茨城県常総市に鎮座する一言主神社
本殿の裏手に石塔が集められており、その中に13基の庚申塔が祀られています。
向かって最も右側に小型の庚申塔。「青面金剛」「明和三丙戌天」「三月吉日」(1766年)
頂部に青面金剛の種字ウーン、上方左右に瑞雲つき日月。下方に二鶏。基台に三猿(言わざる、見ざる、聞かざる)
左へ、「一言神社石塔」「大日供養塔」を挟み、
六臂青面金剛庚申塔。上方に瑞雲つき日月。頭上に蛇を頂き、右上手に戟、左上手に宝輪、両下手に弓矢、右本手に宝剣。左本手はショケラのように見えますが、ショケラであれば腰のあたりで吊り下げるところ、胸に抱いていることや造形から独鈷鈴ではないかと思います(珍しいです)。足下に邪鬼、下方に三猿(見ざる、言わざる、聞かざる)
10基の石塔、石祠、句碑等を挟んで、
庚申文字塔。「青面金剛塔」、上方に瑞雲つき日月。「寛政十二庚申十二月〜」(1800年)
※西暦が60で割り切れる年は庚申です
「道祖神」「畜頭観世音」を挟んで、
三猿庚申塔。下方に三猿(言わざる、聞かざる、見ざる)。通例の見ざるは、右手で右目、左手で左目を覆いますが、こちらは手をクロスさせて反対の手で目を覆っている点が珍しいです。
「延宝二□甲寅九月大吉祥日」(1673年)
その左に庚申文字塔。「庚申塔」
上方に日月(逆様)
その左も庚申文字塔、「庚申塔」
上方に瑞雲つき日月。「文政元寅年」「十一月吉日」(1818年)
左に庚申文字塔「奉造立庚申供養塔」「明和三丙戌天」「十一月吉日」(1766年)
「百観音四国八十八所巡礼供養塔」を挟んで、
庚申文字塔「奉寄進庚申」「慶安四年」「十月吉日」(1651年)
「水神」さまを挟んで、
庚申文字塔「庚申塔」
左に庚申文字塔「奉待庚申供養塔」「宝歴十二午年」「五月吉日」(1762年)
「二十三夜供養塔」、ちょっと謎な「日讀月讀供養塔」を挟んで、
三猿庚申塔。文字刻の風化が強く判読が難しいです「〜造立庚申〜」
下方に三猿(見ざる、聞かざる、言わざる)
六臂青面金剛庚申塔。右上手に戟、左上手に宝輪、両下手に弓矢。右本手に宝剣、左本手にショケラ。足下に邪鬼、下方に三猿(見ざる、聞かざる、言わざる)
「奉造立青面金剛一躰」「聖徳五未□」「□月吉□」(1715年)
謎な感じのフラグメントを挟んで、
庚申文字塔「猿田彦大神」
さらに左方には、由緒不詳の石祠、水神宮、諏訪大明神、御嶽御三方碑など多くの石塔が並んでいます。