世の中のうまい話

魚のウンチク、旬、漁師だけが食べている浜料理の紹介などなど・・・食べ歩きは八王子中心!都心も地方もたま~に

飯蛸(イイダコ)

2024年03月20日 20時17分32秒 | Weblog



飯蛸(イイダコ)



【語源】
正徳2年に作られた「和漢三才図会」に、「味は蒸飯の如し、故に
飯蛸と名付く」とあります。
早春のイイダコは、胴に飯粒に似た卵がびっしりと入る事から、
この名が付いたと思われます。
地方によっては「一口蛸・子持蛸・石蛸」と呼ぶようです。

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    イイダコの酢味噌和え



「蛸」と書く様になったのは平安時代で、は本来はクモを意味してい
たとの事。
「タコ」の語源は諸説あり、手のあるナマコの意味で「手海鼠(てま
なこ)」が変化したとか、また、手が多いという意味の「手許多
(てこら)」であるとか、股が多い「多股(たこ)」からきている
などの説があります。




【旬】
魚で卵を持ったものは「子持ち」と呼びますが、イイダコの場合は
「いい持ち」と呼びます。

イイダコは十数センチの前後の小型のタコです。
川柳に「飯蛸は 丸かぶりして 味が出る」とある様に、丸のまま食べ
るのが美味しいです。
頭の付け根に、包丁で切れ目を入れ、内臓と墨袋を取り出し、丸まま
調理します。

秋から食べごろになりますが、卵巣が発達し、頭(胴体)に、はち切れ
んばかりに卵が熟してくる初春が旬といえます。


【うんちく】
北海道以南の各地沿岸から、朝鮮半島西岸・東シナ海に分布する。
日本沿岸では瀬戸内海や東京湾に多い。水深10m前後の砂泥底に
生息する。

春先に産まれたイイダコはしばらく浮遊生活を送った後、水深が
5~10mぐらいの浅い泥砂の海底に居つき、夜間行動してアサリ・
バカガイなどの二枚貝を好んで食べます。寿命は約1年。

イイダコは白くてつるんとしたものが大好きなようで、それが目の前
にあると、思わず抱きつきたくなるようです~。
イイダコ釣りには、ラッキョウや豚肉の脂身、白い陶器などが使われ
るとか・・・・!お茶目な一面を持っています。




【ブランド・産地】
ブランド化はされていません。
主な産地は、明治8年刊行の『日本地誌略物産弁』に「イイダコの
特産地として兵庫県の高砂市及び明石の二見町」と紹介されています。

マグロ君の生まれ故郷ですね~!

また、最近では岡山県でも、イイダコ漁が盛んです。

東京湾でも行われているようですが、関東で飯(卵)が入ったイイ
ダコを魚売場で見つけるのは至難の業です。


【産地ならではの漁師料理】
なんと言っても甘辛煮でしょう。

内臓と墨袋を取り除き、軽く塩もみし、ぬめりを取ります。
より柔らかく仕上げたい場合は、塩もみせず、ぬるま湯で丁寧に
ぬめりを取ると良いでしょう。

まず、軽く茹でてから醤油、砂糖、水の煮汁で甘辛く煮ていきます。
これが最高!ご飯もお酒もすすみます。
特に飯(卵)の食感がたまりません。

後は、ボイルしての酢味噌和え。天ぷらなんかも美味しいですよ~!


【栄養と効果・健康】
低カロリー、高たんぱく、ミネラル・ビタミンもバランスよく含んだ
食材です
特に、ビタミンB2が豊富で体内での解毒作用を促進してくれます。

タウリンも豊富で血中のコレステロールを下げる効果があり、肝臓
や心臓の働きを助け、糖尿病や胆石を予防する効果もあります。











        筍と飯蛸の旨煮






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蝦蛄(シャコ)

2024年03月20日 05時15分23秒 | Weblog


蝦蛄(シャコ)


        子持ちシャコのにぎり寿司

【語源】
江戸時代はシャクナギ(シャクナゲ)と言われていました。
淡い灰褐色の殻を茹でた時、紫褐色に変わり、それがシャクナゲの
花の色に似ていたところから付けられたようです。
シャクナゲは石楠花また石花とも書きますが、シャクカ(石花)が
なまってシャコと呼ばれるようになったそうです。

風流な方が名付け親なんですね~ちなみに英名は「Mantis shrimp」
訳すと「カマキリ海老」・・・・そのまんまですね~!

やっぱり、ワビサビのわかる日本人の付けた名の方が素敵だと思いません?

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         シャコのにぎり鮨



【旬】
シャコの旬は春から初夏。この時季、子を持ちます。
しかし、身自体を楽しむなら夏から秋が良いでしょう。
シャコは水から上げるとすぐに死んでしまうので、味が落ちる前に
活きたまま、茹で上げるのがコツです。
鮮度が命のお魚です~!





    茹でたシャコの剥き身

【うんちく】
シャコは沿岸および内湾の水深30mまでの砂泥の海底に生息します。
海底にU字型の巣穴をほり、大小二つの出入り口を作ります。
この巣穴で外敵から身を守り、産卵し、そして、狩をして巣穴内で
食事をします。
シャコは恐るべしハンターで、巣穴近くを通るエビ・カ二・小魚を
すくい取るように瞬間的に捕らえます。まさに昆虫のカマキリの様。
また、暗がりが得意のようで、「明るい月夜には身が減り、闇夜には
身が入る」と言われています。




          子持ちのシャコ


身の中央部に棒状に入る卵のことを「カツブシ」と呼び、鮮やかな
朱色をしています。これがまた美味。
このカツブシを持ったものは高値で流通します。

余談ですが、シャコを食うのは日本人とイタリヤ人だけのようです。





        シャコの爪




        子持ちシャコ


【ブランド・産地】
ブランド化はされていないようです。
漁が盛んなのは、福島県の松川浦漁港や岡山県の日生。
底引き網漁で獲られています~!

シャコ自体はブランド化されていませんが、非常に貴重な部分が
あります。それは「爪(つめ)」です。
シャコの鎌状の大きな捕脚(カマキリに似た)であるハサミの身肉の
ことで、米粒よりやや大きい程度。
それも一匹から二個しか取れないから、小皿に一杯分ともなれば
シャコ何十匹にもなります。カ二のはさみの肉に似ており、酢の物や
サラダにも使用されますが、ワサビ醤油でも酒の肴に最高です。


      シャコのにぎり寿司
【産地ならではの漁師料理】
シャコと言えば・・・・にぎり寿司。後は活きたものを茹で上げた
あつあつを食べるのが最高。唐揚げも捨てがたいですね~。殻ごと
いけるし~!


       茹であげたシャコ

しかし漁師さんはもっと簡単に美味しく食べているようです。
それは味噌汁! 活きたものをハサミでぶつ切りに・・・それを
味噌汁に ほおり込むだけ・・・。
「このシャコの味噌汁の右に出る味噌汁はないよ~簡単で最高に
旨い。蟹の味噌汁の上を行くね・・」と・・・・!





【栄養と効果・健康】
海老や蟹に比べると市場評価は見劣りしますが、栄養価は断然上。
銅・マンガンなどのミネラル。ビタミンA・B1・B2・B12などは
海老・蟹よりも多い。

高血圧予防に効果があるカリウムやコレステロールの増加を抑える
タウリン、それに貧血に効果のあるビタミンB12を特に豊富に含んで
いますので血液を正常に保つ働きが期待できます。

まさに、健康食品ですね!




           シャコの酢の物









          茹でたて









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