久しぶりに等々力渓谷へいってきました
スタート地点は、東急大井町線等々力駅です
周辺には、「それなりに」駐車場もあるので、涼麻のような電車が苦手なワンコもです
駅の改札を出て、左側の踏切を渡ります。
基本的に、案内板が多いので、それらにしたがって進めば大丈夫です。
スーパーマーケット「成城石井」を過ぎると大きなケヤキがあるので、そこを右に入ると等々力渓谷の入口ですが、今日は、その前にちょっと寄り道。
成城石井と道路を挟んで反対側にポストがありますが、そこに「逆川」という石柱が建っています。
このあたりには、元々、西から東に向かって九品仏川(くほんぶつがわ)という川が流れていました。
その南側には平行して多摩川が、やはり西から東に向かって流れています。
2本の川の間には、台地が横たわっています。
この写真は駅側から南を撮ったものですが、南側の標高が高いことが伝わるでしょうか。
で、この台地の一部が降雨などによって、多摩川側から少しずつえぐられて、谷沢川(やざわがわ)が南から北へと発達していきます。
そして、ついに九品仏川に到達した途端、谷沢川が九品仏川の上流部の水を奪ってしまい、九品仏川の下流にはほとんど水が流れなくなり、一方、谷沢川は勢いを増し、等々力渓谷を発達させていった、とされています。
このように、ある川が別の川の水量を奪って、流路を変えてしまうことを「河川争奪」と呼びます
このあたりが、河川争奪の発生現場というわけです。
かつての九品仏川は、下の写真のように暗渠になっています。
さて、話を元に戻して、ケヤキのあるところで右に入ります。
目の前には「ゴルフ橋」
橋の手前にある階段を降りていくと、ここが、等々力渓谷ウォークのスタート地点です
ゴルフ橋という名前は、かつて、この近くにゴルフ場があった名残りのようです。
地域猫
目つきがいいですねえ
ここから、約1kmのウォーキングです。
残念ながら、谷沢川には生活排水が流れ込んでいるため、水が白っぽい感じです。
春は桜、夏は清涼、秋は紅葉と季節によって、いろいろと楽しめます。
冬は、最も水量が少ない時期ですが、ワンコが びしょびしょ&どろどろ になる心配は無用です
ちょくちょく鴨さんたちに出会います。
ちょっと、わかりにくいのですが、このあたりの基盤を成す泥岩層の上端から地下水がしみ出してきていて、そういったラインに沿ってシダなどの植生が発達しています
遊歩道や小橋が整備されています。
水のあるところには人が集まり、人が集まると首長が生まれます。
で、等々力渓谷の周辺には、いくつか古墳が残っています。
渓谷の右岸の急階段を10mほど登っていくと、こちらは5世紀頃の野毛大塚古墳。
古墳の階段を10mほど登ると、てっぺんに到着。
タッチ&ゴーで、高さ10mの古墳を降りて、
さらに10m降りて渓谷へ戻ります。
湧水の多い場所では、こんな感じで水たまりができています。
水量が豊富な夏場は、結構、ところどころ、ぐちゃぐちゃになります
小橋を渡って、左岸側の階段を登ると、こんどは横穴(おうけつ)があります。
こちらは、有力な農民が埋葬されていた場所なんだそうです。
渓谷に戻って、しばらく進むと、稚児大師(=子どもの頃の空海のこと)御影堂があって、お参り
御影堂の手水場。
以前は、そのまま飲めたらしいのですが、最近は「必ず煮沸して下さい」との注意札
対岸へ渡ると、等々力不動の瀧行場。
ここでもお参り
不動明王と不動の瀧
本堂へ向かう階段
等々力渓谷の深さは10mと言われてるんだけど、なんか20mくらいある気がする
途中、神変(=修験道の開祖である役行者)窟でお参り
渓谷からは、等々力不動に裏側からアプローチすることになります。
こちらが、正面の山門。
お線香をあげて、銅鑼を鳴らして、お参り
関東36不動の御朱印帳、もってこなかったなあ
でも、等々力と深川と成田山の御朱印ばかり重ねそう
またまた、渓谷へ降りて、右岸側を歩くと「日本庭園」
ここ、ちゃんとすればワンコだって、はじめて知りました
中は回遊式庭園になっていて、竹林とみかん畑。
丘の上には芝生広場もあって、しばし休憩。
その後、谷沢川を下っていくと、次第に台地の南端、すなわち渓谷の終点に近づきます。
ここは、ちょっとおもしろくて、谷沢川と六郷用水が立体交差してるんです。
上の写真で、右奥から左下に流れているのが谷沢川で、その下を六郷用水が左から右へ流れているんです。
といっても、自然に立体交差できないので、ポンプを使って「伏せ越し」させているようです。
等々力渓谷ウォークは1kmほどですが、右岸へ左岸へ登ったり降りたり&涼麻のニオニオチェックがあるので2時間ちょっと
涼麻は、往復とも元気に歩いて28,800歩