涼麻が行く ~白犬ウエスティの のんきな生活~

ウエストハイランドホワイトテリア(ウエス、ウエスティ、白犬)の涼麻(りょうま)のことを中心にいろいろと

シグマズームレンズの修理

2014年11月24日 17時48分03秒 | カメラ・写真

シグマのズームレンズが調子悪いとのこと

症状は、ズームリングを回しても伸縮しない。その代わり、手動では動く。まるで、直進ズームみたい

ズームを手動で動かすと、なんだかシャリシャリと音がする。なにか、断線してるのか?

レンズを振ると、カラカラと音がする。なにか、部品が取れたのか?

 

こちらが件のレンズ、「SIGMA 18-200mm F3.5-6.3 DC OS」です。

 

まず、後玉をカバーする黒いプラスチックを取り外します(ネジ3本)。

 

次に、接点(ネジ2本)とフランジ(ネジ4本)を外します。

 

フランジの裏にあてられているスペーサー(4枚)を外します。

 

続いて、AFやOSのスイッチを外します(ネジ2本)。

 

スイッチカバーを外します。

 

ズームリングを外します。

本来は、ズームリングを外す前に、ラバーゴムを外し、後述する真鍮棒とブラシのアセンブリーを外しておきます

 

なるほど、この4極のスリップリングでズーム時の焦点距離を認識してるんだね

導通と絶縁の2進法で4桁だから、18~200mmを16分割してるようです。

 

上記のスリップリングとペアになってる、ズームリング側のブラシ。

このブラシが変形していて、その結果、あたりが悪くてシャリシャリという音がしていたようです。

断線などではなくてよかった

 

ここで、なにやら、金色の物体を発見

真鍮の小さな棒が落下して、挟まっています。

 

どうやら、この真鍮棒は、ズームリングの回転を中筒に伝達するための部品です。

この部品が外れていたので、ズームリングを回しても伸縮しなくなっていた訳です。

 

レンズを振るとカラカラと音がするので、ひっくり返して振ってみると小ネジが登場

真鍮棒を固定していたネジなのでしょう。

ネジは破断していた訳ではないので、経年により自然に緩んだのだと思います。

 

真鍮棒は、ここに固定されていたはずです。

これで、ズームリングを戻せばいいんですが、ご覧の通り、真鍮棒が出っ張ってるので、ズームリングがはまりません

引田天光じゃないから、難しいよなあーと悩むこと30分

ズームリングは2層構造になっていて、外側から施工できるはずだよなー、でも分割できないよなあ。

仕方ない、ズームリングに孔を開けて、外側から施工するかと、カッターナイフをあてたところ、な~んと、ラバーゴムが外れるじゃあ~りませんか

そりゃ、そうだよね

 

ということで、無事、真鍮棒をネジ固定

 

変形していたブラシも修整

 

復旧完了

 

手元にAPS-C機がないので、フルサイズの5D2につけて試写してみました

ちなみに、SIGMAやTokinaのAPS-C専用レンズは、フルサイズ機にも装着可能なんです(自分も試してみようと言う方は自己責任でお願いします)。

もちろん、周辺はケラレてしまいますが、動作状況は確認できます。

ワイド端で一枚。

 

テレ端で一枚。

測距もちゃんと動作しているようですし、どこも傷つけることなく、ちゃんと復旧できたようです。

 

一応、レンズを外す場合に備えてカニ目レンチを、部品が破断していた場合に備えてプラリペアを準備していましたが、事なきを得ました

結局、精密プラスドライバー1本で済んだなあ

ここで、撮った写真のexif情報を確認したら、問題発覚

ワイド端18mmのときexif表示が28mm、テレ端200mmのとき134mmだって

おそらく、スリップリングのブラシの修整がいまいちで、接触の悪い接点があるのだと思います。

ブラシの再調整が必要ですが、ゴムラバーを外せばレンズを分解することなくアプローチできることがわかったので、後の作業は、それほど大変ではないでしょう。

現在、スリップリングによるデジタル値の仕組みを解析中

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