FXと暗号資産(Crypto)とゴールド(金)についての随想です。コメント欄は承認制になっています。
やまはFX・Crypto



ドル円90円にワンタッチしてから、日銀騒ぎがあって、頭が重くなっている。この前のエントリーでも書いたように、そろそろ円安も当面の限界かと思われるが、自分としては、今年は円売りポジションしか考えていないので、ドル円ショートは置かない予定だ。

86円、87円前後の中期のドル円ポジションを若干整理して中長期ポジは少し軽くなった。ここからは短期のドル円、クロス円ロングのトレードで半年くらいは様子見をしていきたい。ユーロスイスも同じ方向でやってみたい。

ドル円もまだロングが大量に貯まっているという状況ではないので、昔のようなナイアガラ的下落は考えにくい。やはり100円程度まで上がってからの下げにならないと、一日で数百pipsの動きにはならないと思う。ゆっくりと無理なく低いレバでトレードすれば問題ない局面ではないか。


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このチャートは、円ドル(ドル円の逆)のP&Fである。御覧のように、下が円安、上が円高だが、そろそろ1.10から1.12の長期サポートにかかってきている。1.12はドル円だと89.3円。このあたりを完全に下抜けるにはかなりのパワーが必要だ。いずれにせよ、急速に進んでいく可能性はやや低くなってきているだろう。日足でのトレードをしている立場としてはしばらく様子見を中心としたい。場合によっては、押してからもう一相場で春先までで95円くらいという可能性もあるので、両にらみということになる。

前から書いているように、この一年を見れば、中期的には最低87円、場合によって83円から85円程度までの戻しはあってもいいだろう。ゆっくりと押し目を探していくことを考えている。



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今日はあちこちのブログを見て回っていたのだが、池田氏のブログで不可解なことがあった。彼のブログは、さすがNHK出身だけあって、放送関係など秀逸な記事が多くとても参考になることもある。今あるすぐれたブログの一つであろう。が、今日の「浜田宏一氏のゾンビ経済学」というエントリーの内容はひじょうに不可解だ。アメリカがQEでマネタリーベースを増やしたことについて、「FRBのQEも、(中略)マネタリーベースを3倍以上にふくらませたにもかかわらず、物価にもGDPにもほとんど影響がなかった。それはマネーストック(currency)が増えなかったからだ。」「QEでマネーストックは増えなかったので、ドルが下がったのはFRBのおかげではなく、金融危機によるリスクオフへの転換のせいだ。」として、QEでマネーストックは増加しなかったとするチャートを掲載している。一般には、マネー増加でドル安になったというのが通説だと思うが、それは説の違いとして置くとする。問題は、「QEでマネーストックは増えなかった」という部分だ。実際、ブログで示されているチャートではcurrencyという項目があって、ほとんど増えていないし、ブログ記事の中では「マネーストック(currency)」とあるので、これが池田氏の見るマネーストックということなのだろう。

しかし、FRBの公式に示している値(セントルイス連銀のサイト)ではそれとは大幅に異なっている。今日上に掲示したチャートのようにQEによってマネーストック(M1)は確かに急激に増加している。前にブログでも書いたようにマネタリーベースの増加率に比べて、マネーストックの増加率はやや少ないが「マネーストックは増えなかった」ということは絶対にない。なお、マネーストックはM1以外にM2,M3,その他があるがいずれもM1よりも値は大きいはずだ(米国ではその値は公開されていない。)

池田氏の示すチャートのcurrencyというのはどういうところから来た値なのか。おわかりの方はご教示をお願いしたい。なお、私自身も、池田氏ブログのコメントに、FRBのチャートの所在を示して「マネタリーベースは増えているようだが?」と疑問を呈したが、さっそくコメントは氏によって?消去されてしまっていた。もし、私の理解するように、氏の示す値が間違っているとするならば、間違った値を論拠に、浜田氏の論を「ゾンビ経済学」と言っていることになるのではないか?不可解と言う他はない。以上、私の勘違いや誤りであったら、識者の方に、重ねてご教示をお願いしたい。





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ドル円、88円台のレジスタンスで一度、86円くらいまでの下降もあるかと考えていたが、なんとも強い。昨日書いたように、行き着くところまで行けば、500pipsから600pipsくらいの下降はある可能性もあると考えているが、もうすこし上に行く必要がありそうだ。やはり93円まで行って87円まで戻る(春先?)というあたりかもしれない。とにかく常識はずれの円安相場である。まさにバーチカルな動きというべきだろう。

