ダウの500ドル下げが来た。米国9月利上げがあるとすれば、17日のFOMCなのだが、あと3週間。現在のこの世界的株安の状況が奇跡的に改善されることが無い限り、9月利上げはひじょうに困難になったと考えていいだろう。利上げどころか、場合によってはQEの再開すら想定される世界同時株安の状況となった。
この下げの震源地は間違いなく中国だが、その遠因はやはり米国利上げがらみだと思う。商品価格の大下落から始まり、新興国からの資金引き上げ、中国の景気鈍化、株バブル崩壊、元の切り下げ、天津大爆発と進んできたわけで、利上げ懸念の世界的景気減退が引き金になって、中国のこれまでの無理が一気に噴出してきたということになる。
今回の危機は、ドル安・ドル高ということが一概に言いにくいのが特徴だ。新興国(BRICS)に対しては明確なドル高であり、元の切り下げもこの一環の動きと見ることができる。それに対して、ドルインデクスの主要成分である、ユーロ・円・オセアニア・ボンドに対してはドルは軟調な動きとなっているため、外見的なドルインデクスは下降している。この分裂が為替トレードを難しくしているのだが、この動きの真の原因はまだつかめていない。(ただ、利上げの先延ばし観によるドル安というだけでは説明しにくい)。
ただ、現象として
先進国通貨 > ドル > 新興国通貨
(ドル安) (ドル高=商品安)
という分裂した動きが今の状態であることはよく認識しておきたい。これだけでもトレードに対する態度が異なってくる。この、変形リスクオフをもたらした原因は、やはり利上げがらみの思惑だろうとは思う。
このまま、商品・株式・為替とも大きく下向き相場になっていくのかは、8割2割で、可能性が高いと考えているが、もし、9月利上げが困難となれば、ユーロや円に対してのドル安はさらに進行する可能性が高く、また、現状に何の手もうてないFRBの無力さがますます露呈し、景気の悪化がひどくなると思われる。
来週の相場への見通しは、明日書くことにする。
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その影響で?ユーロは非常に堅調ですが
ユーロ円について、
ユーロ/ドルの上昇で堅調が続く
円高により下落
どうなると予想されますか。
緩和通貨なのに…強すぎます。
クロス円がわかりにくくなってますね。私はトレードしてないのですが、当面はヨコヨコだと思います。ドルだけが動いているので、クロス円では動きは少ないです。
ただ、もしさらに大幅な相場悪化があれば、必ず真の円高(円買い)が登場しますから、そこでは、ドル円に引き込まれてクロス円が下落します。(同時に対ドルでもユーロ・オセアニア・ポンドが下落)。その真の円高が登場する時期がまだ読めないのですが、さらに相場悪化してから考えたいと思います。
不穏な予感が漂っていますが、
ユーロキャリーの巻き戻しによるユーロ高はいつまで続くでしょうか?
リスク回避でユーロ高?解せません。
豪ドルはやはりと言った感じですが、なぜかキウイは強いです。
ブラード連銀総裁は楽観視してる等コメントをしてますが年内の利上げ自体が消滅するようにも思えます。果たして利上げしてくるのか。もし仮に利上げした場合株安による債券高さらなるドル安ですかね?
