五十の手習い足払い

五十歳を過ぎて始めたブログももう何年目?
山梨に住む新しモノ好きのオヤジが自分の趣味や日々の暮らしをつづります。

スペアカー

2015年08月29日 | ミニカー
大好きなポルシェ917ですが、最近入手したばかりのミニカーを紹介します。

15号車は1969年のル・マン24時間耐久レースにエントリーされたクルマですが、実際にレースを走ることはありませんでした。
いわゆるスペア・カー、だから集めるのも後回しになりました。

この年のル・マンには総合優勝を狙って4台のポルシェ917が初エントリーされました。
写真の15号車は、14号車と12号車のポルシェ917に次いで予選全体で3位のタイムを出しましたが、スペア・カーのため本番レースを走ることはありませんでした。

登録された3人のドライバーの内、ブライアン・レッドマン(彼が3位のタイムを出したものと思われます)はジョー・シファートと組んでポルシェ908の20号車に搭乗し、もう一人のヘルベルト・リンゲはジョン・ウルフと組んで917の10号車をドライブすることになりました。

当時の記録などを見ても917は信頼性に欠けており、最高速度では遅い908の方が優勝するものと思われていたようです。

残る一人のドライバーはオーストリア人のルディ・リンス。
彼は当時弱冠24歳の若手ドライバーで、前年のル・マンにプライベートのポルシェ907で初参加しています(結果はリタイヤ)。

結局、この年のル・マンはジャッキー・イクスとジャッキーオリバーがドライブするフォードGT40が優勝し、ポルシェは惜しい勝利を逃しました。
3台出場したポルシェ917はすべてリタイヤに終わったのです。
 → ポルシェ917、初勝利ならず

実は私のコレクションの中で、スペア・カーというのはこの1台のみなのです。
そういう点でも15号車は珍しいかもしれませんね。

※モデルはエブロ製、1/43スケール。


そんなわけでスペア・カー登録のリンスはこの年ル・マンを走ることはありませんでした。
仮にレースに出走することがあっても、別のドライバーに交代させられていたかもしれません。

不本意なリンスではありましたが翌年の1970年、ヘルムート・マルコと組んでポルシェ908/2を駆り、雨中のレースで見事総合3位の座を獲得します。
下の写真は、その時のポルシェ908/2です。

このクルマも私の好きなミニカーの一つ、これまで何度か紹介しましたが、今回は前年スペア・カーのためル・マンを走れなかったリンスという視点で書きました。

ちなみに、リンスがポルシェのドライバーであったのは1964年~1971年の8年間です。
その後の記録がありませんので、1971年をもって引退したものと思われます。

※908/2の27号車はスパーク製、同じく1/43スケール。

追記:
ポルシェ・ファンでル・マン・ファンの方に
昨年の記事ですが、懐かしい方々がエピソードを書いています。
その中に、ルディ・リンスの記事もあります。
 → ポルシェ、ル・マン24時間レースでの特別なエピソード10選[オートックワン]


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