ユーロスイスも書いたように1.23台で買って見たが、すでに1.25に及ぼうとしている。昨日はIMFが欧州に融資をする話がまとまったせいだが、ユーロスイスのさらなる急な上昇(急激なスイス安)も考えられると思う。なお、ユーロドルが長期で下げるだろうという予測をしているところで、なぜユーロ買い?という疑問もあるかもしれない。昨日書いたように、ドル買いへのヘッジという意味が重要だ。ユーロドルは、ドル高のため長期では下げると予測しているが、当面はユーロドルの上昇の可能性が高い。また、長期ドル高はどこでやってくるかわからない。だから、スイス安をねらったユーロスイス買いがいいのではないかと思うわけである。






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相場はやや方向を見失っているようだが、ドル円で言うと、下方向の可能性が高そうだ。下に行っても、前にも書いたように長期サポートである86から87あたりで止まる可能性が高いと思うが、勢いでH&Sネックラインの83近いところへの下落も排除はできない。いろいろ考えて対応を練っておきたい。

ところで、ドル円やクロス円ばかり注目されているが、同じ傾向を持つ、ドルスイス、クロススイスも注目していいだろう。チャートは、クロススイスの代表的なペアであるユーロスイスの月足である。ご覧のように、円と同じようにサブプライム以来、スイスフラン高となっていた。ユーロスイスは、スイス銀行のユーロペッグ的な政策によって下限の1.2に固定された状態だったが、ようやく1.23まで上げてきた。このチャートから見るように、世界全体がリスクオンになってくれば、1.5以上への復帰は十分に考えられるものであり、ユーロスイスの中長期ロングは期待できるものだと思う。すでにユーロペッグがされたときからこれを予想して、スワップ狙いで大量ロングされた方もあったようだが、現時点では、さらにリスクは低い。

もちろん、ユーロがこの先ひどい状態に戻るというリスクもあるが、それでも1.2より下回ることはまずはないと思う。前のユーロ懸念が最大値に達した時でもスイスは守りきったのであるから。ということで、戻りが期待でき、下値がかなり限定されているという点で、ドル円よりもさらによい条件とも言える。

もちろん、ドルスイスのロングもいいが、ドル円、ドルスイスとドル買いばかりに偏るのはどうかということもあり、ヘッジで、ユーロスイスロングをしておくのも悪くはないと思っている。

おそらくそのような思惑から、ユーロスイスも着々と上昇しているが、まだ先はありそうだ。ユーロ嫌いの方以外は、検討の価値があると思う。



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すでにあちこちで報じられているように、ついに、今日は、ドル建てのプラチナ価格が、金価格を上回って1680ドル台に入ってきた。つまりGPR(ゴールドプラチナレシオ)が1.0を割ったということになる。
左のGPRのチャートを見ていただくと分かるように、2011年半ばに1.0を上回って(金>プラチナ)以来、なかなか割れないで来ている。今回もし下抜けすれば、それはもちろん景気回復を意味することになる。

そもそも、GPR1.0というのはむかしは想像もつかない価であり、2008年まではずっと0.5が通常だった。つまり、金がプラチナの半額である。それが、サブプライム・リーマンで、QEが行われ、金価格が相対的に上昇し、プラチナが下落したため、1.0というレベルにあったわけだ。

だから、このGPRの価の今後も、金価格の今後を占う上で重要である。GPRが1.0を大きく割れずにまた戻ってくるようなら、金も強い。しかし、GPRがどんどん下降するなら、遠からず、金も実質的に大きく下がり、1500ドル、1400ドルと下値をつけていくだろう。現時点では、GSR(金銀レシオ)よりも注目に値する。


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先週から顕著になり始めた現象にスイスフラン安がある。対ドル、対ユーロとも大きくフランが下げている。ユーロスイスは久しぶりに1.23台に入ってきた。これは欧州懸念の後退もあるが、円安に引かれている部分も大きい。このWSJのニュース記事が要点を示している。要するに、円安に引かれて、世界がリスクオンに向かうという、従来にない現象なのだ。

円が売られ、スイスフランが売られとなれば、最後の安全資産であるゴールドが売られる時期もほど遠くはないのではないか、そういう気もする。ただ、ゴールドは、反通貨であり、円やフランとはやや異なった事情もある。通貨価値の薄まりによるゴールド買いと、リスクオンによるゴールド売りがどちらが強いか、まだ判断が付かないところがある。ゴールドを売るのは、QEが止まるのを待ったほうがいいだろう。
 
今日は、日本が米国債を大幅に買い増すというニュースも入ってきた。この外債買いは、浜田氏の提案にあったものであり、実行される可能性が高い。中期円売りに死角なしというところだ。ただ、相場は上下するもの、上値での極端な買いには注意したい。






