FXと暗号資産(Crypto)とゴールド(金)についての随想です。コメント欄は承認制になっています。
やまはFX・Crypto



前のエントリーを書いた時はドル円はまだ117円の上のほうだったが、その後下落。雇用統計前に116円ローを試した。雇用統計で予想外にも失業率にいい数字が出たため、またもや利上げがあるのではないかという議論が高まり、為替はドル安からドル高に反転。しかし、景気の先行きにはそれはマイナスということで株価が下落し、ドル円も最初はドル高で上げたが、結局、116円ハイという位置に戻ってしまった。為替は右往左往を余儀なくされたわけだが、基調としては、下向きの週だったと概括できるだろう。

日米欧いずれもそうなのだが、今、経済・為替状況の右往左往が、企業業績や輸出入やGDPなどよりも、中央銀行の動向に依存しており、かつ、その中央銀行の動き自体が逆に不安定化をもたらしているという事象が明白に読み取れる。リーマンショックの時のバーナンキを思い出していただければわかるが、「その時点においては」彼は信頼がおけるものとしてふるまっていたし、まわりもそのように感じていた。しかし、今、イェレン・ドラギ・黒田への各国の信頼がどの程度のものかは言わずともわかることである。今後、安定した景気の再回復はまだまだ遠いと言わざるを得ない。

さて、月曜日からであるが、ドル円の前回安値はかなり厚い壁でありそこから115円を割るにはもうすこし時間がかかるかもしれない。しかし、割れば急降下だろう。波動的には、マイナス金利発表の戻しからの下落であり、もう一段の下げがあってもよい。逆に、戻りも、とにかく、最大の戻りでも121.6円ということは動かないと思われるので、何かのサプライズがあっても、そこまでの耐性を心得ておけばなんとかなりそうだ。

ここにきて、中央銀行もなりふり構わなくなってきているので、何でもありだと思う。しかし、それは結局無駄弾に終わる。うまく流れをつかんで、下向きの動きに備えていきたい。(なお、念のために言えば、私はアベノミクス・クロダノミクス失敗という認識ではない。今現在の為替の流れを日銀だけで止めることはできないが、いずれ、大きな下落の後で上昇・回復した場合には、後世、それなりの評価が与えられると考えている。)





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