アメリカでは一応金融安定化の法案の形が出来てきた。今後、ドル安もあいまって少しずつ物価も上がり、やや落ち着いた方向も見えるかもしれない。しかし、今後大きく政治的不安定が増す時期が来ることは、もはや、避けがたいように思う。
前回にここで述べた、各州の主権の再確認宣言は、そのような中で、連邦政府の権限拡大を牽制したものであるが、もうすこし端的に言えば、将来の戒厳令(マーシャル・ロー)への警戒感を示したものであると言える。(画像は、主権再確認宣言を出した・あるいは準備中の州である。アレックスジョーンズのサイトによる)。
で、実際に、ここに来て、ミシシッピー州の議会で、戒厳令が施行された場合の、州における銃火器の所持を保護するということを明記した法案が通過した。反連邦政府の立場をとる、アレックス・ジョーンズのサイトが伝えるところであるが、州のホームページに掲載されているのでご覧いただきたい。
法案の趣旨は、「緊急の場合や、戒厳令が施行された場合に、州の住民が、銃や兵器を所有することを禁じられることから守る」というものであり、明らかに今後、経済が混乱することで、連邦政府が戒厳令を敷くことを予期したものである。
もちろん、これは一人の州議会議員が提出したものが、州議会で通過したに過ぎないが、今の時期に、また、前回述べたように、多くの州が州の主権再確認の宣言を出している時にこの動きが出たと言うことが重要である。今後、このように、はっきりと「戒厳令」を意識した法案が、各州で出されることは間違いないだろう。オバマ政権は、銃火器の所持・販売制限を強化しようとしているが、それに対して先手を打つ意図である。
将来、連邦政府が戒厳令を敷いた際に、州兵がそれに従うという保証はなくなったと言えよう。そのような場合に「内戦」のような状態が惹起されることの蓋然性はますます高まってきたと言えると思う。
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ここ最近他のブログより誘導され、こちらを覗かせてもらっております。
と言いましても私はFX等の投資をしているわけではなく、この米国内戦の可能性の記事に惹かれてのことですが。
しかしすごい展開になってきてるようですね。
アメリカの州が、ここまで独立心が強いとは思いもしませんでした。
もちろん即内戦ということはないのでしょうが、追い詰められてるカリフォルニア州やミシガン州が今後どういった行動をとるのかに興味が湧きます。
ところでバルチック指数なるものから今後のインフレを懸念されておりましたが、それは大体いつ頃から起きるとお考えでしょうか?
よろしければご意見頂ければ大変ありがたいです。
本当にアメリカの州は予想以上に独立性が強いことを思い知らされます。カリフォルニア州のように財政破綻しかけているところは連邦に援助を求めているので、今回はおとなしいかもしれません。今後の動向に注目したいです。
バルチック海運指数は全世界の資源の運搬状況の反映ですから、これが大きく反発してきたということは将来の商品の値上がりを期待した動きがあるということです。時期はまだわかりませんが、まだCRB商品指数が横ばいですから、今月や来月にインフレはあり得ないです。春以降、夏頃がひとつのメドでしょう。