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誰が言い始めたのか知らないが、アベノミクス(安倍式経済政策)といえば、もはや世界の金融界で知らない人はいない、まさにそういう情勢だ。ここしばらくの民主党出身の首相が完全にWho??の世界であったのとは大違いで、リーダーの大切さを知る思いがする。政治家は誰でもできると言って政治を馬鹿にしていたつけを、民主党政権で払った日本国民であったが、やっぱり政治は重要だ。安倍氏をいろいろと論難する人もいるようだが、とりあえず選挙で信認された人物であるので、しばらくは任せてみたいと思う。

ちなみに、金融緩和派のクルーグマンはさっそくNYTのコラムでアベノミクスを評価している。

he is actually providing fiscal and monetary stimulus at a time when every other advanced-country government is too much in the thrall of the Very Serious People to do something different.
(彼は、その他のすべての先進国の政府が、くそ真面目な石頭論者の言うことにとらわれるあまり、従来とは異なったこと(訳注・大規模な刺激政策)に取り組めないでいるところを、財政と金融の両面での刺激政策をまさに同時に進行させようとしている。)

クルーグマンは、その他の外交等の政策については右よりとみなされている安倍氏を評価していないようだが、経済については、結果オーライという意味で、我が意を得たりというところのようだ。彼にしてみれば、共和党の大統領が彼の案を採用したかのような驚きがあると見える。(ちなみに上の文は、池田信夫氏ブログではVSPの意味をとれずにまったく誤訳になっているので注意。)

序盤の滑り出しは予想以上にうまく進んでいるが、次の日銀総裁人事は相当に重要だ。今日の新聞のサイトでは「日本銀行総裁人事については、首相は15日に内閣官房参与の浜田宏一・米エール大名誉教授ら専門家と協議し、人選に着手することを明らかにした。」とある。浜田氏は、例の本の中で白川氏・日銀を徹底的に批判していたことはすでに述べたが、この線では、財務省系の武藤氏あるいは、日銀系では白川批判派の岩田氏あたりが有力なのではないか。いずれにせよ、安倍氏の意図したとおりの金融政策が進んでいくものと思われる。

安倍氏と言えば、インドを含む中国包囲網による安全保障政策(セキュリティダイアモンド構想)を、英文で公開したという話題がネットで盛り上がっているようだ。国内マスコミがまったく報じない話題のようだが、それを報じているブログの内容を見ると、まったくまっとうな政策に思える(ただ、首相が書く文としては、やや本心を出し過ぎている懸念はある。外交は腹芸の方がいいと思うので。)とにかく日本のマスコミは信用ならないのであるが、今はネットがあるのでいろいろとわかるのは便利である。

多方面に発信を始めた安倍氏であるが、ドル円のサイクルにうまく乗って景気を回復させることができるかどうか、あと1年を見てみたい。しかし、相場は相場自身で動くものという説によるならば、その結果はチャートの上に見えているのかもしれない。

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ドル円は87円を割ったがすぐに戻って来た。この86円から87円というあたりは、2008年リーマンショックで大きく下げた2008年末、そしてその次の年の年末の時の価である。そこから2010年春には、94円に戻したのだが、そこからまたがくんと落ちて、今回の三尊底に至っている(月足参照)。三尊底がもしきれいに左右対称だとしたら、そしてこの86円あたりのサポートが上昇中にも効くとしたら、ドル円はもうここから下には行かないかもしれない。
 
今回のドル円の相場のあまりの左右対称のきれいさからすると、85円以下は、十数年単位でもう見られないという可能性もかなり出てきたのではないかと思う。90円以上になってから、大きな調整があっても87円どまり。そんな可能性を考えつつ、ゆっくりと玉を置いていきたいと思う。ただ、上下はあるので、日々の短い押し目買いトレードも悪くはないとは思う。


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stockchartのP&Fをよく見ているが、私が見ている米国の指標的数値は、景気回復方向(株上昇、債券下落、貴金属下落)を向いてブレークしている。これだけたくさんのP&Fがブレークしたことは2007年に私がFXを始めて以来ないことだ。
それぞれのチャートは左のリンクを見ていただくとして、リストにしておこう。

米国10年債利回り 上方ブレーク
ダウ、S&P     上方ブレーク
BKX(銀行株指数) 上方ブレーク
VIX       下方ブレーク
金・銀      下方ブレーク
ダウゴールドレシオ 上方ブレーク
ゴールドCRBレシオ  下方ブレーク
クルード原油    上方ブレーク

いろいろと問題は残る米国経済だが、すくなくともこれらの範囲では回復方向を向いている。しばらくはこれについていくしかない相場であろう。




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