンドが急増して、日本の観光業者は嬉しい悲鳴をあげているそうだ。ここにも円安の影響は及んでいるのだ。

今、日本のマスコミでは、円安のデメリットばかりが強調されているが、円安のメリットも馬鹿にできないということだろう。そうか。そうだな。うん、そうに違いない。いや、たしかにそうだ。日銀の円安政策は、きっと日本の自動車業界や、観光業界を儲けさせ、喜ばせようとして続けられているに違いない。

もちろん何事にもメリットとデメリットがある。あちら立てればこちらが立たず。我ら一般の消費者にとっては、輸入食品の値上がりは大きな痛手だ。石油をもっぱら輸入に頼っている電力の値上がりも避けられない。電力の値上がりは国民の生活を大きく圧迫するから、これも円安に伴う大きなデメリットと言えそうだ。日本政府よ、何とかしてくれ!と叫びたいところだが、原発推進策をとる我が日本政府は、「いやいや、だからこその原発ですよ。原発なら、値上がりの心配はありませんぜ」と鼻を高くするだろう。

政治とは、まさしく相反する利害を調整するメカニズムである。円安に誘導して、一部の国民を犠牲にし、反面、一部の業界を潤わせようとする今の日銀−日本政府の仕業は、紛れもなく政治的な意思のなせる技だと言えるだろう。

ーーそんなことを考えながら、私は、自分の得意分野はひょっとしたら経済ではないか、などと馬鹿げたことを考えはじめた。


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