ドル高、株安基調だが、ドル円はいろいろな思惑から上下してレンジの動きになっている。FOMCまではこれが続くだろう。ドル円の上昇(円安)で、為替介入があるのではないかという憶測が一部にあるが、まずはあり得ないと考えている。そもそも、現在、日銀は、国債の指し値買いオペで何千億の紙幣を印刷して市中に流している最中であり、それが円安のひとつの原因である。この段階で、為替に円買い介入というまったく逆のことをしてもたいした意味がないことは誰にとっても明らかだ。ここで腰を据えた介入など、できるはずもない。また、ドル高を望む米国の姿勢(日本の金融緩和継続は、米株にとっても有益。レバナスブームが去って欲しくないはずだ)、円安を推し進めてきた安倍元首相の意向など、円買いをするにあたっての障害も極めて大きい。財務大臣の、円安についての懸念のリップサービスが最大限できることだろう。
当面の課題はFOMCでの利上げ幅に絞られる。0.75という話も増えてきたが、それはそれで株価の暴落を招くことはあきらかだ。米国もジレンマに陥っている。世界各国ともQEで楽をしてきた分のツケを払っている現状である。利上げ幅予測は非常に難しいが、いずれにせよ、中期的にドル高は避けられないところと考え、ドル円の135円の前後での上下をうまく逃げ切って、次の段階につなげていきたい。
暗号通貨はイーサリアムのバージョンアップがらみの混乱もあり、大きく下げているが、基本は株と同じでリスク資産からの逃避だろう。ビットコインとイーサリアムの基本システムは信頼できるものであり、次の上昇期には大きく伸びると考えている。ただ、チャートのテクニカルは良くないのは事実で、さらなる下げが予想される。