過去のリスクオフの時の焼き直しで表現していてはだめで、現状の正しい理解がまず第一なわけです。
”絶対にない!”とか言われたのですが、やまはさまももしかしたらと言われるような状態になってきました。リーマンショックあとの経済は金融緩和(紙幣の印刷)で持ち上げられた作られた経済であって実体経済そのものではなかったと今でも自分なりに確信しています。米国、日本、ヨーロッパ、中国。どこの中央銀行もたんまりと紙幣を刷りからし、その紙幣が銀行にまわり一般市場には還元されなく株式と特に世界中の国債に回りました。だからどの国の先進国の国債もバブルです!今回の金融危機は株式がメインではなく先進国の
国債のデリバティブのバブルが弾けた時が通貨の減価による世界中の大混乱が待ち受けていると私は考えています。
今回は歴史上にない世界中を巻き込んでの人類が経験したことのないデリバティブ市場の大崩壊による世界大恐慌になるような気がします。
ユーロがどこまで上げるか予断を許しませんが、ファンダでは、本格的円高が出てくるまで、といってもいつかわかりません。笑
テクニカルからは1.14あたりにレジスタンスがありますので、まず1.14をしっかり越えるかどうか。あとは、フィボナッチリトレースメントで先の最高値(1.4)までの戻りのどこまで行くか。具体的には、1.17、1.21、1.25あたりが次のメドとなります。12月に利上げがあるかどうかでも違いますので、後は、その場にならないとわかりませんね。
投稿覚えております。いや、本当に大変な事態になってきました。何が起こるかわかりませんが、FXは上げでも下げでもトレードできますので、リスクヘッジをしていくつもりです。また何でもご意見ください。よろしくお願いします。
単に巻き戻し
ポジションを閉じただけじゃないの
やばい 逃げろ
この感覚は遊びでやってたらわからんやろ
ギリギリでやってたら、すごくわかる
確かに、ユーロも、キウイも「ドル高だ」という流れで過度にショートになっていたので、「ドル安」という声で、ショートの損切りが起きているというのが自然なのかもしれません。
とするなら、原因は「意外な」ドル安というところにあるということになるでしょうね。
(かく言う私も、ちょっとまでは連日キウイを売っていたのに、今は止めているので、キウイ高に貢献してるわけです。^^;)
まんまるさんは、専業トレーダーさんなんですね。今後ともよろしくご教示下さい。
http://jp.reuters.com/article/2015/08/11/column-forexforum-daisakuueno-idJPKCN0QG0I320150811
やまは氏は危機が深刻化すれば真の円高が来るとの見立てですが、私は黒田日銀ならECBやスイス銀と殴り合って円を避難通貨にはさせない手段総動員するような気がします。
ドル135円や140円を招く追加緩和には消極的でも、国内政局的にも105円110円を阻止する行動は躊躇しないのではと。
この資料、私は読んでいましたが、ここでは紹介していなかったので、他の方にも読んでいただきたいものです。円安派からの詳しい説明ですね。ご紹介ありがとうございます。
ただ、内容には私は反対です。たしかに日銀は110円ともなれば頑張るかもしれません。しかし、もし、「円高」ではなく、「ドル安」駆動のままでドル円が下落した場合はどうしようもありません。また、「円高」にしてもリーマンショックのようなパターンでは、やはり一国の介入ではどうしようもないです。
植野氏が述べるように、円安・円高は、120円をどの程度割り込むかで判断が付くと思います。これから9月までの相場を見て参りましょう。
リスクが顕著に現れたときに実際に動く可能性があるとすればECBかなと。日銀はまだまだこの株価水準ではまず動きませんね。
今はQEによる完璧な副作用です〔バブル)。ECB〔特にドイツ)はQEなどは絶対にやりたくないと思っているはずです〔ハイパーインフレの経験がある国ですから)。でもドイツ銀行がもっている国債のデリバティブは物凄く大きいです〔特にギリシャ国債は)。
だから世界中が世界経済の延命のためにQEをし続けて来たのだと思います。でも副作用が出て限界が来ればそれまで
QEインフィニティーなのではないのえしょうか。
世界の失業率は減りましたが今回新しい仕事に付いたひとは
前よりも低賃金です。中流層が下級層にひきずり降ろされました。だから実体経済はリーマンショック以降何もよくなっていません。株と国債価格の下落ちはこれからだと思っています。悲観的過ぎる見方かもしれませんがサブプライムローンで作った天文学的な莫大に大きな穴を天文学的なQE支えでの経済に入った以上もう底なし沼だと思っています。
でもやまはさんが仰るとおりFXでのトレードは可能なのでみなさん頑張ってください。
「QEの再開すら」というのは修辞でして、さすがのFRBもメンツがありますし、ダウが1万ドルを割ることでもない限り、ないと思います。といっても大統領選挙の年で財政も出番がないですし、もし大きな下げになったら大変ですね。
また歴史的にも5%程度の変動はごく普通で日本はバブル崩壊で株は60%下落しました。
米国ITバブル崩壊時にもダウは30%下落しましたので今回10%程度下がっても今後についてそう悲観する必要は無いのでは。
むしろ多くの方々も言われていますがFXにはチャンスと言えるのじゃないでしょうか。
十分にレンジの押し目で稼いでいらっしゃるから、ここの損切りは普通ですね。^^ 次の戦略を練りましょう。
Unknownさん、お二人様
そうですね。あまり騒がず、たんたんと毎日の相場にのぞむのがFXに限らず、トレードの秘訣ですね。ありがとうございます。